【インタビュー】映画『いのちスケッチ』 佐藤寛太 一流俳優との共演を経て高みを目指す

2019年11月13日 / 15:11

-動物園に対するイメージは変わりましたか。

 小さい頃は動物園のスタッフは優しいお兄ちゃん・お姉ちゃんでしかなかったけれど、今はプロ根性があって、たくましくて尊敬します。命に携わる仕事は人を強くするんですね。

-「命」と向き合った本作を通して、佐藤さんの中で具体的な変化はありましたか。

 しばらくぶりに実家に帰ると、両親が年を取っていたり、2人の弟も成長したりしていることで、時の流れをまざまざと感じます。祖父母に至っては、年齢的にも会える回数は数えられるぐらいしかないとハッと気付きました。だから、会ったときの時間は大切にしたいです。同時に、足元がおぼつかないとかいう、身内のちょっとした変化はショックだけれど、それもあらがえないものだから、きちんと受け入れて接していこうと思いました。

-役者としても確実に変化されていると思いますが、今後はどのような活動をしていきたいですか。

 この前、『新世紀エヴァンゲリオン』を読破したんですが、漫画やゲームが好きなので、いつかアニメの声優をやってみたいです。それから、松永大司監督(『トイレのピエタ』『死と恋と波と』など)と何でもいいから一緒に作品を作りたいです。どんなに救いようのない人間にも寄り添い、力をくれるような作品が多く、刺さる人には刺さる世界観が好きです。

-胸キュンやキラキラ系より、本作のようなリアルで人間味ある作品の方が好みなんですね。

 そうですね。もちろん、原作がある学園ものやキラキラ系の作品にも、お話を頂ければ出させていただきたいですが、僕ももう23歳ですからね。こういうオリジナル作品や“生”感のあるもの、一流俳優が集まる監督の下でいろいろなことを学びたいです。英語の勉強も昔からしているので、いつか海外で自分の可能性を試したいです。

(取材・文・写真/錦怜那)

(C)2019「いのちスケッチ」製作委員会

 映画『いのちスケッチ』は11月15日(金)からユナイテッド・シネマ豊洲ほか全国公開。

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