【インタビュー】音楽劇「プラネタリウムのふたご」永田崇人&阿久津仁愛 傑作小説の舞台化に挑戦「この舞台の世界観に没入していただきたい」

2021年2月12日 / 08:00

 心の救済と絶望を描いたいしいしんじの長編小説をウォーリー木下が舞台化した、音楽劇「プラネタリウムのふたご」の大阪公演が2月13日から上演される。2020年6月に上演される予定だった本作だが、新型コロナウイルス感染拡大防止の影響で、やむなく中止に。今回の公演は、待望の延期公演となる。主人公の双子、テンペルとタットルを演じる永田崇人と阿久津仁愛に、公演への意気込みや舞台初共演となる互いの印象を聞いた。

阿久津仁愛(左)と永田崇人

-2020年6月の延期公演ということで、作品への思いも強いかと思いますが、現在(取材当時)、どのような思いで稽古に臨んでいますか。

永田 特に、この作品だからということではなく、いつもと変わらずに、がむしゃらにやっています。

阿久津 もちろん、コロナ禍であることや、延期公演だということもありますが、僕も役に没頭していて、必死になっています。

-それぞれの役柄を、どのように演じたいと考えていますか。

永田 原作に描かれているテンペルとタットルは、どのようにも捉えられると思うんです。なので、どういう方向で作り上げていくのかを、稽古を通して決めていかなければならないのですが、今はまだ固まっていない段階です。このシーンではこれをやりたいと思うことを、(稽古で)惜しまずにやってみて、(演出の)ウォーリーさんの反応を待っているところです(笑)。

阿久津 僕は、演じていく中で、自然と同じ方向を向いていたりとか、ふとした瞬間に目を合わせたりとか、という「双子らしいしぐさ」が大変だなと今は思っています。狙ってもなかなかできないので、双子らしさはもっと深めていきたいです。それから、1幕では、特に子どもらしさや無邪気さが必要だと思うので、パワーや元気さをもっと出していきたいと思っています。まだまだやることがたくさんあるので、ゆっくり考えている余裕がないのですが、でも、その中でももっとこうしたら楽しめるんじゃないかと思うことに、積極的に挑戦していこうと思います。

-最初に原作を読んで感じたことと、今、台本や原作を読んで感じることに変化はありましたか。

永田 原作を最初に読んだときには、どこか遠い国で起こっている物語に感じました。でも、舞台化する中で、日本人である僕たちが演じることで、もちろん原作の、その世界観は残しながらも、もっと身近な物語になっている気がしています。

阿久津 原作を読んだときには見えなかったところも(舞台化することで)イメージができて、知ることができたということもあると思います。僕は、今、稽古をしていく中で、どう演じたらいいのか悩んだら、原作を読み直すようにしています。原作には、細かな感情のイメージや、演じる上でのヒントがあるので、最初に読んだときよりもたくさんの情報を拾えていると思います。

-お二人は、これまでC.I.A.(キューブに所属する若手俳優のサポーターズクラブ)の活動などでの共演はあっても、舞台作品での共演は初となります。互いにどのような印象を持っていますか。

永田 初めて会ったのは、仁愛が中学生だったよね? 僕が偉そうに言うことじゃないけど、透明でゼロだった仁愛が、たくさんの経験をしていろいろな色をつけていく姿は見ていて面白いです。仁愛にとっては、この作品がミュージカル『テニスの王子様』以外では初めての舞台作品なので、今、いろいろと苦戦していると思いますが、臆することなく、自分からチャレンジしているので、僕も尻をたたかれている感じがします(笑)。

阿久津 崇人くんは、コミュニケーション能力があって、すごいと思ったのが最初でした。僕は人見知りで、なかなか会話ができないので。それから、演技レッスンでどんどん挑んでいく姿が印象に残っています。僕は前向きにチャレンジできなかったので、全てにおいて尊敬しています。今回、自分のことに必死で、周りが見えていない僕に、崇人くんが電話で、「ここはこうしよう」と提案してくれるので、すごくありがたいです。

 
  • 1
  • 2

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

【映画コラム】一人の人間が他者に与える影響力の大きさを知らされる『ラスト・フル・メジャー 知られざる英雄の真実』

映画2021年3月4日

 ベトナム戦争にまつわる実話を、ユニークな視点から描いた『ラスト・フル・メジャー 知られざる英雄の真実』が3月5日から公開される。タイトルは、エイブラハム・リンカーンのゲティスバーグの演説の一節「最後の全力を尽くせ」から取られている。監督・ … 続きを読む

【インタビュー】「WOWOWオリジナルドラマ 世にも奇妙な君物語」黒島結菜「『これをやるのは嫌だな…』と思ったぐらい不気味で奇妙な話」 朝井リョウ原作のオムニバスドラマに主演

ドラマ2021年3月3日

 『桐島、部活やめるってよ』『何者』などで知られる直木賞作家・朝井リョウの小説を原作にしたオムニバスドラマ「世にも奇妙な君物語」が、3月5日からWOWOWで放送開始となる(全5話/第1話無料放送)。世の中を鋭い視点で見つめた斬新なアイデアを … 続きを読む

【インタビュー】ミュージカル「GHOST」 咲妃みゆ「課題は『自立した女性の色気』」名作映画のミュージカル版の再演に挑む

舞台・ミュージカル2021年3月3日

 1990年に公開され、世界中で大ヒットした映画『ゴースト/ニューヨークの幻』のミュージカル版「GHOST」が3月5日から上演される。日本では2018年に初演された本作は、同作で第63回アカデミー賞脚本賞を受賞したブルース・ジョエル・ルービ … 続きを読む

【インタビュー】映画『NO CALL NO LIFE』優希美青&井上祐貴、期待の若手俳優が挑む「若さ故の危うい恋」

映画2021年3月3日

 ホリプロ60周年を記念した映画『NO CALL NO LIFE』が3月5日から公開される。本作は、壁井ユカコの同名小説を原作に、親からの愛情を知らずに育った主人公の女子高生・有海と、同じ境遇の不良少年・春川の、痛いほどに切ない恋を描いた青 … 続きを読む

【大河ドラマコラム】「青天を衝け」第三回「栄一、仕事はじめ」庶民の日常を見つめるドラマと大河ドラマらしいスケール感が一体化した作品の魅力

ドラマ2021年3月2日

 手塩に掛けて育てた藍葉が虫害に遭い、苦境に陥った家業を助けたい一心から、母・ゑい(和久井映見)に頼み込み、父・市郎右衛門(小林薫)に無断で、他の村から藍葉を買い付けてきた栄一(吉沢亮)。それを怒られるのではないかと、庭に積まれた藍葉の山を … 続きを読む

amazon

page top