幕府のかじ取りに苦悩しつつ、いちずに妻を愛する若き将軍役「和宮様は家茂にとって大きな存在です」磯村勇斗(徳川家茂)【「青天を衝け」インタビュー】

2021年6月13日 / 20:50

-慶喜役の草なぎさんと共演した感想は?

 草なぎさんには、ものすごく独特の緊張感があります。現場にいる姿が自然で、作られたものではなく、慶喜としてそこに存在している。まさに「慶喜として生きている」という表現がぴったり。だから、待ち時間にお話しすることもなく、お芝居で会話しているような感じです。人柄やお芝居を含めて、そういう空気感を「すてきだな…」と思いながら見ています。

-将軍としての所作や立ち振る舞いで心掛けていることは?

 所作に関しては何も知らなかったので、クランクイン前、所作指導の先生から将軍としての姿勢や歩き方、手の置き方などをご指導いただきました。現場では、分からないことがあれば、その都度、先生に聞きながら、一緒に家茂を作り上げていっています。ただやっぱり、難しいです。所作イコール制限、と考えがちで、日常的な動きができなくなり、やりづらさを感じる部分もありますから。とはいえ、所作をこなすために一番大事なのは、そのときの家茂の感情。そういう意味では、気持ちがきちんとできていれば、所作も問題なくできるのかな、と。難しいですが、新しい発見もあって楽しいです。

-最後に、磯村さんの考える「青天を衝け」の魅力とは?

 いつの時代も大事なのは、将来のある人がどんな人と出会い、どんな言葉をもらって大人になっていくのかということ。そういう出会いが、「青天を衝け」の大きな魅力ではないでしょうか。その点で言えば、渋沢栄一がどんな人と出会っていくのかに注目してほしいですね。ただ、僕(=家茂)は会う機会がなかったのがやや残念です。もう一つ後の将軍だったら会えたのかも…なんて思ったりしています(笑)。

(取材・文/井上健一)

和宮役の深川麻衣(左)徳川家茂役の磯村勇斗

  • 1
  • 2
 

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

パク・ジョンミン「一人二役は想像以上に大変でした」韓国のヒットメーカーが「ガス人間」に続いて送り出すサスペンス・ミステリーで熱演『顔 -かお-』【インタビュー】

映画2026年8月28日

-劇中ではそんなご苦労を感じさせない名演でした。  実は、最初にオファーをいただいたのは、ドンファン役だけだったんです。でも、脚本が面白かったためについ欲が出てしまい、僕の方から「ぜひヨンギュもやらせてください!」とヨン監督にお願いしたんで … 続きを読む

【映画コラム】「生き残る」とは何か『ラスト・サバイバー』『シェルター』が描く極限の人間ドラマ

映画2026年8月28日

『シェルター』(8月28日公開)  スコットランド沖の孤島に建つ灯台を隠れ家にして、愛犬と共にひっそりと暮らす元特殊部隊員マイケル・メイソン(ジェイソン・ステイサム)。  ある日、週に一度、叔父と共に船で生活物資を届けに来る少女ジェシー(ボ … 続きを読む

安田章大「僕が演じられたのは、のんちゃんのおかげ」のん「安田さんとの出会いは衝撃でした」自閉スペクトラム症の兄とその妹役で初共演『平行と垂直』【インタビュー】

映画2026年8月28日

-お二人の息の合った現場の様子が伝わるすてきなお話です。劇中でも本当の兄妹のようで、初共演とは思えませんが、撮影中、お互いの共通点を感じたことはありますか。 安田 のんちゃんは、何かを伝えようとするとき、自分の言葉でこんなふうに伝えたいと、 … 続きを読む

井桁弘恵、幼少期のバレエの経験が今の「度胸」に 「バレエの魅力をもっと伝えたい」「SWAN -Ballet cross Reading-」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2026年8月28日

 ドラマ「そこから先は地獄」(日本テレビ)で主演を務め、映画『教場 Requiem』など数々の映画やドラマに出演、「おしゃれクリップ」(日本テレビ)ではMCも務める井桁弘恵。9月4日から上演される「SWAN -Ballet cross Re … 続きを読む

早瀬憩「撮影中は朝子と一心同体で生きた感覚がありました」感動のヒューマンサスペンスで入魂の演技『私はあなたを知らない、』【インタビュー】

映画2026年8月27日

-中野監督は、早瀬さんのクランクアップ時の様子について「崩れ落ちるように」と語っていますが、当時の心境はいかがでしたか。  撮影中は朝子と一心同体で生きた感覚があったので、クランクアップしたときは「うれしい」でも「寂しい」でもなく、何とも言 … 続きを読む

page top