エンターテインメント・ウェブマガジン
三谷さんが以前、会見で「サザエさん」にたとえていましたが、これは北条義時ただ1人の話ではなく、北条家の話です。義時の父、兄、姉、妹、継母といった人たちが非常に個性豊かで、この家族だからこそ、源氏の政権を北条のものにしてしまったことがよく分かる。北条家がなければ、頼朝も挙兵できなかったに違いありません。そういう家族同士のぶつかり合いや助け合いの物語という側面も描かれていきます。日本史に残るこれほどドラマチックなことが、一つの家族の中で起きたことには、ものすごく驚かされました。
コロナ禍ということで、何百人ものエキストラの方たちを集めるような撮影は難しい状況ですが、広い場所が使えるロケ撮影では地元の方にもお集まりいただき、この作品のために作ったオープンセットを中心に、スタジオでは不可能な富士の懐に抱かれた雄大な伊豆の景色を撮影しました。今後も、ロケでなければ描けない場面が出てくるので、それをきちんとスケール感のある映像でお届けできるように、ロケ撮影も進めていくつもりです。
当初はこんな状況を全く予想していなかったので、特にコロナ禍を想定して物語を作っているわけではありません。ただ、僕らも含めてこの2年、皆さんがいろんな我慢や苦労を重ね、つらいこともたくさん経験してきた中で登場するドラマとしては、「とにかくエンターテインメントでありたい」と願っています。三谷作品の魅力は、何といっても「エンターテインメント」。だから毎回、お客さんを驚かせますし、大いに笑わせますし、同時に感動や高揚といった感情にまで行きつくように作っています。そういったことで、毎週日曜夜8時を皆さんが楽しみにしていただけるようになれば、コロナ禍という状況下でオンエアする意味は出てくるのではないかと思っています。ぜひご期待ください。
(取材・文/井上健一)
ドラマ2025年12月8日
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映画2025年12月5日
-戦場で、田丸が絵や漫画を描くことにどのような意味があったと思いますか。 功績係に任命された田丸には、もちろん何かを書き記すという使命感もあったでしょうが、いつ自分や仲間が命を落とすか分からない状況の中で、自分の世界の中で向き合えるものが … 続きを読む
舞台・ミュージカル2025年12月4日
YouTubeもNetflixもない時代、人々を夢中にさせた“物語り”の芸があった——。“たまたま”講談界に入った四代目・玉田玉秀斎(たまだ・ぎょくしゅうさい)が、知られざる一門の歴史物語をたどります。 2016年に四代目・玉田玉秀 … 続きを読む
ドラマ2025年12月1日
-雰囲気のいい現場だったようですね。 中でもしのぶさんは、「これはこういうことなのかな?」といった感じで、積極的に質問をされるんです。その上、「私、緊張しちゃう」などと、ご自身の気持ちを織り交ぜながら現場にいてくださるので、私も質問が … 続きを読む
ドラマ2025年12月1日
―確かにその通りですね(笑)。 ただ、大半は史実通りですが、(小田)新之助(井之脇海)とふく(=うつせみ/小野花梨)ととよ坊の一家、序盤に登場した蔦重の恩人の花魁・朝顔(愛希れいか)など、一部に私が創作したオリジナルキャラもいます。と … 続きを読む