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高橋 時代に配慮して、刺激の強い描写は控えめですが、それでも敵味方入り乱れて、すごいことになっています。彼の息子の(中村)福之助くんや福士(誠治)くんをはじめ、皆さんがものすごく頑張って。テレビドラマで、よくあそこまでできたな…と。どこか血が騒ぐものがありましたし、最後の彼の芝居もやっぱりうまいなぁ…と。
芝翫 私はみそ蔵で敵が来るのを待つ役なので、立ち回りの現場はほとんど見ていなかったんですが、出来上がった作品を見て泣きました。過去の映画でも「空前の立ち回り」などと言われていましたが、あの場面は、せりふの代わりに立ち回りでいろんなものを表現しているわけです。だから、味方が刺される場面では、自分の肉体が刺されたような思いになりましたし、思い出すと今も胸が熱くなります。
高橋 やはり「理不尽を討つ」ということに尽きるんじゃないでしょうか。世の中には理不尽なことが多く、大抵のことは許容したり、陰口を言ったりしながら、みんな何とかやり過ごしているわけです。だけど、人の命に関することは、そういうわけにはいかない。それだけは絶対に間違いだということを描いている。一番の魅力は、そこじゃないでしょうか。
芝翫 最初の千恵蔵先生の作品と、最近の作品と、またこの令和の世に生まれた「十三人の刺客」を、それぞれ皆さんがどうご覧になるのか、ぜひ伺ってみたいです。
(取材・文・写真/井上健一)
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