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「栄冠は君に輝く」「六甲おろし」など昭和の音楽史を代表する楽曲を生み出した作曲家・古関裕而と妻で声楽家の金子をモデルに、激動の昭和の時代を音楽とともに生きた夫婦の姿を描く連続テレビ小説「エール」。主演の窪田正孝は「ドラマの顔はふみちゃん」と、朝ドラ初出演で、自身が演じる古山裕一役の妻・関内音役の二階堂ふみを立てる。窪田が、二階堂と作り上げる“同業夫婦”について、また、作品に込めた思いや、撮影中のエピソードなどを語った。
僕は、このドラマの顔はふみちゃんだと思っているので、彼女が一番輝ける瞬間をたくさん作っていきたいです。なので「主役だから…」という気負いはありません。ただ、主演が決まったときは、家族や親戚が喜んでくれて、僕もワクワクしたので、家族はもちろん、視聴者の方にも楽しんでもらえるドラマを目指したいです。
朝ドラは、基本的に月曜日から金曜日まではスタジオ撮影、土日は休みと決まっていて、会社員のような生活になりますが、僕としてはリズムが決まっている方が楽なので助かっています。現場は、皆さんが生き生きとして笑いが絶えず、音楽があるシーンではキャストはもちろん、カメラマンもカメラをのぞきながらリズムを取るほど一体感があります。
古関さんの関係者や知人の方に話を聞く機会がありましたが、誰も彼のことを悪く言う方はいませんでした。それが全てだと考え、役作りの肝にしました。無邪気で人を憎まず、もし怒る瞬間があっても、後に怒りを愛情に変えていく素晴らしい人格者だと思います。また、戦争を体験し、人の痛みを肌で感じとっていたからこそ、人に寄り添う音楽を作ることが古関さんにとっての一番の幸せになったのではないでしょうか。そんな音楽の力で人々を優しく包み込む姿を大切にしようと思いました。
古関さんの人柄や性格は大切にしていますが、あくまでもモデルなので、あまり情報を入れ過ぎないようにしています。古関さんには後ろから見守ってもらっている感覚です。
9月にクランクインしましたが、その1カ月ほど前から、ハーモニカ、オルガン、指揮、楽譜の書き方などを練習しました。すごく大変で、自分がここに座っていると、各パートの先生が回転寿司のように回ってきて教えてくださる感じでした(笑)。撮影では吹き替えを使わず、自分で演奏したので緊張もしましたが、裕一の心情の変化によって音が変わるところは面白かったです。例えば、人生のどん底の中で吹くハーモニカは音が外れていたり、音になっていなかったり、苦しいときは指揮棒を振る力が強くなったりしました。監督からは「音楽として成立していないけど、気持ちが表れているからOK」と言っていただいたこともありました。
一番楽しくて好きなのは指揮です。プロの演奏家が僕の指揮に合わせて奏でてくれるから気持ちがいいです。実は、中学校の文化祭の合唱コンクールで指揮を務めたこともあるんです。じゃんけんで負けたからですが…(笑)。逆に、ハーモニカはすごく難しいです。
ふみちゃんはムード―メーカーで、現場にいると雰囲気が明るくなります。お芝居は事前に作りこみ過ぎず、そのときの感覚を大切にされているようです。それは他の共演者も同じで、ある程度の余白を持ち、相手の芝居に応じて臨機応変に動いているので、皆さん演じやすいんじゃないかな。音さんは裕一を進むべき道に導いてくれる、ものすごく強い奥さんですが、人前では一歩下がって夫を立ててくれる一面もあります。自分にうそをつけない真っすぐなところを、ふみちゃんが説得力を持って演じてくれているので、モデルとなった金子さんはこういう方だったんだろうなと素直に思えます。
同業の夫婦は、仕事のことをいろいろ話し合ったり、理解し合えたりするところが強みだと思います。劇中、裕一が作曲中に煮詰まり、音に歌ってもらうことでヒントを得るシーンがあるのですが、同じ音楽の世界で生きているといっても、作曲家と声楽家でジャンルが違うので、お互いにないものを補い合い、2人で手をつないで、横並びに歩いている感じもすてきだと思いました。
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