【インタビュー】「バイバイ、ブラックバード」高良健吾「星野は、ばか正直者なので、演じていて楽しかった」 城田優、“女性役”を即決! 脱毛&エステ&ブラ着用でマインドから女性に変身

2018年2月27日 / 18:39

 多額の借金の清算として“ある場所”に連れ去られる運命にある駄目男の星野一彦(高良健吾)が、毒舌をふるう怪異な外見の繭美(城田優)をお目付け役に、五股をかけていた恋人たちに別れを告げる数日間を描いたドラマ「バイバイ、ブラックバード」。伊坂幸太郎氏の傑作小説を基にした本作で初共演した高良と城田が、体調不良になるほど過酷な撮影時のエピソード、かつてない役柄へのアプローチ法などを語ってくれた。

高良健吾(左)と城田優

-まずは、お互いの印象を教えてください。

高良 とても優しくて、頭の回転がめちゃめちゃ速いです。

城田 若い頃の高倉健さんの雰囲気(笑)。初めて会ったときから熱さが伝わってきてうれしかったし、好印象で気が合う感じがしました。

-役柄の星野同様、お二人も女性の人気が高いですが、それぞれのモテポイントはどこだと思いますか。

高良 とにかく何でも気付くところ。女性はびっくりすると思います。

城田 主張しないで月みたいに輝いているところ。穏やかで一緒にいると落ち着くし、女性は守られている感じがすると思う。俺は太陽だから、「まぶしい、熱い、うるさい」って好き嫌いが分かれるけど、月が嫌いな人はいないでしょ。

-城田さんは今回、“女性役”で出演していますが、オファーを受けた時の率直な感想は?

城田 うれしかったです。やりたい役の一つがおネエ役で、今回は女性役だから全然違うけど、そもそも身長190センチでハーフの俺に女性役がくるはずがないから、このチャンスを逃したら二度とないと、内容も聞かずに「やりたい!」と即答しました。

-ただ、メークやネイルはしていても、声のトーンや言動は、あえて女性らしくはしていませんでしたね。役へはどのようにアプローチされましたか。

城田 そうですね。繭美は女性らしく生きようとしているわけではないし、普段から足を開いて座ったり、人を「おまえ」って呼んだりしているので、そういう役作りはしていませんが、腕の脱毛や、女性っぽいフェースラインをエステに通って作ってもらいました。ブラジャーも着けていたんですけど、不思議とマインドが女性になるから、着替えているときに健吾にのぞかれると、「やめてぇ!」って叫んでいました(笑)。そうやって女性を演じていたので、第1話の耳かきのシーンとか、繭美が無防備になった瞬間にふいに女性が出ちゃうことはありました。

-そんな城田さんの繭美役はいかがでしたか。

高良 繭美役を優くんがすると聞いたときは、こういう攻め方があるんだ…と楽しみでした。撮影中は、繭美の色っぽさは優くんが持つ品の良さから出ていると感じたし、本当にきれいだと思える瞬間もあったので、違和感はなかったです。

-星野は駄目男だけど、どこか憎めないキャラクターですが、演じていていかがでしたか。

高良 五股男と聞くとひどい男のように聞こえるけれど、人とは違う誠実さ故に五股になったというばか正直者なので、演じていて楽しかったです。

城田 星野の気持ちは分かる。俺もいろんな人に助けを求められると、全員にちゃんと接したいし、そこに「付き合いましょう」という言葉の契約とか性的関係がなければ、五股になっちゃうよね(笑)。

 
  • 1
  • 2

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

板垣李光人「最初から、戦争を考えて見るのではなく、実際に見て感じたことを広めていっていただければ、それが一番うれしいです」『ペリリュー ―楽園のゲルニカ―』【インタビュー】

映画2025年12月5日

 戦争がもたらす狂気を圧倒的なリアリティーで描き、第46回日本漫画家協会優秀賞を受賞した武田一義の戦争漫画をアニメーション映画化した『ペリリュー ―楽園のゲルニカ―』が12月5日から全国公開された。太平洋戦争末期、激戦が繰り広げられたペリリ … 続きを読む

【物語りの遺伝子 “忍者”を広めた講談・玉田家ストーリー】(8)百年ぶりの復活へ 四代目が掲げた三つの大願

舞台・ミュージカル2025年12月4日

 YouTubeもNetflixもない時代、人々を夢中にさせた“物語り”の芸があった——。“たまたま”講談界に入った四代目・玉田玉秀斎(たまだ・ぎょくしゅうさい)が、知られざる一門の歴史物語をたどります。    2016年に四代目・玉田玉秀 … 続きを読む

多部未華子「学びの多い現場でした」DV被害者役に挑んだヒューマンミステリー「連続ドラマW シャドウワーク」【インタビュー】

ドラマ2025年12月1日

 WOWOWで毎週(日)午後10時より放送・配信中の「連続ドラマW シャドウワーク」は、佐野広実の同名小説を原作にしたヒューマンミステリー。  主婦の紀子は、長年にわたる夫の暴力によって自己喪失し、すべて自分が悪いと考えるようになっていた。 … 続きを読む

森下佳子「写楽複数人説は、最初から決めていました」脚本家が明かす制作秘話【大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」インタビュー】

ドラマ2025年12月1日

 NHKで好評放送中の大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」。“江戸のメディア王”と呼ばれた“蔦重”こと蔦屋重三郎(横浜流星)の波乱万丈の生涯を描く物語は、まもなくクライマックスを迎える。これまで、いくどとなく視聴者を驚かせてきたが、第4 … 続きを読む

富田望生「とにかく第一に愛を忘れないこと」 村上春樹の人気小説が世界初の舞台化【インタビュー】

舞台・ミュージカル2025年11月30日

 今期も三谷幸喜の「もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう」に出演するなどドラマや映画で注目を集め、舞台やさまざまなジャンルでも活躍する富田望生。その富田が、2026年1月10日から上演する舞台「世界の終りとハードボイルド・ワンダ … 続きを読む

Willfriends

page top