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戦後の滋賀・信楽を舞台に、男ばかりの陶芸の世界に飛び込み、やがて自らの窯を開き、独自の信楽焼を見いだしていく陶芸家・川原喜美子の波瀾(はらん)万丈の人生を描く「スカーレット」で主演を務める戸田恵梨香。31歳を迎えた今、戸田が“朝ドラヒロイン”に臨む理由とは? その心中を聞いた。
女優としてのキャリアがどうなるか知りたかったからです。11カ月を通して同じ人物を演じることはほかのドラマではほとんどないので、この経験を経て、自分がどう変化し、進化するのか確かめたいと思いました。今までの私は、場数を踏むことで役者としての実力や精神性が成長すると考えていましたが、“朝ドラ”に挑戦することで視野や世界観が広がり、大きく成長できると感じたので、やるしかないと決意しました。
最初は“朝ドラ”が自分には合わない可能性があるとも思いましたが、今のところそれはなく、喜美子と一緒に成長していると実感しています。いろいろな踏ん切りもついて、壁のない広い精神を持った人間になれるような気がしています。
共演者が多く、それぞれが流派の違うお芝居をされているので、それを見ているのは楽しいです。たくさんの愛情も頂いて、ほかのドラマの現場では味わえないぜいたくで充実した時間を過ごしています。だから5カ月はあっという間でした。「朝ドラはキャスト・スタッフ共に家族みたいになる」と言われている意味も分かりました。せりふ量が膨大で追い詰められる瞬間もありますが、みんなが支え合い、笑顔でいてくれるので頑張れます。
深い愛情で周りに幸せを与えられるところや、いつも元気でニコニコしている姿、仕事や人に対して絶対に妥協しない懸命な姿が魅力的です。私も見習いたいです。撮影中、キャストだけではなく、スタッフみんなが笑顔になる瞬間がたくさんあるので、喜美子が人々を明るくて照らす存在になれると感じています。
15歳からのスタートだったので、体に丸みをつけるため、病院で体質や自分に合う体重の増やし方を調べてもらい、食生活を一気に変え、おなかがムカムカするぐらい食べました。お米は1食で1合半ぐらい食べることもありました。今後は陶芸家らしい筋肉質な体にしていこうと考えています。陶芸の稽古は約3カ月ほど行って、茶碗や花瓶、平皿など20点ほど作りました。あとは髪を伸ばしたり、前髪を切ったりしました。
女性陶芸家が少なくて、私に似た手が見つからないから『ご自身で作陶をやっていただけませんか』と言われたんです。吹き替えがあるとは思っていなかったけど、フォローぐらいはしてもらえるかなぁと淡い期待を抱いていたので度肝を抜かれました(笑)。絵付けに関しては、毎回本番前に「こんなふうにやってください」と言われてササッと練習するくらいなので、割と汗をかきます…。演出の中島さんから「あなたならいける!」と言われますが、その自信はどこから来るんですかね?(笑)でも、皆さんに見ていただけるぐらいにはなりました。
女性陶芸家は男性に比べて少ないと聞いたときに、なぜだろうと疑問でした。でも実際にやってみると、土を練るにも力が要るので、男性の方が有利な体力仕事だと実感しました。だから、喜美子が陶芸の道を選んだ勇気や決断力には驚きます。それから、土の練り方、指の入れ方、そのときの体調や環境、釉薬の配合などで作品の表情が変わって、同じものは二度と作れないので、奥深さを感じました。陶芸を趣味にしたらやめられないでしょうね。
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