エンターテインメント・ウェブマガジン
殺人・自殺・火災による死亡事故などがあった“いわくつき”の部屋「事故物件」に住み続けている芸人・松原タニシの実体験を記したノンフィクションを映画化した、亀梨和也主演の『事故物件 恐い間取り』が8月28日から公開される。本作は、売れない芸人の山野ヤマメ(亀梨)が、TV番組への出演を条件に、事故物件に住み始めたことから起こる怪奇現象を描くホラー作品。監督は『リング』や『スマホを落としただけなのに』で知られる中田秀夫。次々と恐ろしい現象に遭遇するヤマメを演じた亀梨と、原作者の松原に撮影の裏側を聞いた。
亀梨 タニシさんとの対談なので、(録音機材に)雑音が入るかもしれませんよ。定期的に、止まっていないかも確認していただいた方がいいです。変な声が入っていたら、それも記事にしてください(笑)。
松原 めちゃくちゃ面白かったです。怖いだけじゃなくて、笑える要素もあるし、泣けるシーンもある。いろいろな要素が詰まった、何回も見たい映画だなと思いました。
亀梨 タニシさんがおっしゃていたように、僕自身、現場でお芝居をさせていただいていて、エンターテインメントな作品に仕上がっていることは感じました。謎解きあり、ラブあり、一人の男の子の成長ありと、さまざまな要素が入っていて、その中に、事故物件を通じて起きるホラー要素が組み込まれています。
ただ、僕自身は撮影現場で、お化け役の方とお話しをしたり、メークがどうなっているのかという裏側を見てしまっているので、どのぐらい怖い作品になっているのかというのはよく分かってないんです。今、「トラウマになるほどの恐怖」と言っていただきましたが、それを聞いて、「そうか、怖いんだ」と気付くんです。なので、お客さんのリアクションが返ってきて、初めてこの作品の「怖さ」が分かると思います。
亀梨 売れない芸人ということが説得力を持って伝わるシーンにしなくてはいけなかったので、打ち合わせで監督やプロデューサーさんともいろいろとお話しをさせていただきました。当初は、女装をする予定もなかったんです。最終的には、あのような形になりましたが、滑るためにステージに立っているわけではないのに、滑らなくちゃいけないというのが、難しくもありました。
松原 全力でやっていましたね(笑)。本気で笑わせにいっているけど、ずれているというのは、芸人側から見ても、すごくリアルだなと思いました。
亀梨 タニシさんから、いろいろなインスピレーションを頂きました。撮影前にタニシさんが出演されている番組の映像も見ましたし、実際にお会いして、しぐさやビジュアル的な部分も参考にさせていただきました。当初、ヤマメは眼鏡を掛ける予定ではなかったんですが、タニシさんとお会いして、やっぱり掛けた方がいいと思って、意見を通させていただきました。
松原 初対面のときに、亀梨さんから「事故物件ってどうやって住むんですか」という質問をもらって、そういうことにはお答えしました。でも、「周りの人に対して、どんな気持ちでいたらいいですか」という質問をされたときに、僕も悩んでしまって…。今回、亀梨さんが、事故物件に住む僕を演じることで、僕自身も思い直さないといけないところがいっぱい出てきました(苦笑)。
亀梨 僕は、キャスターを10年もやらせてもらっているので、そのインタビュー力を生かして(笑)、事故物件に住む経緯だったり、どんなお気持ちで住んでいるのか、というリアルな思いをご本人の口から聞かせていただこうと、たくさんお話を聞かせていただきました。ヤマメ自身が、「嫌だな」と思いながら事故物件に住んでいるのか、「よし、仕事取るぞ」とやる気満々で住むのか、では表現の仕方も変わってくると思ったので、その辺りはタニシさんの感覚を落とし込もうと思ったんです。演じる上で、とても助けになるエピソードをたくさん聞かせていただけたので、よりヤマメという人物を作りやすくなりました。
亀梨 もちろんあります。僕は芸人ではないですが、大きなくくりで考えたら同じ仕事ですし、僕自身も、売れることができるのか分からない中、仕事をしてきました。たとえ、ジャニーズ事務所にいても、全員が同じ成果を上げられるものではないですし、確信を持って生きているわけではないんです。だからこそ、もがいているし、自分の感覚を持ってやっていこうと僕は思ってやってきました。それはヤマメと共通することなのかもしれません。
舞台・ミュージカル2021年1月18日
須賀健太が主演する、「朗読劇 #ある朝殺人犯になっていた」が、1月29日に開幕する。本作は、藤井清美の同名小説を、藤井自身が戯曲化し、ステージングと生演奏、映像を使用した新感覚の朗読劇として上演する。主人公・浮気淳弥(須賀)がある朝、目覚 … 続きを読む
ドラマ2021年1月18日
バブル経済崩壊後の1996 年、経営破綻した住宅金融専門会社(住専)の不良債権回収を目的に設立された国策会社「住宅金融債権管理機構」。その中でも、特に悪質な債務者への取り立てを担当したのが、不良債権特別回収部、通称“トッカイ”だ。1月17 … 続きを読む
ドラマ2021年1月17日
クライマックスとなる“本能寺の変”に向かって、ますますアクセルを踏み込んできたNHKの大河ドラマ「麒麟がくる」。見逃せない展開が続く中、織田信長(染谷将太)の下で主人公・明智光秀(長谷川博己)と並ぶ活躍を見せるのが、羽柴秀吉(後の豊臣秀吉 … 続きを読む
映画2021年1月14日
老人が主役の2本の映画が、1月15日から公開される。まずは、43年後に再び始まるラブストーリー『43年後のアイ・ラヴ・ユー』から。 今は独り暮らしの70歳の元演劇評論家クロード(ブルース・ダーン)は、昔の恋人で舞台女優だったリリィ(カロ … 続きを読む
ドラマ2021年1月13日
1月15日からWOWOWプライムで放送開始となるWOWOWオリジナルドラマ「ペンションメッツァ」(全6話)は、自然豊かな別荘地にあるペンションの主人テンコと、そこを訪れる客たちの交流を、温かなユーモアとのんびりとしたムードに包んで描いたド … 続きを読む