【インタビュー】NHK連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」本郷奏多(五十嵐文四郎)「先代の人たちの想いを継いで、丁寧に演じたい」

2022年2月10日 / 08:15

-五十嵐とご自身の似ている部分、似ていない部分は?

 真面目なところは似ています。五十嵐くんは、1人で東京から京都に出てきて、時代劇俳優という夢に向かって努力していますが、僕も仕事に対しては真面目に取り組むタイプなので。違うのは、やっぱり不器用なところ。五十嵐くんは、人に誤解を与えないように言葉を伝えることが苦手で、そのせいで損をしている部分もあるんじゃないかなと。僕は、割と何でも器用にこなすタイプなので、そういうところは全然違います。五十嵐くんも、もうちょっと器用に生きられたらなと思って(笑)。

-これまで時代劇のパートは、ヒロインと関わらないまま物語が進んできましたが、ひなた編からは両者が交わっていきます。その見どころを教えてください。

 舞台が撮影所のある京都で、ひなたは大の時代劇好きなので、時代劇俳優と会うと、「テレビで見ていた誰誰だ!」みたいな感じで、子どものようにはしゃぐんですよね。そういうところは、今までになかった面白さだと思います。桃山剣之介(ももやま・けんのすけ=尾上菊之助)などは今までも劇中劇に登場してきたので、視聴者の皆さんも、ひなたと同じように「あの人がいる!」という感覚で楽しんでいただけるのではないでしょうか。

-今回は、3世代にわたって描かれる点が従来の連続テレビ小説にはなかった初めての試みです。3世代目として、これまでの物語を受け継ぐことに対する意気込みをお聞かせください。

 僕も視聴者として安子編から見てきましたが、世代ごとにキャストを一新しながらも、ど真ん中にある伝えたいものは変わらずに受け継いでいるところがすてきですよね。現場ではお会いできなかった先代の人たちの思いを継いでいるので、その責任を持って丁寧に演じなければと思っています。自分が見てきたドラマに途中から出るのも、好きなものに出られるような感覚があってうれしいですし。僕もオンエアを楽しみにしています。

(取材・文/井上健一)

五十嵐文四郎役の本郷奏多

  • 1
  • 2
 

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

【Kカルチャーの視点】異領域を融合する舞台芸術、演出家イ・インボの挑戦

舞台・ミュージカル2025年7月3日

▽長い時を刻む、大衆文化とは異なる魅力 -Kカルチャーが世界で注目される今、今回のような舞台表現はKカルチャーの中にどう位置づけられると思いますか?  K-POPや映画などの大衆文化も素晴らしいですが、伝統芸術はそれよりもはるか以前から続い … 続きを読む

毎熊克哉「桐島が最後に何で名乗ったのかも観客の皆さんが自由に想像してくれるんじゃないかと思いました」『「桐島です」』【インタビュー】 

映画2025年7月3日

-実際に演じてみて感じたことや、演じる上で心掛けたことや気を付けたことはありましたか。  自分が桐島を演じる上で一番重要だと思ったのは、(偽名の)「ウチダヒロシ」として、1人の部屋で朝を迎えて、窓を開けてコーヒーを飲んでというシーンでした。 … 続きを読む

磯村勇斗&堀田真由、ともにデビュー10年を迎え「挑戦の年になる」 ドラマ「僕達はまだその星の校則を知らない」【インタビュー】

ドラマ2025年7月2日

 磯村勇斗主演、堀田真由、稲垣吾郎が出演するカンテレ・フジテレビ系“月10ドラマ”「僕達はまだその星の校則を知らない」が7月14日から放送スタートする。本作は、独特の感性を持つがゆえに何事にも臆病で不器用な主人公・白鳥健治(磯村勇斗)が、少 … 続きを読む

蓮佛美沙子&溝端淳平「カップルや夫婦が“愛の形”を見直すきっかけになれたら」 グアムで撮影した新ドラマ「私があなたといる理由」【インタビュー】

ドラマ2025年7月1日

 ドラマ「私があなたといる理由~グアムを訪れた3組の男女の1週間~」が、7月1日からテレ東系で放送がスタートする。本作は、グアムを訪れた世代が違う男女3組のとある1週間を描いた物語。30代の夫婦(蓮佛美沙子、溝端淳平)、20代の大学生カップ … 続きを読む

風間俊介「横浜流星くんと談笑する機会が増えてきたことがうれしい」蔦重と和解した鶴屋喜右衛門役への思い【大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」インタビュー】

ドラマ2025年6月29日

-それが変わってきたということでしょうか。  物事は、ある程度加速がつき、歯車がスムーズに回り始めれば、少ないエネルギーで進んでいくようになりますが、スタートするときは膨大なエネルギーが必要です。この作品もそういう過程を経て、ようやく彼が笑 … 続きを読む

Willfriends

page top