ウエンツ瑛士、生田斗真との“夫婦役”に「人として大好きなので、そこに少し特別な感情が乗るという感覚」【インタビュー】

2022年5月24日 / 08:00

-子役として仕事をスタートし、バラエティーでも活躍していますが、自身の中では昔から俳優業への思いが強かったんですか。

 正直なところ、あまりこれだというこだわりがあったわけではないです。特に小さい頃は、何となく仕事をしていました。

-では、そうした仕事の中でターニングポイントになった作品は?

 舞台では、(14年に上演された)「天才執事ジーヴス」です。僕にとっての初ミュージカルだったのですが、そこでたくさんの人に出会い、たくさんの方に助けていただき、学ばせてもらいました。僕は、当時、何も知らない素人でしたが、とにかく無我夢中で取り組んだのを覚えています。それからレッスンに通い始めたり、ミュージカルへの思いも変わったので、大きなきっかけになった作品でした。

-特にここ最近は、コンスタントに舞台作品に出演されている印象ですが、それは意識して舞台作品を選んでいるのですか。

 意識してできたら一番いいのですが、こうしてお声を掛けていただいたり、いい作品に出会えることは、巡り合わせだと思っています。あまり自分で言うことではないですが、自分がきちんと積み重ねてきたからこそ、巡り合うことができたんだと思うようにしています。これからもそれが続くように、目の前のことに、誠実に、丁寧に、謙虚に取り組んでいきたいです。

-出演する作品を選ぶときには、どんなところをポイントにしていますか。

 自分が成長できるかどうかは、一番大切にしているところです。今作は、自分がこの作品の中でどんな役割を果たせるのか、自分に何ができるのか全く分からなくて、(出演するのが)怖かったんですよ。それと同時に、演出家さん、そして斗真をはじめとしたキャストのみんなを信頼することを忘れてはいけないと思ったんです。きっと僕以外にも(出演することが)怖いと思う人がいると思うし、そうしたときに頼れるのが仲間なので、それを忘れずに、作品を作っていきたいと思います。千秋楽を迎えたとき、どんな気持ちになっているのか楽しみです。

-最後に、上演を楽しみにしている人たちにメッセージを。

 どんな作品になるのか、僕も全く想像がついていませんが(笑)、このコロナ禍でフラストレーションがたまっていたり、生活のリズムが変わっていく中で、「生で、目の前でお芝居を見る」ということはやっぱりすてきなことだと僕自身も思うようになりました。芝居は、ある種のぶつかり合い、愛情の交換だと思います。きっと何か持って帰っていただけるものがあると思うので、ぜひ期待してください。

(取材・文・写真/嶋田真己)

パルコ・プロデュース2022「てなもんや三文オペラ」

 パルコ・プロデュース2022「てなもんや三文オペラ」は、6月8日〜30日に都内・PARCO劇場ほか、福岡、大阪、新潟、長野で上演。
公式サイト https://stage.parco.jp/program/sanmon

  • 1
  • 2
 

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

門脇麦、「芝居に対してすごく熱い」田中圭と夫婦役で5度目の共演 舞台「陽気な幽霊」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2025年4月2日

-ところで、門脇さんは映像作品でもご活躍されていますが、舞台に立たれることに対してはどのような思いがありますか。  気持ちの面では変わらないですが、舞台はカメラが寄ってくれるわけではないので、声や体の所作で伝えなければいけないと思います。映 … 続きを読む

今田美桜「『アンパンマン』のように、幅広い世代に愛される作品に」連続テレビ小説「あんぱん」いよいよスタート!【インタビュー】

ドラマ2025年4月1日

-高知県の「やなせたかし記念館 アンパンマンミュージアム」も訪問されたそうですね、  「アンパンマンミュージアム」には二度伺いました。どちらの日も親子連れでいっぱいで、改めて『アンパンマン』という作品が幅広い世代に愛されていることを知り、「 … 続きを読む

坂本昌行&増田貴久がミュージカルで初共演「笑顔になって、幸せになって帰っていただけたら」 ミュージカル「ホリデイ・イン」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2025年4月1日

-なるほど。では、坂本さんは増田さんのテッド、増田さんは坂本さんのジムについてはどんな印象がありますか。 坂本 テッドは一見すると自分の意見を押し通して歩んでいるように見えるけれども、実は周りを自然と幸せにしたり、勇気づけたりするタイプの役 … 続きを読む

藤原竜也が挑む「マクベス」 「1日1日、壁を突破することが目標」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2025年3月29日

-では、鋼太郎さんの演出の魅力はどこに感じていますか。  鋼太郎さんらしい的確に丁寧な演出をつけてもらえるので、われわれとしてはやりやすいです。尊敬していますし、シェークスピア作品の演出家としてこの方の右に出るものは今、日本にはいないんじゃ … 続きを読む

竈門炭治郎を演じる阪本奨悟が語る、舞台「鬼滅の刃」の魅力 「生身の人間が演じているからこそ、リアルに共感できる」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2025年3月28日

-炭治郎のどんなところに魅力を感じていますか。  優しいところです。言葉にするとすごく薄っぺらく感じますが、僕だったら自分の家族が殺されたら恨み殺してやると思ってしまうかもしれません。心が歪んでしまってもおかしくない状況なのに、炭治郎は純粋 … 続きを読む

Willfriends

page top