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ミュージカル『テニスの王子様』3rdシーズン 全国大会 青学(せいがく)vs立海 後編が、12月19日~24日の東京公演を皮切りに開幕。青春学園中等部(以下、青学)と立海大附属中学校による全国大会決勝戦の結末の戦いを描く本作では、主人公・越前リョーマを鼓舞するために、これまでリョーマと戦ってきた各校の“ライバルズ”が集結する。不動峰・伊武深司役の健人、聖ルドルフ・不二裕太役の大原海輝、山吹・亜久津仁役の川上将大に、3rdシーズンの思い出、主人公・越前リョーマについて、そしてミュージカル『テニスの王子様』(以下、テニミュ)への熱い思いを聞いた。
川上 そうですね、まだお客さまに3rdシーズンがあまり認知されていない時期を知っているのも多分僕たちだけだと思います。大変だったのは健人たち不動峰かな。僕の知らない世界を知っていますから。
大原 聖ルドルフ公演でも当日券に並んでくれる方が、最初は少なかったです。それがだんだん増えていって…、東京凱旋公演の時には3桁までいって、「うわ~! よっしゃ頑張ろうぜ」ってみんなで言い合った思い出があります(笑)。
川上 3rdシーズンのキャスト全員と共演しているのは(この日のメンバーでは)僕だけなんですが、仁愛は青学メンバーの中で一番成長したと感じます。「ドリライ2017」(ミュージカル『テニスの王子様』コンサート Dream Live 2017)の稽古のときは、歌もダンスもまだまだぎこちなさが感じられたのですが、「ドリライ2018」(ミュージカル『テニスの王子様』15周年記念コンサート Dream Live 2018)では堂々と歌って踊っていた姿が印象に残っています。
川上 「青学vs山吹」公演のとき、亜久津として、(青学8代目の越前リョーマ役の古田)一紀の本来持っているかわいらしい小生意気なところが、いい意味でリョーマっぽいなと思っていたので、一紀とはイメージが全く違う仁愛のリョーマってどうなるんだろうと思っていたんです。でも、いざリョーマとしてステージに立ったら、生意気で、まさしくリョーマという人物になっていました(笑)。なんだかもう天井知らずの成長を感じました。すごいですよ、仁愛は。前に立つタイプではないけど、行動で僕らを引っ張ってくれる。それは、仁愛と一紀の共通しているところだと思います。
大原 確かに、一紀と仁愛はタイプが全く違うし、お芝居をしていても、普段話をしていても対峙した印象は全然違うんです。今回、僕たちはライバルズとして戦いますが、リョーマは(劇中で)完全に記憶が戻っていない状態なので、ある意味、今まで戦ってきたリョーマとは違う感覚で戦わないといけない。それをリアルに体感しています。
健人 仁愛との稽古はすごく楽しいです。戦っていると一紀のリョーマっぽいと思うときもあれば、(2ndシーズンに出演した青学6・7代目の越前リョーマ役の)小越勇輝くんのリョーマっぽいと思うときもあるんです。今までの各世代のリョーマがうまく融合している感じがします。そこに仁愛らしさが加わっているので、最強のリョーマになっていると思います。
大原 でも、不思議ですよね。メンバーが変わると同じ作品でも、まるっきり稽古場の雰囲気が変わるんです。
健人 そうそう。久々に稽古をしたら、僕の知っている景色とは違って見えました。僕も(「青学vs不動峰」公演で稽古をしていた)当時は、何カ月も通って稽古をしていた見慣れた景色だったはずなんですが、まるで転校してきたみたいな感覚です(笑)。