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連続テレビ小説「ひよっこ」をはじめとする人間ドラマの名手・岡田惠和が紡ぐ究極のオリジナルヒューマンラブストーリー「連続ドラマW そして、生きる」で主演を務める有村架純と坂口健太郎。「恩師」と仰ぐ岡田と5度目のタッグとなる有村だが、その撮影は過酷を極め、女優人生で初めて弱音を吐露。坂口も未知の体験をしたという。そんな現場での様子や、本作に懸ける思いなどを聞いた。2011年に起きた東日本大震災のボランティアメンバーとして、東北の被災地で出会った瞳子と清隆。過酷な運命のもとで強く美しく生きる2人の姿を、周囲の人々の人生も交えて感動的に描いた本作は、大ヒット映画『君の膵臓をたべたい』(17)などの月川翔が監督を務める。
有村 3月に放送された「ひよっこ2」の撮影が昨年12月だったので、こんなに短い間にまたご一緒できるのは特別だなと感じました。岡田さんは、このドラマを「命を込めて描いた渾身(こんしん)作」とおっしゃっていたので、その“ただ事ではない”思いに応えたいし、前作を超えるものを岡田さんにお返ししなければいけないという気持ちで臨みました。
有村 「はい、同志です」なんて言えません(笑)。映画デビュー作の『阪急電車 片道15分の奇跡』(11)でご一緒させていただいてからずっと見守ってくださり、「ひよっこ」では1年間一緒に戦わせていただき、いつも自分を超えなければいけない作品をプレゼントしてくださる方です。一言では言えませんが「恩師」のような存在です。
有村 みね子を演じているときは「これは私のことを言っているな」と思うことはありましたが、瞳子にはあまりなかったです。私をイメージしたというより、「次のあなたを見せてくださいね」と言われている感じがしました。
有村 そうですね。瞳子はこれまで演じたことのない女性で、男前な性格で、どんな状況下でも客観的な判断を潔くできる人です。自分だったら選べないような苦肉の選択もできるところは尊敬できます。そんな自分とは全く違う瞳子を生きた実感があり、それが達成感につながったので、そういう意味では成長したと言ってもいいのかなと思います。
坂口 清隆は自分の生理に合っているので、脚本を読んでいても、彼の言動や感情は心にスッと落ちてきました。悲しみや弱さを糧に生きていますが、世の中に完全無欠な人間はいないので、弱くてもいい、情けなくてもいい、痛みを理解したい、と彼に寄り添う気持ちで演じました。
坂口 そうなんですか!? 知らなかったです。もちろん清隆と僕はまったく違う人物ですが、確かに彼の感情はとても理解できたし、愛しい存在でした。
坂口 自分の中から湧き出るものや、相手の言動に敏感に反応して、現場で生まれるものを大事にしようと心掛けました。テストを何度もやって固めるより、自由に、その瞬間にしかできないものを表現していたので、今、同じシーンの再現を求められてもできません。
有村 瞳子を生きるには自分のキャパを超えなければいけませんでした。テストなしで本番にいかせてもらった感情的になるシーンがあるのですが、監督から「もう一回」と言われたときには、初めて現場で「もうできないかもしれない…」って言っちゃいました。もちろん最後までやりましたが、まさか自分の口からそんな言葉が出るとは思いませんでした。普通は思っていても口に出さないですよね(笑)。女優人生で初めての体験でした。
坂口 僕も初めてのことでいえば、フィリピンロケの最中、感情が止まらなくなった自分に驚いたことがありました。悲しいシーンとはいえ、泣きの演技が要求されてはいなかったのに涙があふれてきて、カットの声が掛かっても20分ぐらいは涙が止まりませんでした。今までにない感覚に襲われたのは、現場の空気や清隆の人生を生き切ることができたからかもしれません。
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