【インタビュー】映画『AI崩壊』広瀬アリス「初めての刑事役だったので、髪をバッサリ切りました」 三浦友和「若い女性とのバディは初めての経験。楽しくできました」

2020年1月30日 / 10:00

 1月31日(金)に全国公開となる『AI崩壊』は、2030年の日本を舞台に、社会に不可欠な存在となった人工知能=医療AI「のぞみ」の暴走が引き起こす危機を描いたサスペンス超大作だ。本作で「のぞみ」の暴走を引き起こしたテロリストとして追われることになった主人公・桐生浩介(大沢たかお)を追うのが、ベテラン刑事の合田京一と警視庁捜査一課の新米刑事・奥瀬久未。劇中で名コンビぶりを発揮する合田役の三浦友和と奥瀬役の広瀬アリスに撮影の舞台裏を聞いた。

三浦友和(左)と広瀬アリス

-本作は『22年目の告白-私が殺人犯です-』(17)などのヒット作を送り出してきた入江悠監督のオリジナル脚本による作品です。最初に脚本を読んだときの印象をお聞かせください。

広瀬 とてもスケールが大きくてボリュームのある話だったので、読み終わった後に思わず「フー…」っと息を吐きました(笑)。撮影に入ると、初日から大沢さんがグリーンバックを前に講演をするような大掛かりな場面だったので、「どんな作品になるんだろう?」と完成をすごく楽しみにしていました。

三浦 今は原作ものがすごく多いので、オリジナル脚本でこういう風刺的な題材を扱うということに、まず驚きました。スケール感もあって、すごく面白かったです。

-お二人の軽妙なやり取りが面白く、シリアスな物語の中で息を抜ける部分だと思いました。お芝居の手応えはいかがでしたか。

広瀬 最初に監督から「合田を上司だと思わなくていい」と言われていたんです。「合田さんを目上の人だと思っているのかな?ぐらいの感じでやり取りしてくれた方がいい」と。だから、お芝居するときも「きっと三浦さんが受け止めてくださるはず!」と思って、思い切りよく行きました。

三浦 合田は所轄のたたき上げの刑事で、奥瀬は警視庁のエリートです。だから、そこで面白いギャップが出せるといいなと思い、監督に相談してああいう芝居にしました。「面白かった」と思って頂ければうれしいです。

-広瀬さんは、年上の男性の俳優との共演が得意な印象ですね。

広瀬 年上の方とご一緒する機会が多いんです。逆に、同世代の方が少ないですね。何しろ、同世代の方たちが、制服を着てキラキラした映画やドラマに出ている間、私はテレビ東京で「釣りバカ日誌」(「釣りバカ日誌 ~新入社員 浜崎伝助~」15~)をやっていたくらいなので(笑)。だから「頼っちゃおう!」と思って、安心してやっています(笑)。

-三浦さんは、広瀬さんとのコンビはいかがでしたか。

三浦 最初は「きれいなお姉さん」ぐらいの印象しかなかったんです。でも、芝居をしてみたら「才能のある女優さんだな」と思って。おかげで、若い女性とのバディというのは初めての経験でしたが、楽しくやれました。

-それぞれ、お芝居や役作りで心掛けたことは?

広瀬 初めての刑事役だったので、まず見た目から作ろうと、髪をバッサリ切りました。女性らしさを出すよりも、ボーイッシュな感じの方がいいかと思って。25センチ以上は切りました。

三浦 僕も、一人で突っ走る刑事ということだったので、ちょっと変わり者の雰囲気を出そうと、無精ひげにしたり、ボサボサの髪形にしたり、形から作っていきました。桐生を走って追い駆けるシーンでは、とても追いつけるような相手じゃないと思ったので、監督に提案して、途中で彼女に追い越される形にしてもらいました。

 
  • 1
  • 2

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

大河ドラマ「べらぼう」 横浜流星コメントが到着

ドラマ2025年4月27日

 大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」の第17回(5月4日放送予定)より、蔦重が板元として本格的に始動する新章がいよいよスタートした。主人公・蔦屋重三郎を演じる横浜流星からのコメントが到着した。 -第17回からの成長した蔦重の変化とは? … 続きを読む

「蔦重のベースにあるのは、平賀源内から託された思い」演出家が語る舞台裏と今後の展望【大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」インタビュー】

ドラマ2025年4月27日

 NHKで好評放送中の大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」。“江戸のメディア王”と呼ばれた“蔦重”こと蔦屋重三郎(横浜流星)の波乱万丈の生涯を描く物語は、4月20日放送の第16回「さらば源内、見立は蓬莱(ほうらい)」で大きな転機を迎えた … 続きを読む

鈴鹿央士「自分が結婚するとなったら、結婚式の前夜にこの映画が見たいと思いました」『花まんま』【インタビュー】

映画2025年4月25日

 大阪の下町で暮らす二人きりの兄妹・俊樹(鈴木亮平)とフミ子(有村架純)。死んだ父との約束を胸に、兄として妹のフミ子を守り続けてきた俊樹は、フミ子の結婚が決まり、やっと肩の荷が下りるはずだった。ところが、遠い昔に封印したはずのフミ子のある秘 … 続きを読む

萩原利久「河合さんに、大切なことに気付かされた」河合優実「萩原さんとは壁を感じなかった」旬の若手俳優2人が初共演『今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は』【インタビュー】

映画2025年4月25日

 作品ごとに大きな注目を集める若手俳優、萩原利久と河合優実。今最も旬な2人の初共演がついに実現した。それが、コント職人“ジャルジャル”の福徳秀介の小説家デビュー作を原作にした恋愛映画『今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は』(4月25日公開 … 続きを読む

【週末映画コラム】出演者たちの好演が不思議な話に説得力を与える『花まんま』/ゲームの世界の実写化を楽しむ『マインクラフト/ザ・ムービー』

映画2025年4月25日

『花まんま』(4月25日公開)  大阪の下町で暮らす加藤俊樹(鈴木亮平)とフミ子(有村架純)の兄妹。兄の俊樹は、死んだ父と交わした「どんなことがあっても妹を守る」という約束を胸に、フミ子を守り続けてきた。妹の結婚が決まり、親代わりの兄として … 続きを読む

Willfriends

page top