【インタビュー】舞台「日本の歴史」瀬戸康史 三谷幸喜作品で感じた「コメディーのやりがいや難しさ」

2021年6月25日 / 08:05

-演じること、俳優業の面白さはどんなところに感じていますか。

 言葉で説明するのはすごく難しいのですが…。何もないところから作り上げるという“物作り”の面白さがあります。物作りでいえば、僕は絵も描いたりもしますが、絵はあくまでも1人で作り上げるものです。お芝居は、みんなで作るものなので「みんなで」ということも面白いところだと思います。

-俳優としての今後の目標は?

 「23階の笑い」でご一緒したことで、三谷さんがまた呼んでくれたように出会いが大事だと思いますし、大切にしていきたいと思います。そうして頂いた目の前のお仕事と、一つ一つ、しっかりと向き合って取り組んでいければと思っています。

-こういう俳優になりたいという理想像はありますか。

 いい出会いを逃さない人間になりたいと思っているので、僕自身は目指す役者像というのはないんです。面白ければどんな作品でもやりたいし、クールな役しか演じませんということでもない。ただ、役者を続けられたら幸せだなと思います。

-改めて公演を楽しみにしている人にメッセージを。

 前向きになれるし、ハッピーになれるミュージカルになっています。まだ不安な毎日を過ごされている方も多いと思いますが、こういった状況だからこそ、明るい気分になれる作品が必要なのかなと思います。どうしようもないモヤモヤとした気持ちを、ほんの少し、晴らしてくれる作品だと思うので、ぜひ、劇場に足を運んでいただけるとうれしいです。

(取材・文・写真/嶋田真己)

シス・カンパニー公演「日本の歴史」

 シス・カンパニー公演「日本の歴史」は、7月6日~18日、都内・新国立劇場 中劇場、7月23日~30日に、大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティで上演。

公式サイト https://www.siscompany.com/mitanisaien/

 

  • 1
  • 2
 

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

【映画コラム】映画は原作を超えたか 沖縄の現代史を背景に描いた力作『宝島』/純文学風ミステリーの趣『遠い山なみの光』

映画2025年9月18日

『遠い山なみの光』(9月5日公開)  1980年代のイギリス。日本人の母とイギリス人の父との間に生まれロンドンで暮らすニキ(カミラ・アイコ)は、大学を中退し作家を目指している。ある日、彼女は執筆のため、異父姉の景子が亡くなって以来疎遠になっ … 続きを読む

【Kカルチャーの視点】レジェンドたちの「朝鮮の旅」たどった写真家の藤本巧さん

2025年9月18日

▼新しい美の概念  志賀直哉や武者小路実篤らと文芸雑誌『白樺』を創刊し、西洋美術を紹介していた柳宗悦(1889-1961)は、浅川兄弟との関わりで初めて朝鮮に興味を持つことになる。  「(彫刻家を目指していた)伯教さんは『白樺』を読み、柳先 … 続きを読む

エマニュエル・クールコル監督「社会的な環境や文化的な背景が違っても、音楽を通して通じ合える領域があるのです」『ファンファーレ!ふたつの音』【インタビュー】

映画2025年9月18日

-劇中に流れるさまざまな曲は、全て監督のチョイスですか。  音楽は全て私のチョイスです。こういうシーン、こういう状況だったらこの音楽は意味があるかなと考えながら一つ一つ選んでいきましたが、いろんな人たちの意見も聞きましたし、私自身もたくさん … 続きを読む

前田旺志郎「世の中に関心を持つ大切さに気付いた」窪塚愛流「止まっていた時間が動き出した」初共演の2人が福島原発事故を題材にした映画で感じたこと『こんな事があった』【インタビュー】

映画2025年9月16日

-お芝居に悩んだり、難しさを感じたりすることはありませんでしたか。 前田 たくさんあります。でもその都度、松井監督と相談しながら進めていきました。迷ったときは、松井監督を信じればいい、という信頼関係が出来上がっていたので。 窪塚 松井監督は … 続きを読む

グイ・ルンメイ、真利子哲也監督「お互いが思い合うからこそすれ違う。でもそこには愛があるという家族の形を描きたかった」『Dear Stranger/ディア・ストレンジャー』【インタビュー】

映画2025年9月12日

-ルンメイさん、夫・賢治役の西島秀俊さんの印象はいかがでしたか。 ルンメイ 今回西島さんと一緒にお仕事ができたことはとても光栄でした。西島さんは経験豊かな方なので、私は現場でとても安心して演技をすることができました。西島さんがいろんなエネル … 続きを読む

Willfriends

page top