【インタビュー】舞台「どれミゼラブル!」金田哲、苦手意識もあった舞台出演を決めたきっかけは「心を動かされる体験を味わってほしい」

2019年10月1日 / 12:00

 入居した俳優は必ず売れると言われる、伝説のアパート「コーポ・レミゼ」に、地方から上京してきた俳優志望の若者が入居したことから起こる珍騒動を描いた舞台「どれミゼラブル!」が10月3日から上演される。俳優を夢見て上京してきた若者を、本作が単独初主演となる松本幸大(宇宙Six/ジャニーズJr.)が演じる。売れないスーツアクター、ジャッキ・チェーン役の金田哲(はんにゃ)に、舞台出演への思いや本作の見どころを聞いた。

ジャッキ・チェーン役の金田哲(はんにゃ)

-金田さんにとっては、今年2本目の舞台出演ですね。出演が決まったお気持ちを聞かせてください。

 実は、舞台に出て芝居をするということに、苦手意識があったんです。でも、今年は立て続けにオファーを頂いたこともあって、そういう年なのかな、やってみようかなと思って出演することに決めました。オファーを頂けたのは単純にうれしかったですし、素晴らしいメンバーが出演するコメディーということは純粋に楽しみです。

-もともと、舞台に興味があったんですか。

 …そんなに(小声)。

-(笑)。とはいえ、映画やドラマに出演して、これまでにもお芝居はされていましたよね?

 そうですね。ありがたいことに、お話を頂くので、時々出させてもらっています。でも、舞台に関しては、全く未知のジャンルなんです。実は昔、「神保町花月」という吉本のお芝居を中心にやっている劇場で舞台をやっていたこともあるんですが、その当時、「お笑いをやりたくて吉本に入ったのに、なんで芝居をやらなきゃいけないんだ」って思っていて…。それで変な苦手意識みたいなものができてしまったんです。その苦手意識は、今も完全にはなくなっていませんが…。

-では、本作に出ようと決意したきっかけは?

 5月に上演した「MOTHER~特攻の母 鳥濱トメ物語~」という舞台に出演させていただいたのですが、それはもともと、ペナルティのワッキーさんが出演されている作品の再演なんですよ。ワッキーさんから見に来てって言われて、行ったらめちゃくちゃ感動したんです。そのときに、ワッキーさんに「おまえに来年、あの役で出てほしい」と言われて、やってみようかなと思えました。ちょうど、そう思えたタイミングで、この作品のオファーもいただいたので、じゃあ…と。

-金田さんにとっては、かなりの挑戦といえる舞台になりそうですね。

 まあ、挑戦というとまた少し違うかもしれませんが…。この作品のキャストさんは、みんなバラバラのジャンルから集まった人たちなんです。ジャニーズもいれば、元AKBもいる。早乙女(友貴)くんは殺陣もすごい。こんなにバラエティー豊かな座組みで、コメディーをやる。コメディーじゃない人たちとコメディーをやることに、興味がありましたし、いい経験になればと思っています。

-改めて、今回、金田さんが演じる役柄はどんなキャラクターですか。

 僕が演じるジャッキ・チェーンは売れないアクション俳優で、見栄っ張りな適当男。ビビリな一面もあり、無責任な男ですね。

-演じるに当たって、どんなことを意識していますか。

 アクション俳優なんで、腹筋、背筋、腕立ては、1日3回ずつはやっていますね。役作りとしては。それが今回の役柄です(笑)。ストイックなように見せて、実は3回という(笑)。

-本作では、室龍太さん(関西ジャニーズJr.)がプライドの高い芸人役で出演されていますが、芸人として金田さんは何かアドバイスをしましたか。

 いやいや、アドバイスは何もしていないですよ。室くんはツッコミもうまいですし、めちゃめちゃセンスがあるので、違和感が全くないです。実は、室くんはジャニーズの前は芸人やっていたんじゃないかって思うほど(笑)。僕の方が逆に勉強になっているぐらいです。

-主演の松本さんの印象は?

 松本くんが演じる役は、好青年という役どころですが、彼自身が普段からまさにそんな男です。もうこの役は松本くん以外に誰にもできないというぐらいぴったりです。常に熱くて、稽古ではいつも全力で汗だく。変更点があれば、一つ一つ丁寧にメモっています。真面目で純朴な青年という印象です。

 
  • 1
  • 2

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

井内悠陽「自分を貫くことは大切。でも、時には柔軟性も必要」 映画『爆上戦隊ブンブンジャー』で映画初主演を飾る20歳の新星【インタビュー】

映画2024年7月27日

 7月26日から公開中の『爆上戦隊ブンブンジャー 劇場BOON! プロミス・ザ・サーキット』は、テレビ朝日系で大人気放送中のスーパー戦隊シリーズ第48作「爆上戦隊ブンブンジャー」初の劇場版だ。本作でブンブンジャーのリーダー、ブンレッド/範道 … 続きを読む

田中真弓「70歳、新人のつもりで頑張っています」憧れだった朝ドラレギュラー出演 連続テレビ小説「虎に翼」【インタビュー】

ドラマ2024年7月26日

 NHKで好評放送中の連続テレビ小説「虎に翼」。新潟地家裁三条支部に赴任し、娘・優未(竹澤咲子)と2人だけの暮らしに苦労する主人公・佐田寅子(伊藤沙莉)を助けるため、かつて花江(森田望智)の家で女中として働き、第7週で故郷の新潟に帰った稲が … 続きを読む

真彩希帆、憧れの「モーツァルト!」でコンスタンツェ役 「この作品を見に来て良かったと感じていただきたい」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2024年7月26日

 「才能が宿るのは肉体なのか?魂なのか?」という深遠なテーマをベースに、その高い音楽性と重層的な作劇で“人間モーツァルト”の35年の生涯に迫る、ミュージカル「モーツァルト!」が、8月19日から帝国劇場にて上演される。2002年の日本初演以来 … 続きを読む

【週末映画コラム】歴史の「if」を描いた2本『もしも徳川家康が総理大臣になったら』/『お隣さんはヒトラー?』

映画2024年7月26日

『もしも徳川家康が総理大臣になったら』(7月26日公開)  新型コロナウィルスがまん延した2020年。首相官邸でクラスターが発生し、総理大臣が急死した。かつてない危機に直面した政府は、最後の手段として、歴史上の偉人たちをAIホログラムで復活 … 続きを読む

鈴木梨央「特撮映画の魅力を実感しました」子役時代から活躍してきた若手俳優が、ファンタジー映画に主演『カミノフデ ~怪獣たちのいる島~』【インタビュー】

映画2024年7月25日

 高校生の時宮朱莉は、謎の男・穂積(斎藤工)と出会い、特殊美術造形家だった亡き祖父・時宮健三(佐野史郎)が制作を望んだ映画『神の筆』の世界に入り込んでしまう。怪獣ヤマタノオロチによって、その世界が危機にひんしていることを知った朱莉は、同級生 … 続きを読む

Willfriends

page top