エンターテインメント・ウェブマガジン
約束を破ってしまうことはあります(笑)。友人と遊ぶ日に仕事が入ってしまったり、仕事がある日の夜に友人を呼んでしまい、間に合わず「ちょっと先に始めといて」と言ったり…。もうそりゃ非難ごうごうです(笑)。そういうときは、本当に平謝りです。
大変、失礼なことかもしれませんが、今まで通りです。ここで浮足立ってしまってもしょうがないですし、今まで通りお芝居に向かい合っていくというスタイルは変えていないです。それは皆さんが決めてくださればいいと思っています。「こいつ多分、意気込んでるな」という感じで(笑)。
そうですね。けれど、僕はそれを直接見ることはできない。まずは、スタッフの方々に「この人を使って良かった」と思ってもらえるのが一番です。それが拡大して見てくれている人(視聴者)になると思っているので。現場のスタッフの方々が「これは面白くなるぞ…」と感じている雰囲気って空気で分かるんです。それをいつも見ていて、反応がいいと「あっ、これでいいんだ」と演じる上での迷いもなくなっていく。自分だけで完結するのでなく、スタッフの皆さんが出してくれた反応を共有しながら、やっています。
「全くその通り。全部、同意します」と思いました(笑)。みんな、仕組まれたかのような奇跡的なタイミングで(この世に)存在しているわけですが、普段はあまりそのことに気付かない。人はどうしても「何か足りない」と思い、それを足していくような作業をしているけれど、真理は決してそういうものではないんじゃないかと思うんです。生きていく上では何かを求めていかなければいけないけれど、「全部足りている」というところからスタートできるのと、「足りないから何かを補充していく」というやり方では、随分生き方が変わってくると思います。
僕は「足りていないところ」は、基本的にはもうないです(笑)。「足りている」ということに関しては、ただ感謝していくしかないです。先ほども話したように、みんなが「高橋一生、面白いな」と現場で思ってくれていて、それに対して自分が応えることができる環境にいられるって、僕にとっては既に「足りている」状態なんです。「足りていないものが何か…?」となると一生懸命考えなければ見つかりません(笑)。
(取材・文/山中京子)
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