【インタビュー】テレビ東京4月新番組「デカ盛りハンター」プロデューサー柴幸伸「デカ盛り動画は、意外に女性に人気なんです」

2020年3月30日 / 15:49

 30年にわたり、テレビ東京の人気コンテンツとして知られる大食い番組。「テレビチャンピオン」内でも人気選手権の一つとして知られ、そこで活躍した者が、大食いタレントとして人気を博し、多方面で活躍している。そんな人気ジャンルの流れをくむのが、4月からスタートする「デカ盛りハンター」だ。この番組の柴幸伸プロデューサーに、大食い番組が長年にわたって人気を呼ぶ理由や、新番組への意気込みなどを聞いた。

新番組「デカ盛りハンター」の柴幸伸プロデューサー

-まず、柴プロデューサーのこれまでの経歴について教えてください。

 テレビ東京に入社したのが1999年。それからずっと制作局で番組を作っています。携わった主な番組は「ハロー!モーニング。」「徳光和夫の情報スピリッツ」「空から日本を見てみよう」。今は「THEカラオケ★バトル」と「世界!ニッポン行きたい人応援団」など。特番では「大食い王決定戦」も担当してきました。

-テレビ東京をはじめ、他局でも長年にわたって大食い企画が多数放送されてきました。それはなぜでしょうか。

 テレビ東京は、もともと素人さんをうまく使った番組が多いんです。当然、低予算だから、というのもありますが…。その中で「一番素人さんを生かせるのは何か?」と考えると、やっぱり「他の人にまねができないような特殊な能力を持った素人さんを探すこと」でした。そうやって「テレビチャンピオン」から、どんどん新しいスターが生まれてきたんです。そして「テレビチャンピオン」の中でも一番の目玉企画であった”大食い”が独立して特番になった感じだと思います。

-なるほど。

 現在放送されている中でも、どんどん新しい人たちが出てきています。最近では”大食い”として、YouTuberで活躍している人もいます。YouTubeとテレビがいい感じで相互に作用している、と言いますか、テレビで活躍した人がYouTubeでも人気になったり、また反対に人気YouTuberが大食い選手権に出て活躍したり…。”大食い”はネットともいい関係が築けているので、人気コンテンツなんだと思います。

-当初は、「大食い選手権」の企画の一つであったものが、特番「デカ盛り道場破り」(不定期放送)となり、今回のレギュラー番組「デカ盛りハンター」へと変化してきました。その経緯について教えてください。

 以前、金曜の夜7時にやっていたある番組が終わったときに、編成局から急きょ「スピンオフで大食いの特番を作ってもらえないか」と言われたんです。そこで「完食者ゼロのデカ盛りメニューに、番組で育ってきた大食いが挑む」という「デカ盛り道場破り」というのを放送しました。これが、かなり反響が大きかった。去年の12月から今年の3月まで計5回放送したのですが、結果の良さを踏まえて、4月からレギュラーとなりました。

-視聴者の受けが良かった理由は何だと思いますか。

 金曜の夜7時というのはテレビ東京では、なかなか難しい枠なんですが、そこの視聴者層に“デカ盛り”のコンテンツが合致したのだと思います。お子さんも楽しんで見られるポップな内容ですし、お母さま方にも一緒に見ていただけたのかな、という手応えはあります。

-これまででの大食い企画で、思い出に残っている出演者を教えてください。

 最近でいうと、一番印象に残っているのはやはりMAX鈴木さんです。今年の正月に放送した回では、レジェンドと呼ばれている小林尊さん、ジャイアント白田さんの目の前で、12年前に(番組内で)作られたラーメンの大食い記録を塗り替えるという、すごい技をやってのけました。確か35杯食べたんじゃないかな。MAX鈴木さんは、現役最強と言われていますが、恐らく歴代最強だと思います。

-番組のレギュラー化にあたって、グレードアップした部分を教えてください。

 大食いスターが「完食者ゼロのデカ盛りメニューに挑む」というのは目玉コーナーとして続けていくつもりです。その他にも、レジェンドの小林さんが、かなりの間、テレビの大食いからは遠ざかっていたのですが、この番組で復活します。そして「小林尊さんに視聴者の方が勝ったら100万円!」といった企画も立ち上げます。内容は、初回をお楽しみにしていただけたらと(笑)。

 その他にも、大食いアイドルのもえのあずきさんと、メイプル超合金の安藤なつさんがタッグを組んで、行列ができるお店に行って人気メニューを全部食べ「本当においしいものはどれか?」を判定する企画を行ったり、いろいろなことに挑戦していきます。「大食い選手権」は“ガチの戦い”でしたが、金曜夜7時の「デカ盛りハンター」は、どちらかというと“ポップな大食い総合バラエティー”でやっていこうと考えています。

 
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