【インタビュー】「十三人の刺客」中村芝翫「ぜひまた克典さんと共演を」高橋克典「家族に近い感覚でできたことが楽しかった」幼なじみの2人が、名作時代劇のリメークドラマで初共演

2020年11月27日 / 17:00

-クライマックスでは大立ち回りが繰り広げられますね。

高橋 時代に配慮して、刺激の強い描写は控えめですが、それでも敵味方入り乱れて、すごいことになっています。彼の息子の(中村)福之助くんや福士(誠治)くんをはじめ、皆さんがものすごく頑張って。テレビドラマで、よくあそこまでできたな…と。どこか血が騒ぐものがありましたし、最後の彼の芝居もやっぱりうまいなぁ…と。

芝翫 私はみそ蔵で敵が来るのを待つ役なので、立ち回りの現場はほとんど見ていなかったんですが、出来上がった作品を見て泣きました。過去の映画でも「空前の立ち回り」などと言われていましたが、あの場面は、せりふの代わりに立ち回りでいろんなものを表現しているわけです。だから、味方が刺される場面では、自分の肉体が刺されたような思いになりましたし、思い出すと今も胸が熱くなります。

-昭和、平成、令和と時代を超えてリメークされる「十三人の刺客」の魅力とは?

高橋 やはり「理不尽を討つ」ということに尽きるんじゃないでしょうか。世の中には理不尽なことが多く、大抵のことは許容したり、陰口を言ったりしながら、みんな何とかやり過ごしているわけです。だけど、人の命に関することは、そういうわけにはいかない。それだけは絶対に間違いだということを描いている。一番の魅力は、そこじゃないでしょうか。

芝翫 最初の千恵蔵先生の作品と、最近の作品と、またこの令和の世に生まれた「十三人の刺客」を、それぞれ皆さんがどうご覧になるのか、ぜひ伺ってみたいです。

(取材・文・写真/井上健一)

鬼頭半兵衛役の高橋克典(左)と島田新左衛門役の中村芝翫

  • 1
  • 2
 

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

「べらぼう」ついに完結!蔦重、治済の最期はいかに生まれたか?「横浜流星さんは、肉体的にも作り込んで」演出家が明かす最終回の舞台裏【大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」インタビュー】

ドラマ2025年12月14日

-治済役が大きな話題となった生田さんについて、撮影を通じて感じた俳優としての魅力を教えてください。  生田さんで印象に残っているのが、何事にも動じないことです。常に泰然自若として、変なクセを出さない。ある意味、視聴者に想像させるようなキャラ … 続きを読む

稲垣吾郎「想像がつかないことだらけだった」ハリー・ポッターの次は大人気ない俳優役で傑作ラブコメディーに挑む【インタビュー】

舞台・ミュージカル2025年12月13日

 稲垣吾郎が、2026年2月7日から開幕するPARCO PRODUCE 2026「プレゼント・ラフター」で傑作ラブコメディーに挑む。本作は、劇作、俳優、作詞、作曲、映画監督と多彩な才能を発揮したマルチアーティスト、ノエル・カワードによるラブ … 続きを読む

DAIGO「クリスマス気分を盛り上げてくれる作品なので、『パーシーのクリスマス急行』にぜひ乗車してください」『映画 きかんしゃトーマス サンタをさがせ!パーシーのクリスマス急行』【インタビュー】

映画2025年12月12日

-パーシーのように、与えられた仕事を楽しくやるコツがあれば教えください。  仕事があることが幸せ。シンプルにそういう意識を持ってやっています。僕もミュージシャンを目指していろいろとやっていましたが、思うように行かなくて。でも、音楽に対する情 … 続きを読む

高橋克典「これは吉良の物語でもあるのだと感じていただけるような芝居をしたい」 堤幸彦「『忠臣蔵』は、演劇的に言えば1丁目1番地的な作品」 舞台「忠臣蔵」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2025年12月10日

-堤さんと高橋さんは高橋さんのドラマデビュー作以来のタッグと聞いています。堤さんは高橋さんの吉良上野介にどのような期待を寄せていますか。 堤 ぴったりだと思いますよ。生き馬の目を抜く芸能界で酸いも甘いも知り尽くしていますから。デビューの瞬間 … 続きを読む

生田斗真が驚きの一人二役!「最初から決まっていたわけではありません」制作統括・藤並英樹氏が明かす舞台裏【大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」インタビュー】

ドラマ2025年12月8日

-治済に対する仇討ちのため、対立関係にあった蔦重と松平定信(井上祐貴)がタッグを組む展開にも驚かされると同時に、思わず胸が熱くなりました。 藤並 白河藩に戻った後の定信は、それまでとは打って変わって、大田南畝や山東京伝に本を書かせているんで … 続きを読む

Willfriends

page top