【インタビュー】『パンク侍、斬られて候』綾野剛「みんなそれぞれ違ったパンク精神を発揮」北川景子「強烈なロックやパンクのCDを聴いたときのようにスカッとした」

2018年6月29日 / 17:36

-この映画はパンクが重要なモチーフです。お二人が考えるパンクとは?

北川 テレビに出ることには影響力が伴うので、普段は発言の一つ一つに気を付けています。でもその一方で、適度な反抗心みたいなものもずっと持っているんです。「全部ぶっ壊したい!」みたいな。そういうものは、私だけでなく、誰にでもあると思うんです。日常では押し殺している反抗心。それを出せるのがパンクじゃないかなと。この映画では、それを出すことができたのがうれしかったです。

綾野 今の話を聞いて、北川さんがさらに好きになりました。北川景子という人自体がパンクだなと。つまりそれは、人間自体がパンクなんだと。僕たち人間は、地球にとってはマイナスの存在でしかない。“エコ、エコ”と言うけれど、本当に“エコ”を突き詰めたら、人類が滅びることが地球にとっては一番のエコ。それでも生きている。すなわち、人間として生きること自体がもうパンク。いつか必ず死ぬことを理解しながら、それでも生きようとする。それもパンクじゃないですか。そういう意味では、この映画はみんながそれぞれ違ったパンク精神を発揮しています。そこは一つの見どころです。

-そういう意味では、他の共演者で最も印象に残った人、もしくは役は?

綾野 例えば、北川さんが茶山(半郎/浅野忠信)だったらどうなるのかな…? 全く想像がつかないけど(笑)。

北川 私、茶山がツボで…。一緒にいる場面が多いから、笑いをこらえるのに必死でした(笑)。パンチが強かったのは、やっぱり浅野さんかな。やってみたいのはオサム(若葉竜也)。念力使いたい(笑)。

綾野 それも面白いね。 北川さんのオサムは見たい。いや、でも若葉がろんだったらやりづらい…。それは嫌だなぁ(笑)。

(取材・文・写真/井上健一)

(C)エイベックス通信放送

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