【インタビュー】舞台「ネバー・ザ・シナー -魅かれ合う狂気-」恋人同士役の辰巳雄大&林翔太「恋人としてめちゃくちゃ相性がいいと思う」 演出・君塚良一「2人がいれば勝ったも同然」

2021年6月27日 / 10:05

-ここからは、君塚さんにお話を伺います。君塚さんは、これまで「踊る大捜査線」シリーズをはじめ、数々のドラマや映画を手掛けてきましたが、舞台は本作が初演出になります。本作を演出しようと思ったきっかけは?

君塚 台本を読んだら、とにかく面白かったんです。恐らく、歴史上初のサイコパス殺人という非常に大変な事件を扱っているのに、テンポが良くて、ちょっと爽やかでキラキラしているところもあって、非常に魅力的な物語だと僕は思います。それから、LGBTQに関しての問い掛けがあり、死刑の是非についても問題提起されている。事件ものとしても面白いのに、きちんとテーマが問い掛けられているので、すごく良くできた台本だと思いました。そういう台本があったので、あとは優秀な俳優さんが見付かればと思っていたら、プロデューサーさんからお二人を提案されて…それならばやろうと決めました。

-お二人に実際に会った印象は?

君塚 まだ少し話しただけですが、すごく勘がいい方たちだと思います。舞台に対する思いも真摯(しんし)で、まぶしいぐらいです。それぞれについて話すと、辰巳さんは、アクティブで、共演者に影響を与えるぐらい能動的なタイプ。それがローブにも近いところなのかもしれません。林さんは、感受性が強いのかなと思います。相手のことまで全部抱え込んじゃうような役が似合いそうだと思うので、林さんもレオポルドにぴったりだな、と。あとはお互いにアイデアを出し合って、見ている方が「こいつらを断罪するだけでいいのかな」とか、あるいは「キラキラした青春ドラマを見ちゃった」と思わせるような作品にできればと思っています。彼ら2人がいれば、勝ったも同然ですよ(笑)。

-公演を楽しみにしている皆さんにメッセージを。

君塚 まだ稽古も始まっていないですが、きっと面白いものにはなると思います。もしかしたら息が詰まるぐらいかもしれないし、ホッとできるところもあるかもしれないけれども、いずれにしろ濃密なお芝居を楽しんでいただけると思います。

(取材・文/嶋田真己)

 舞台「ネバー・ザ・シナー -魅かれ合う狂気-」は、9月2日~12日、都内・品川プリンスホテル クラブeXで、9月18日~19日に大阪・クールジャパンパーク大阪TTホールで上演。

 

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