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「仮面ライダー」「スーパー戦隊」などの特撮テレビドラマは、若手俳優の登竜門と呼ばれ、横浜流星、志尊淳、竹内涼真、佐藤健など、今を時めく人気俳優を多数輩出している。そんな中、特撮ヒーローに負けない飛び抜けた活躍を見せ、ドラマ「来世ではちゃんとします」に主演する“特撮ヒロイン”出身の内田理央。今も昔も、彼女を支えているのは反骨精神だ。
おじさんたちの恋愛模様を描き、社会現象を巻き起こしたドラマ「おっさんずラブ」(18)で、主人公・春田(田中圭)の幼なじみ・ちず役を好演した内田。他にも数々のドラマや映画に出演し、近年ではドラマ「将棋めし」(17)、「向かいのバズる家族」(19)など主演作にも恵まれている。
女優として名前が知られるきっかけとなったのは、竹内が主演した平成仮面ライダーシリーズ16作目の「仮面ライダードライブ」(14)。ヒロイン詩島霧子役を演じた内田は「子どもの頃からかライダーやレンジャーを見ていて、特撮ドラマは憧れの作品だったので、ヒロインに決まったときはすごくうれしかったです」と笑みをこぼす。
そんな内田の芸能界のスタートは「日テレジェニック」だが、「当時は性格も暗くて、スカウトがきっかけでトライしようと思ったけど、芸能界で熱心にやりたいことも見つからず、いつ辞めてもいいやぁみたいな感じで、底辺でくすぶっていました」と振り返る。
そのため、同ドラマのオーディションには「特撮ドラマ好き」という安易な気持ちだけではなく、「落ちたら芸能界を辞めて就職する覚悟」も持って挑戦した。
その気概でたぐり寄せたビッグチャンス。内田は「大好きなヒーローたちと一緒に戦いたい!」という情熱とともに、「特撮ヒーロー出身の俳優だけでなく、特撮ヒロイン出身の女優も芸能界で成功できるんだ!という反骨精神がありました」とオーディション時や撮影時を回顧する。現場では共演者たちと「みんなで頑張って大きくなって、いつかまた一緒に仕事がしたいね」などと互いに鼓舞し合うこともあったのだとか。
言葉通り飛躍する内田だが、「まだまだ大成しているなんて言えないので頑張りたい気持ちが強いです」と謙虚な姿勢。とはいえ、「性格的にスターになりたいとか、ビッグになりたいとか、主役をたくさんやりたいとは思っていない」と打ち明ける。
そもそもマイナスからのスタートだった女優人生。内田にとっては仕事をもらえることだけでありがたく、「主役をやらせてもらえることはうれしいし、仕事は精いっぱいやりますが、細く長く生きていくことが理想だし、今はどんな現場にいてもとても幸せです」とはにかんだ。
また、「おっさんずラブ」に携わることで、仕事に対する向き合い方が一変。「今までは皆さんに付いていくのに必死で、せりふを間違えちゃいけない、迷惑をかけちゃいけないとか、期待に応えよう、頑張ろうという意識が強過ぎて、楽しむことを忘れていました。でも、あの現場は芝居を楽しむことを優先していたので、こんなに楽しくやっていいんだ、自分の思いをこんなにも役に乗せていいんだと学びました」と新発見を喜んだ。
気持ちに余裕が生まれ、一皮むけた内田が今回主演するドラマは、性をこじらせ、生き方をこじらせ、それでも毎日をしぶとく生きていくイマドキ男女によるラブエロコメディー。内田は、本命に振り向いてもらえず、5人の男性と肉体関係を持つ自分の人生を「まーいっか。来世ではちゃんとしますということで」とクールに考えている主人公・大森桃江役を演じる。
かなり攻めた内容だが、作品の印象を聞くと、「きわどいせりふやストーリーだけど、恋愛や性についてめちゃめちゃ共感できます。生きていれば寂しさやむなしさを感じることは誰にでもあるから、こじらせ方の違いはあっても、根本的にはみんな一緒なんでしょうね」と役に寄り添っている様子で、「男女を問わず、心にグサッとくる部分があるんじゃないかな。とても面白いですよ」とアピールした。
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