【インタビュー】音楽劇「プラネタリウムのふたご」永田崇人&阿久津仁愛 傑作小説の舞台化に挑戦「この舞台の世界観に没入していただきたい」

2021年2月12日 / 08:00

-阿久津さんは、ウォーリーさんの作品も初めてだと思いますが、彼の演出はいかがですか。

阿久津 二つのシーンが、感情をリンクさせながら同時進行する場面があるのですが、そんな演出を考えるウォーリーさんはすごい方だな、と。実際に劇場に入ってみないと、分からないところもたくさんありますが、円形の劇場で演技をするのも、僕は初めてなので、それも新鮮で、どうなるのか楽しみにしています。

-これまでに何度も一緒に作品を作っている永田さんから見たウォーリーさんはどんな演出家ですか。

永田 僕の師匠です。僕は、(ウォーリーと)5年ぐらい一緒にやらせていただいているんですが、ウォーリーさんに認められたいと思って頑張っているところがあります。演出ももちろんですが、人としても好きなんです。今考えると、本当にダサい話なんですが、僕は舞台や2.5次元舞台に出させてもらっていて、「格好いい」「美しい」が全てだと思っていたんです。でも、それは違うと教えてくれたのがウォーリーさんでした。ウォーリーさんは、映像に頼ればあっという間に終わることを、あえてアナログで表現したり、泥くさいことも取り入れて芝居を作られていく。ウォーリーさんの作品は、総合芸術だと思っています。

-改めて、公演を楽しみにしている方へメッセージを。

永田 僕も先日、オフの日に舞台を見に行ってきましたが、やはり生の力はすごいと改めて感じました。その場で行われていることだからこそ、もらえるものがあると思うんです。今は大変な時期ですから「見にきてください」と簡単には言えませんが、舞台が救いになっている人もいると思うので、そういう方々がいる限り、僕たちは芝居を続けていきます。来てくださる方には、嫌なことも忘れて、この舞台の世界観に没入していただきたいと思っているので、稽古にもしっかりと励みたいと思います。

阿久津 まずは、今回、延期という形で公演ができることを幸せに思っています。この作品は、音楽もあり、癒やされるシーンもありと、盛りだくさんな公演です。1回1回の公演に200パーセントの思いを懸けて臨むつもりで頑張ります。

(取材・文/嶋田真己)

音楽劇「プラネタリウムのふたご」プレビュー公演の様子(撮影:桜井隆幸)

 音楽劇「プラネタリウムのふたご」は、2月13~14日、大阪・梅田芸術劇場 メインホール、2月20~23日、都内・日本青年館ホールで上演。

公式サイト https://www.planetarium-twins2020.com

 

 

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