【インタビュー】映画『超・少年探偵団NEO-Beginning』高杉真宙「僕が小さい頃に感じたワクワク感を、詰め込んだ作品になっています」

2019年10月10日 / 15:27

 江戸川乱歩の「少年探偵団」シリーズを原案にした新感覚学園ミステリー『超・少年探偵団NEO-Beginning』が10月25日から公開される。本作で少年探偵団の団長・小林少年のひ孫の芳狼を演じた高杉真宙に、映画の裏話などを聞いた。

Photo:TOMINAGA TOMOKO/Hair and Make-up:TSUSUMI SAYAKA/Stylist:ISHIBASHI SHUICHI

-原案となった江戸川乱歩の小説を読んだことはありましたか。

 小学生のときに少しだけ読んだことがありました。表紙の絵がとても印象的だったことを覚えています。

-原作を読んでいたのなら、今回の役にもすっと入っていけましたか。

 「あっ、あれだ」というのはもちろんありましたけど、細かいところまではあまり覚えていませんでした。ただ、ワクワクする感じは覚えていたので、今回、そういう作品に関われたことはとてもうれしかったです。それから、やりたいと思った一番の理由は、こういう作品が世代を超えて、僕よりも若い人たちにも読んでもらえるきっかけになればいいなと思ったからです。

-役作りとしては、どんなことを心掛けましたか。

 芳狼は周りからすごく守られているので、結構普通に生きてきたんだろうなあと思いました。性格的にはひらひらとかわすような、つかみにくいキャラクターだなあと思いながら演じていました。後は、現場で他の人たちの演技とすり合わせをしながら、声のトーンなどで、自分がどんな反応をするのかを考えながら演じました。

-高校生を演じることについてはどう思いましたか。

 実際に撮影したのは2年ぐらい前で、まだ21歳でした。ただ、この年齢で高校生の役をやるとしても、そう見えるようには努力したいなとは思いますし、まだそう見えると思います。なので、高校生の役だから、と特に意識することもありませんでした。髪を短くしたりして、少し幼い感じに見えればいいなと思っていました。

-芳狼を自分の世界に引き込もうとする怪人二十面相は『スター・ウォーズ』のダース・ベイダーのようでした。他の作品の影響みたいなものは感じましたか。こうしたミステリーやSFを演じるのはお好きですか。

 やっぱり、敵を追い詰めていくところなど、こういう作品ならではの、子どもの心をくすぐるところには共通点があると思います。こういう作品は演じていても楽しいです。ただ、こういう世界観がはっきりしたものは、自分の中で想像を広げていかなければならないところが難しいです。台本に書いてあることに何を足していけるかが大事になると思います。その足し算に関しては、想像力はもちろん、現場に行ってから分かることも多いです。

-佐野岳さんとは以前から共演していますね。

 以前と印象が変わったところはありません。佐野さんは、いつも温かく包み込んでくれるキャラクターで、今回も現場を引っ張っていってくれました。僕に対してはいつもお兄さんみたいにいてくれるので、ありがたいなと思います。

-今回は一種のグループ劇でしたが、堀田真由さんら、他の共演者の印象はいかがでしたか。

 僕は割と人見知りなのですが、今回はお会いしたことがある方ばかりだったので、楽しくできました。今回の役は途中から孤立してしまうところがあったので、最後にみんなが助けにきてくれるところは、役としてもうれしかったりして、役得だなあと思いました。

 
  • 1
  • 2

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

多部未華子「学びの多い現場でした」DV被害者役に挑んだヒューマンミステリー「連続ドラマW シャドウワーク」【インタビュー】

ドラマ2025年12月1日

 WOWOWで毎週(日)午後10時より放送・配信中の「連続ドラマW シャドウワーク」は、佐野広実の同名小説を原作にしたヒューマンミステリー。  主婦の紀子は、長年にわたる夫の暴力によって自己喪失し、すべて自分が悪いと考えるようになっていた。 … 続きを読む

森下佳子「写楽複数人説は、最初から決めていました」脚本家が明かす制作秘話【大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」インタビュー】

ドラマ2025年12月1日

 NHKで好評放送中の大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」。“江戸のメディア王”と呼ばれた“蔦重”こと蔦屋重三郎(横浜流星)の波乱万丈の生涯を描く物語は、まもなくクライマックスを迎える。これまで、いくどとなく視聴者を驚かせてきたが、第4 … 続きを読む

富田望生「とにかく第一に愛を忘れないこと」 村上春樹の人気小説が世界初の舞台化【インタビュー】

舞台・ミュージカル2025年11月30日

 今期も三谷幸喜の「もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう」に出演するなどドラマや映画で注目を集め、舞台やさまざまなジャンルでも活躍する富田望生。その富田が、2026年1月10日から上演する舞台「世界の終りとハードボイルド・ワンダ … 続きを読む

【映画コラム】実話を基に映画化した2作『ペリリュー -楽園のゲルニカ-』『栄光のバックホーム』

映画2025年11月29日

『ペリリュー -楽園のゲルニカ-』(12月5日公開)  太平洋戦争末期の昭和19年。21歳の日本兵・田丸均(声:板垣李光人)は、南国の美しい島・パラオのペリリュー島にいた。漫画家志望の田丸はその才能を買われ、亡くなった仲間の最期の雄姿を遺族 … 続きを読む

氷川きよし、復帰後初の座長公演に挑む「どの世代の方が見ても『そうだよね』と思っていただけるような舞台を作っていきたい」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2025年11月29日

 氷川きよしが座長を務める「氷川きよし特別公演」が2026年1月31日に明治座で開幕する。本作は、氷川のヒット曲「白雲の城」をモチーフにした芝居と、劇場ならではの特別構成でお届けするコンサートの豪華2本立てで贈る公演。2022年の座長公演で … 続きを読む

Willfriends

page top