エンターテインメント・ウェブマガジン
2016年2月に上演された舞台「同じ夢」以来、約4年ぶりに田中哲司と大森南朋、赤堀雅秋のユニットが復活し、コムレイドプロデュース 舞台「神の子」を12月15日から上演する。赤堀の最新作となる本作は、ストーリーなどの全貌はまだベールに包まれているものの、赤堀独特の世界観が漂う作品になることが期待される。田中、大森、そして赤堀に、本作の概要、そして赤堀作品の魅力を聞いた。
赤堀 僕自身は、ユニットをやっているという意識はあまりないのですが…。でも、前作の「同じ夢」を上演していたときから、このお二方と「またやりたいね」って話は出ていました。具体的に、いつやるかということはその時点では話していなかったのですが、それがたまたま今だったということです。なので、満を持してということはあまりないんです(苦笑)。
田中 (前作の)舞台の本番中からその話は出ていたね。飲んでいると、最後まで残るのはこの3人なんです。なので、3人で話していて、次も、となったという感じです。
赤堀 通常の仕事はいろいろなしがらみがあるのが常ですが、こういったユニットにはそれがないので、すごく楽しみな企画ではあります。まだ台本もプロットもない状況で、このお二方がやってくださると言ってくれて、今回は、長澤(まさみ)さんをはじめとした、名だたる方たちが参加してくれた。何でもいいよ、好きなものを書きなよと言ってくれるのは、作り手としてはすごくうれしいものです。
大森 僕は一俳優として出ていただけなので、お客さんの反応や手応えがあったかどうかはまったく分かりませんが、ただ、毎日、楽しかった。大先輩の哲さん(田中)と一緒に演じることができて、小劇場に出ていた頃に戻ったような懐かしさもあって、楽しくて自由でした。
田中 僕も楽しいしかなかった。
田中 そう、それでも楽しかった。
赤堀 多分、余計なストレスがないんだと思います。ただ物を作ることに純粋で、それに没頭できるという環境が楽しい。もちろん、制作していく過程では、いろいろな問題も出てくるとは思いますが。
赤堀 若い方には少し強めに言ったこともあったかもしれませんが、極めて、粛々とやっていたつもりです。皆さんも、そうやっていたと思います。
大森 ほかの現場と変わらないです。楽しいとは言っても、(前作は)重い内容でしたし、きちんと向き合って、粛々とやりました。「こうかもしれない」と話し合いをしているのが楽しいというだけで。
田中 楽しい稽古場ですよ。僕は、赤堀くんの世界観を大切にするという1点だけは持っていれば、役から外れてもいいと思っているんです。もし、違えば、赤堀くんが「そういうのは必要ないですよ」って優しく叱ってくれるので(笑)。
赤堀 そうですね。今は、何が自分に引っかかるか、いろいろと“食べて”みている状況です。そしゃくして、何を吐き出せるかというところですが、漠然と、底辺の人たちがうごめいている雰囲気にしたいなということは思っています。今の世の中の空気感の中で、その人たちがうごめかざるを得ないという悲しみや無常感を出せるものになればと思っています。
赤堀 「UFO襲来」とか「なんとか大作戦」みたいな、ばかみたいなタイトルを付けたいなと思って考えていたときに、浮かんだものです。
大森 なかなか大きく出たなって思いました。面白みやばかばかしさも感じますし、でも、名作っぽさがあります。
田中 (赤堀から)誰もが、みんな祝福されて生まれてきた赤ちゃんだったという意味があると聞き、どうとでもつながっていくタイトルなので、いいなと思いました。
ドラマ2025年6月29日
NHKで好評放送中の大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」。“江戸のメディア王”と呼ばれた“蔦重”こと蔦屋重三郎(横浜流星)の波乱万丈の生涯を描く物語は、快調に進行中。6月29日放送の第25回「灰の雨降る日本橋」では、浅間山の噴火によっ … 続きを読む
映画2025年6月27日
あのルパン三世が、約30年ぶりに2Dの劇場アニメーションとして帰ってくる。舞台は地図に載っていない謎の島。お宝を狙って乗り込んだルパン一行を待ち受けていたのは正体不明の存在だった。前代未聞のスケールで描かれ、全ての「ルパン三世」につながる … 続きを読む
映画2025年6月27日
日本で初めて教師による児童へのいじめが認定された体罰事件を題材にした福田ますみのルポルタージュを三池崇史が映画化した『でっちあげ ~殺人教師と呼ばれた男』が6月27日から全国公開された 。本作の主人公・薮下誠一(綾野剛)が勤める小学校の校 … 続きを読む
映画2025年6月27日
『F1(R)/エフワン』(6月27日公開) かつてF1ドライバーとして活躍したソニー・ヘイズ(ブラッド・ピット)は、今は身を持ち崩し、フリーのレーサーとしてさまざまなレースに出場していた。だが、最下位に沈むF1チーム「エイペックス」の代表 … 続きを読む
舞台・ミュージカル2025年6月25日
WEST.の桐山照史がロミオ、柄本時生がジュリエットを務める、Bunkamura Production 2025「泣くロミオと怒るジュリエット2025」が7月6日から上演される。本作は、映画『愛を乞うひと』の脚本などでも知られる劇作家・演 … 続きを読む