「『こいつは何をするのか?』と皆さんに悩みながらご覧いただけたら」尾野真千子(伊呂波太夫)【「麒麟がくる」インタビュー】

2020年3月22日 / 20:50

-尾野さんは「麒麟がくる」の脚本家・池端俊策さんが手掛けた「夏目漱石の妻」(16)にも出演されていますが、池端脚本の魅力は?

 池端先生の時代劇のせりふは、スッと入ってくるんですよね。こういう時代の言葉は難しく、「何回かむんだ?」というせりふが多い中、池端先生のせりふは、自分の中にスッと入ってくるものが多い気がします。「夏目漱石の妻」もそうでしたが、覚えたせりふを言っているのではなく、出てきてしまうものに変わる。そんな感覚があるので、好きです。「これ、池端さんの言葉だな」とすぐに分かりますから。

-最後に、視聴者へのメッセージを。

 伊呂波太夫は架空の人物なので、歴史上の人物が「この人、きた!」という感じにはならないかもしれませんが、物語に新しい風を吹かせられれば…と頑張っています。ちょっと派手な人なので、「こいつは次に何をするんだ?」、「どういう役割をするのか?」と皆さんにも悩みながらご覧いただけたら。いろいろなキーパーソンに顔が利き、お金の動きも知っている人なので、私自身もこれからどんなふうになっていくのか楽しみです。架空の人物だからこそ、物語の中で鮮やかに色づいていけるようにしたいと思っています。ぜひ、温かく見守ってください。

(取材・文/井上健一)

伊呂波太夫役の尾野真千子(中央)

 

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