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最初に「家康を出そう」と提案したのは脚本家の大森さんですが、この先どうするかは、大森さんも含め、みんなで考えているところです。
最初は、江戸幕府を開いた人なので、江戸時代を俯瞰してもらって…と考えていたんです。でも、北大路さんご自身も、劇中の家康さん自身も、次第にそういう立場を超え、誰かが矛盾したことを言っていると腹を立てるなど、感情が出てくるようになり、いつの間にか物語を見守る人になってきている気がします。となると、江戸幕府が終わったら出る理由がないのかというと、そんなことはないのかもしれない…と。僕としては、ぜひ栄一を最後まで見守ってほしいと思っています。ただ、それはとても難しく、「どうしたらいんだろう?」と頭を痛めているところです(笑)。
栄一は、間もなく徳川慶喜(草なぎ剛)と出会い、生涯、深い友情で結ばれて行くことになります。かたや農民出身の栄一と、かたや将軍にもなろうかという地位にある慶喜。まったく縁のないこの2人が、どんなふうに出会うのか。まずはそれを楽しんでいただければ。その後も、栄一の人生のステージは目まぐるしく変わっていきます。その驚くべき人生の物語を、ぜひお楽しみください。
(取材・文/井上健一)
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