ほぼ感覚だけで岐阜ことばを操る永野芽郁に驚きと脱力感… 尾関伸次(岐阜ことば指導/高校教師・山田先生役)【「半分、青い。」インタビュー】

2018年4月27日 / 08:35

 岐阜県東部の架空の町・梟(ふくろう)町を舞台にした本作で、岐阜ことば指導を担当するほか、鈴愛(永野芽郁)たちが通う高校の担任・山田先生役で出演もしている俳優の尾関伸次。田舎と東京を舞台にすることが多い朝ドラでは方言指導は必要不可欠だが、指導者の仕事ぶりはあまり知られてない。そこで、そのかわいさにも注目が集まっている方言指導の流れや、生徒としての出演者たちの様子などを聞いた。

岐阜ことば指導/高校教師・山田先生役の尾関伸次

-役者でもある尾関さんが岐阜ことばの指導をするに至った経緯は?

 実は、岐阜県東濃地方を舞台にしたドラマが始まるということで、僕がその方面の土岐市出身ということもあり、勝田(夏子)プロデューサーに「出演したい」と話していたんです。最初は、ヒロインの永野さんに合わせて女性で探していますということだったんですが、東濃地方の方言ができる人がいないということで、勝田さんから「出演は分からないけど、ことば指導でどうですか?」という話を頂き、岐阜ロケの10月20日から指導をすることになりました。

-尾関さんは現在38歳ですが、2003年に上京されていますよね。標準語に慣れると、方言をうまく話せなくなる方もいますが、そのような苦労はありませんでしたか。

 役者の仕事を始めるときに、事務所の社長に「すごくなまっているから直しなさい」と言われて、極力方言を使わないようにしてきたので、その15年後に、今度は「方言を出してください」と言われても…という思いはありましたが(笑)、そんなに大変ではなかったです。仕事で岐阜に帰る機会は多いし、そのときは自然と岐阜ことばが出るし、割とマザコンで、おかあさんと電話で話すので、よく使っています(笑)。

-現場での方言指導の流れを教えてください。

 まずは台本で岐阜ことばが出てくるところを全てチェックして、演者さんにそのイントネーションの音源を渡すための吹き込み作業をします。それを演出部から俳優部に渡してもらいます。そして、月曜日のリハーサルの本読みで皆さんのイントネーションなどをチェックして、さらに撮影現場に立ち会って微調整をします。なので、鈴愛ちゃんのシーンが朝、晴(松雪泰子)さんのシーンが夜だったら、僕は1日中セットの中にいます。

-今回はキャラクターによって方言の強弱が違いますが、どのように工夫されていますか。

 これは僕ではなく、北川(悦吏子)さんによる台本の時点で違っています。律(佐藤健)はとっぽい男の子がしゃべるような岐阜ことばではなく、中流階級の少し気取ったイメージなので、語尾にしか方言は出てきません。逆に鈴愛ちゃんは、リアクションから何から全て、僕の田舎の同級生みたいな濃い目のことばで書かれています。

-2人の習得ぶりはどうでしょうか。

 素晴らしいです。律くんは完璧主義者なのか、細かい語尾のイントネーションやアクセントを気にして、そこは標準語でいいかなと思うようなところでも、「ここも方言の方がいいですか?」と相談しに来たりします。鈴愛ちゃんは1月の会見のときに自画自賛していたように、本当にすごいです。

 
  • 1
  • 2

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

川口春奈、高杉真宙「自分や家族、周りの人たちを大事にしようと思うきっかけになったらうれしいです」『ママがもうこの世界にいなくても 私の命の日記』【インタビュー】

映画2026年10月1日

 大腸がんによって24歳で他界した遠藤和(のどか)さんが亡くなる10日前までつづり続けた手記を映画化した『ママがもうこの世界にいなくても 私の命の日記』が、10月2日から全国公開される。本作で、主人公の和と夫の将一を演じた、川口春奈と高杉真 … 続きを読む

木戸大聖「悲しいと思っていてもそれを表情に出せないのが難しかったです」『沖晴くんの涙を殺して』【インタビュー】

映画2026年10月1日

 余命1年の音楽教師・京香(広瀬アリス)と、喜び以外の感情を失った高校生・沖晴が織りなす、切なくも温かい感動の人生賛歌『沖晴くんの涙を殺して』が10月2日から全国公開される。本作で、訳あり高校生の沖晴を演じた木戸大聖に話を聞いた。 -沖晴の … 続きを読む

小瀧望「ファンの皆さまの声に応え続けたい」 舞台「ロックンロール」では「僕たちの芝居とともに、当時のロックミュージックも楽しんで」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2026年9月30日

 小瀧望が主演する舞台「ロックンロール」が、11月6日から上演される。本作は、世界的な劇作家トム・ストッパードが祖国チェコスロバキアを舞台に、20年以上にわたる歴史のうねりを描きながら、自由の尊さをうたう物語。愛するロックンロールと母親を守 … 続きを読む

佐津川愛美「酒井監督に惚れました(笑)」念願だった酒井麻衣監督との初タッグ『時給三〇〇円の死神』【インタビュー】

映画2026年9月30日

 10月2日から全国公開となる『時給三〇〇円の死神』は、累計発行部数36万部を突破した藤まるの同名小説を原作にしたファンタジーだ。生きる希望を失った大学生・佐倉真司(西畑大吾)が、謎めいた同級生・花森雪希(福本莉子)に誘われ、この世に未練を … 続きを読む

【K-POPもKドラマも深読みしたら韓国が見えた】#受験競争だけではない韓国の教育問題、「鉄槌教師」が問う教師の役割

2026年9月29日

 K-POPや韓国ドラマは、エンターテインメントであると同時に、韓国社会を映す鏡でもある。何気ない言葉やしぐさ、習慣の背景をたどると、その国ならではの価値観や歴史、人との関わり方が見えてくる。この連載では、韓国カルチャーを入り口に、知ってい … 続きを読む

page top