「一橋家臣編」スタート!「これから、栄一の人生のステージは目まぐるしく変わっていきます」黒崎博(チーフ演出)【「青天を衝け」インタビュー】

2021年5月8日 / 15:44

-江戸幕府崩壊後も、家康は登場するのでしょうか。

 最初に「家康を出そう」と提案したのは脚本家の大森さんですが、この先どうするかは、大森さんも含め、みんなで考えているところです。

-どういうことでしょうか。

 最初は、江戸幕府を開いた人なので、江戸時代を俯瞰してもらって…と考えていたんです。でも、北大路さんご自身も、劇中の家康さん自身も、次第にそういう立場を超え、誰かが矛盾したことを言っていると腹を立てるなど、感情が出てくるようになり、いつの間にか物語を見守る人になってきている気がします。となると、江戸幕府が終わったら出る理由がないのかというと、そんなことはないのかもしれない…と。僕としては、ぜひ栄一を最後まで見守ってほしいと思っています。ただ、それはとても難しく、「どうしたらいんだろう?」と頭を痛めているところです(笑)。

-最後に、今後の見どころを。

 栄一は、間もなく徳川慶喜(草なぎ剛)と出会い、生涯、深い友情で結ばれて行くことになります。かたや農民出身の栄一と、かたや将軍にもなろうかという地位にある慶喜。まったく縁のないこの2人が、どんなふうに出会うのか。まずはそれを楽しんでいただければ。その後も、栄一の人生のステージは目まぐるしく変わっていきます。その驚くべき人生の物語を、ぜひお楽しみください。

(取材・文/井上健一)

 

  • 1
  • 2
 

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

【映画コラム】「2025年映画ベストテン」

映画2025年12月28日

【日本映画】  邦画界は、今年も『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』『チェンソーマン レゼ篇』『名探偵コナン 隻眼の残像』など、アニメーション作品が興行成績の上位を占めたが、実写映画でも大ヒット作が生まれた。歌舞伎を題材とした … 続きを読む

【Kカルチャーの視点】家族の情緒が国境を越える、俳優ムン・ソリが語る「おつかれさま」ヒットの理由

ドラマ2025年12月26日

 ▽家族を世話する母    ムン・ソリは、「クイーンメーカー」(23年)や「私たちの人生レース」(同)のように、女性の主体性や自分らしさを打ち出す役を担い、エンパワーメントの姿を体現してきた。だが「おつかれさま」では、“肩書きのない母”を真 … 続きを読む

田中麗奈「こじらせ男の滑稽で切ない愛の行方を皆さんに見届けていただきたいと思います」『星と月は天の穴』【インタビュー】

映画2025年12月24日

-この映画は、ちょっとフランス映画みたいなところがありましたね。  分かります。私もそう思いました。確かにそういう味わいがありますね。最初の撮影が、矢添と2人で、部屋で紅茶を飲んでいるシーンだったんですけど、プレイバックしてモニターを見た時 … 続きを読む

天海祐希、田中哲司、小日向文世、でんでん、塚地武雅「12年の集大成を見届けてください!」大ヒットシリーズ、ついに完結! 劇場版「緊急取調室 THE FINAL」【インタビュー】

映画2025年12月23日

-12年という時間が、そういう皆さんの固い絆を作り上げたわけですね。そんな作品に出合える機会は、俳優人生の中でめったにないことだと思いますが、皆さんにとって「緊急取調室」シリーズとはどんな存在でしょうか。 天海 12年という時間とエネルギー … 続きを読む

【映画コラム】時空を超えた愛の行方は『楓』『ビューティフル・ジャーニー ふたりの時空旅行』『星と月は天の穴』

映画2025年12月20日

『ビューティフル・ジャーニー ふたりの時空旅行』(12月19日公開)  友人の結婚式で知り合ったデビッドとサラは、レンタカーのカーナビに導かれ奇妙なドアにたどり着く。そのドアの先は、それぞれの「人生で一番やり直したい日」につながっていた。“ … 続きを読む

Willfriends

page top