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高木雄也が主演し、三浦大輔が作・演出を務める、パルコ・プロデュース2022「裏切りの街」が、3月12日から上演される。本作は、06年に舞台「愛の渦」で岸田戯曲賞を受賞した三浦が、10年にPARCO劇場に書き下ろした作品を12年ぶりに上演する。16年には三浦自身がメガホンを取り、池松壮亮と寺島しのぶ出演で映画化もされた。今回、高木が演じる主人公・菅原裕一の彼女・鈴木里美を演じるのは、ドラマ「ただ離婚してないだけ」や映画『成れの果て』での存在感あふれる演技が話題を呼び、4月29日からは主演映画『N号棟』の公開も控えている萩原みのり。萩原に6年ぶりとなる舞台出演への思いを聞いた。
三浦さんの演劇作品に出演するのは今回が初めてなのですが、映像のときと全く変わらず、細かい気持ちの機微や心の奥の部分を一緒に決めていってくださっていると感じています。1文字単位で神経を使いながら言葉を発して稽古をしていますが、そればかり考え過ぎると、“外側”を取りつくろうだけになってしまうので、心も動かしてお芝居をしなければいけないな、と考えながら臨んでいます。
ほかのキャストの皆さんとは一度もお会いすることができないまま、オンラインで稽古を行なったので、どういうお芝居になっていくのかも分からないままでした。パソコンの画面に向かってせりふを話していても、(ほかの共演者と)目が合うこともないので、(稽古が)できているようでできていない状態だったと思います。ただ、いつかは会える、いつかはきちんとした稽古がスタートすると思っていたので、そのまま中止になってしまったときはがく然としました。数日間は涙が止まらなくて…。私は映画版が大好きで、三浦さんとご一緒したいという思いがあってこの作品のオーディションを受けて出演が決まったので、中止になったことで全てを取り上げられてしまった気がして、すごく悔しい思いでした。なので、今回、上演できると決まったことは本当によかったと感じています。
映画館で鑑賞したのですが、男性のお客さんと女性のお客さんが全然違うシーンで笑っているのが面白いなと思いました。それに、人間の駄目なところや情けないところがたくさん登場するのに、なぜだか許せてしまう。なぜだか、それでも愛しいと思ってしまう。登場人物の皆をこれほど愛してしまう映画はあまりないと思います。それから、(作品の舞台となっている)荻窪に行ったときに景色が違って見えるぐらい、現実と地続きに感じる作品というのも三浦さんの作品の魅力だと思います。ですが、この作品を舞台で上演するのというのは、すごく難しいことなのではないかとも、改めて今、感じています。カメラが(演技を)切り抜いて見せてくれるわけではないので、大きな劇場ですごく細かい人情の機微を表現するにはどうすればいいのかが、今の私の課題です。どれほど心では大きく演じていても、表現としては小さく見えてしまう。ただ、こういう作品だからこそ、大きくやり過ぎてもいけない。今はそうして試行錯誤をしていて、演劇で伝える難しさを感じています。
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