【インタビュー】『輪違屋糸里 京女たちの幕末』松井玲奈「皆さんに時代劇を見ていただくための窓口の一つになれたら」

2019年1月7日 / 12:00

-糸里役の藤野涼子さんと共演した感想は?

 芯があって、とても強い人という印象です。糸里が少女から大人の女性に変わっていく過程を、目の力の強さで上手に表現していました。一緒にお芝居をしていても、激しく感情がぶつかるシーンでは、ものすごく力強さを感じましたし…。私が一緒にいない場面を見ると、知らないところで糸里という女の子が1人の女性に成長していく様子がよく分かります。

-映像からもその様子はよく伝わってきます。

 でも、待ち時間には2人で和気あいあいと仲良くやっていました。地方にロケに行ったときは、おいしいものがあると聞くたびに、着物のまま一緒に食べ歩きをしていました(笑)。

-時代劇に対しては、どんな印象を持っていますか。

 もともとは、お年寄りが見るもので、「必ず最後は悪い人が負け、正義が勝つのがお約束」という印象を持っていました。ただ、実際はそんな作品ばかりではないし、時代劇に触れる機会が減る中、他の国では歴史物のドラマや映画が広く受け入れられているのに、なぜ日本ではそうならないのかと考えるようになってきたんです。撮影所に通って「若い人が入ってこない」、「続けていくことが困難になっている」というお話を聞くと、さらにその思いが強くなって…。演者だけでなく、見る人たちも、もっと自分たちの国のすてきな文化を大事にしていけたらいいのに…と思うようになりました。

-この作品を経験して、時代劇に取り組む意欲は変わってきましたか。

 ますます意欲が高まってきました。もっと参加したいと思うのと同時に、私自身が皆さんに時代劇を見ていただくための窓口の一つになれたらと。そのためにも、さらに頑張っていくつもりです。個人的に殺陣の稽古をすることもあります。舞台で一度経験して「もっとやりたい」という気持ちが芽生えたので、いつお話がきてもいいように準備しておこうと思って。だから、機会があればぜひ殺陣にも挑戦してみたいです。

-この作品について、観客に伝えたいことは?

 時代劇は「難しい」と思われがちですが、描かれているのは人間ドラマであり、現代劇と何も変わることはありません。糸里や吉栄の思いは、今の人たちにも伝わるはずです。その上、この作品は若いキャストが中心で、普段のテレビドラマなどでは見られない姿や一味違った面もたくさん出ています。現代劇にはない映像美も見どころなので、新しい扉を開くような気持ちで、若い人たちにも楽しんでもらえたらうれしいです。

(取材・文・写真/井上健一)

(C)2018 銀幕維新の会/「輪違屋糸里」製作委員会

  • 1
  • 2
 

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

内野聖陽、念願のリア役にかける思いとは 「リア王 -KING LEAR-」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2026年7月17日

 シェークスピア四大悲劇の一つ「リア王」が内野聖陽の主演で9月21日から上演される。舞台、映画、テレビと各方面で活躍し、硬軟・老若を問わず多彩な役柄を演じ分ける実力派の内野。ドラマ「ゴールドサンセット」の劇中劇で「リア王」を演じた経験と熱い … 続きを読む

唐田えりか「染谷将太さんのお芝居が衝撃的でした」コンビニ店を舞台にした異色ホラーで初共演『チルド』【インタビュー】

映画2026年7月16日

-堺と小河がファミレスで会話するシーンでは、染谷さんがほかのシーンとは別人のように生き生きとしていたのも驚きでした。  染谷さんのお芝居は、楽しそうなときも、わかりやすく楽しそうにするのではなく、せりふの間のちょっとした息遣いや一瞬のほほ笑 … 続きを読む

「豊臣兄弟!」第26回「信長を笑わせろ!」 人間ドラマと華やかなエンターテインメントが一体になった大河ドラマならではのエピソード【大河ドラマコラム】

ドラマ2026年7月10日

 NHKで好評放送中の大河ドラマ「豊臣兄弟!」。戦国時代、主人公・豊臣秀長(=小一郎/仲野太賀)が、兄・秀吉(池松壮亮)を支え、兄弟で天下統一を成し遂げるまでの軌跡を描く物語は快調に進行中。7月5日放送の第26回「信長を笑わせろ!」では、小 … 続きを読む

花總まりがアガサ・クリスティに 失踪の謎を追うミュージカル「AGATHA(アガサ)」で「ミステリーの世界を体感していただけたら」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2026年7月9日

 イギリスを代表する推理小説家で“ミステリーの女王”と呼ばれたアガサ・クリスティが失踪した実話を元にしたミュージカル「AGATHA(アガサ)」が7月18日から上演される。本作は、アガサ・クリスティが失踪した11日間の謎を追う物語。現在(19 … 続きを読む

【K-POPもKドラマも深読みしたら韓国が見えた】#セブチを見ていると分かる、韓国の年齢の不思議

2026年7月8日

▽タメ口は崩せる、でも「ヒョン」は残る  日本でも、兄弟や親しい先輩後輩のあいだでは、呼称は残したまま口調だけくだけることがある。「お兄ちゃん」と呼びながらタメ口で話すこともあれば、「先輩」と呼びながら冗談を言い合うこともある。  もう少し … 続きを読む

page top