【インタビュー】舞台「ハリー・ポッターと呪いの子」ハリーの息子、アルバス・ポッター役の藤田悠&福山康平「アルバスとスコーピウスの成長物語が大きな見どころに」

2022年3月7日 / 18:01

 ハリー・ポッターの19年後を描いた、舞台「ハリー・ポッターと呪いの子」が7月8日に開幕する。日本初演となる本作は、これまでロンドン、ニューヨークなど世界6都市で開幕し、大ヒットを記録中の舞台公演。主人公のハリー・ポッターを、藤原竜也、石丸幹二、向井理がトリプルキャストで演じる。ハリーの次男で、ホグワーツ魔法魔術学校に入学し、ドラコ・マルフォイの息子・スコーピウスと出会ったことで運命が変わっていく、アルバス・ポッターをWキャストで演じる藤田悠と福山康平に、出演が決まった心境や公演への意気込みなどを聞いた。

アルバス・ポッター役の福山康平(左)と藤田悠 (C)エンタメOVO

-本作への出演は、オーディションで決まったそうですが、アルバス役に決まったときはどんな心境でしたか。

藤田 大学で演劇をやりながら、役者を続けるために試行錯誤をして、紆余(うよ)曲折しているときに、最後の望みのような気持ちで受けたのがこのオーディションでした。なので、受かったことを聞いたときは本当にうれしかったです。もちろん、大作ということで重圧もありましたが、それよりも、ようやく俳優としてのスタートラインに立てたという気持ちの方が大きかったです。ずっと学生演劇をやっていて、どうしたらこの道に入れるのかと苦しんでいたので、やっと皆に胸を張って「一歩前に進めたよ」と報告できるなと思いました。

福山 僕は、これまでも俳優の仕事はしていましたが、大学を卒業するというタイミングで、ちょうどこの先を考えていた時期だったので、受かったときは本当にうれしかったです。コロナ禍ということもあり、今回のオーディションは、ある意味、先が見えないオーディションだったんです。なので、それをしっかりとやり遂げられたという喜びもありました。

-今回、アルバス・ポッターという役をお二人で演じることになりますが、アルバスはどういった役どころなのでしょうか。

藤田 本作は、映画で描かれていた「ハリー・ポッター」シリーズの19年後が舞台で、ハリーがお父さんになって、その次男であるアルバスがホグワーツに通い始めるというところから始まります。なので、お父さんのハリーたちの物語とともに、僕たちアルバスがホグワーツでどういう経験をしていくのかも楽しんでいただける作品になっていると思います。

福山 アルバスとスコーピウスの成長の物語もまた、この作品の大きな見どころだと思います。僕たちが見てきた(映画版の)『ハリー・ポッター』シリーズは、ハリー、ロン、ハーマイオニーの3人の物語で、彼らが奮闘する姿にワクワクしたと思います。そのワクワクする楽しさをこの舞台で引き受けているのが、僕らアルバスとスコーピウスで、ハリーを重ねて見てもらえるキャラクターだと思います。それに加えて、ハリーとロン、ハーマイオニーが大人になって、子どもの頃とはまた違う苦労をしていくという、“大人パート”も重なっていきます。

-アルバスを演じるに当たって、どんなところを意識したいと考えていますか。

藤田 偉大なお父さんを持っているからこそ、自分は落ちこぼれだという劣等感を感じ、認められたいという承認欲求を持っている人物だと思うので、そこは大事にしたいと思います。それから、支えてくれる友人のスコーピウスとの友情関係も本作の魅力の一つだと思うので、それも大切にして、演技に生かせたらと思います。

福山 この作品を通してアルバスが成長していく姿をお見せできるのも見どころだと思うので、物語が終わる頃には一回り大きくなったアルバスを見せられればと思います。「ハリー・ポッター」は壮大な世界観を持つ作品ではありますが、今回、描いているのは、アルバスの反抗期だったり、学校でうまくいかない悩みだったりと、誰にでも共感できるところも多いと思います。

-ハリー役を藤原さん、石丸さん、向井さんというイメージの違う3人の俳優が演じるのも楽しみですね。

藤田 色が全く違う方々が同じ役を演じられるので、僕たち自身も、お三方とどのような親子関係を築かせていただけるのか、とても楽しみです。皆さん本当に素晴らしい方たちなので、楽しみな反面、とても緊張しています。

福山 お三方の出演作品は、当然何度も拝見していますが、稽古場でどのように作られていくのかという、裏側を見られることも楽しみです。親子としてどう接してくださるのかなど、アルバス役の僕たちにしか見えない一面もあると思うので、改めて共演できることを幸せに思っています。

 
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