エンターテインメント・ウェブマガジン
1月31日(金)に全国公開となる『AI崩壊』は、2030年の日本を舞台に、社会に不可欠な存在となった人工知能=医療AI「のぞみ」の暴走が引き起こす危機を描いたサスペンス超大作だ。本作では、「のぞみ」の暴走を引き起こしたテロリストとして追われる主人公・桐生浩介(大沢たかお)をめぐって、さまざまな人々の思惑が交差する。逃亡犯となった桐生をひそかにサポートするのが、桐生の義弟で「のぞみ」を管理するHOPE社の社長・西村悟。そして、彼を追いつめるのが、警察庁サイバー犯罪対策課の天才捜査官・桜庭誠だ。西村役の賀来賢人と桜庭を演じる岩田剛典が、撮影の舞台裏を語ってくれた。
賀来 西村は、AI「のぞみ」を管理するHOPE社の社長です。劇中では、自分の会社が原因で世の中がパニックになり、普段はりんとしている西村自身も、どんどん感情があらわになって、人間らしさが見えてくる。そういう意味で、いろんな面を見せられるので、一人の人間が変わっていく様子をどんなふうに演じるかということを一番意識しました。
岩田 桜庭は、最年少で警察庁の理事官に就任した天才です。人並外れてIQの高い人間で、桐生のことは、ようやく自分と同じ目線で話せる人間が現れたと思って認めている。そういう設定にリアリティーを持たせるため、衣装や髪形など、まず見た目から作っていきました。眼鏡一つ取っても、何種類もある中から「サイバー犯罪対策課のメンバー」ということを考慮して、近未来感のあるデザインのものを選んでみたり…。キャラクター的にもちょっと人間離れしたところがあったので、役作りでは「人間くささ」をいかに消していくかを心掛けました。
岩田 賀来くんは、メチャクチャ長いせりふをスラスラ言っていて、それが素晴らしかったです。専門用語も多い難しいせりふを、あんなに早いスピードで言うのは、ものすごく大変ですから。僕だったら言えないな…と思いながら見ていました(笑)。
賀来 全てが非日常で、今までやったことがないようなシチュエーションだったので、芝居でリアリティーを出すのは、すごく難しかったです。それは桜庭も同じだと思います。でもその分、やりがいはあったと思います。
岩田 やりがいはありました。ただ、一緒のシーンはあまり多くなかったんです。本当にあっという間だったので、楽しかった分、それがちょっと残念でした。
賀来 もうちょっと一緒にやりたかったなというのが本音です。
賀来 いろいろありましたが、一番印象に残っているのは、エキストラさんの動きをものすごく細かくチェックしていたことです。「そこまでこだわるのか!」と驚くほどで。そんな監督に、僕は今まであまり会ったことがありません。でも、リアリティーを出す上では、ものすごく大事なこと。そういう意味では妥協がないことが分かったので、「信頼できる」と思いました。
岩田 賀来くんが言ったように、現場の演出は確かにすごくストイックな追求の仕方でした。しかもそれだけでなく、このプロジェクトに対する思いがとにかくすごかった。「日本の映画界に一石を投じる」と言わんばかりの気合でしたから。現場でも、そんな話をしながら、僕の役について「ありがちなキャラクターにはしたくない」と熱弁してくださって。だから、僕もできるだけそこに近づけるように、毎日必死に考えていました。
2025年9月18日
朝鮮の文化を近代日本に紹介した民藝運動家の柳宗悦や陶芸家の河井寛次郎。彼らが1930年代に見た朝鮮の風景に憧れ、1970年に韓国の農村を訪れたのが写真家の藤本巧さんだ。以来50年以上にわたり、韓国の人々と文化をフィルムに刻み続けてきた。 … 続きを読む
映画2025年9月18日
世界的なスター指揮者のティボ(バンジャマン・ラべルネ)は、突然白血病を宣告され、ドナーを探す中で、生き別れた弟のジミー(ピエール・ロタン)の存在を知り、彼の隠れた音楽的な才能にも気付く。兄弟でありながらも異なる運命を歩んできた2人。ティボ … 続きを読む
映画2025年9月16日
東日本大震災から10年後の福島を舞台に、原発事故で引き裂かれた家族と青春を奪われた若者たちの姿を描いた『こんな事があった』が9月13日から全国順次公開中だ。監督・脚本は、『追悼のざわめき』(88)などで日本のみならず世界の映画ファンから支 … 続きを読む
映画2025年9月12日
ニューヨーク・ブルックリンで暮らすアジア人夫婦を主人公に、息子の誘拐事件をきっかけに夫婦の秘密が浮き彫りとなり家族が崩壊していく姿を、全編NYロケで描いた『Dear Stranger/ディア・ストレンジャー』が、9月12日から全国公開され … 続きを読む
舞台・ミュージカル2025年9月12日
YouTubeもNetflixもない時代、人々を夢中にさせた“物語り”の芸があった——。“たまたま”講談界に入った四代目・玉田玉秀斎(たまだ・ぎょくしゅうさい)が、知られざる一門の歴史物語をたどります。 ▼無鉄砲小僧、恐れを知らぬ行動力 … 続きを読む