エンターテインメント・ウェブマガジン
また、映画『ストロボ・エッジ』(15)での体験が自身にもたらした変化も打ち明ける。当時は今ほど注目されていなかったが、福士蒼汰、有村架純に次ぐ三番手に大抜てきされた山田は、周囲から「すごくよかった」と褒められたことで、「ちゃんと見てくれている人はいる」と実感し、「人と比べなくても、自分の声と、顔と、感性と、にじみ出るもので勝負すればいいんだと気付かされた」と振り返る。
そうして確立させた「俳優・山田裕貴」が次に挑戦するのは、お笑いコンビ・バッドボーイズ・佐田正樹の自叙伝を基にしたヤンキー映画『デメキン』。いじめられっ子だった正樹(健太郎)が、いつしかけんか無敗と数々の伝説を作り出し、福岡県で最大勢力を誇る暴走族の総長へと上り詰めるさまを描いた作品で、山田は正樹の親友・厚成を熱演。今回は、実在する厚成氏に近づくことはもちろん、初主演で緊張する健太郎を、真っすぐに突っ走る正樹を、先輩としても厚成としても支える「いい奥さん」でいることを大事にして撮影に臨んだという。
もちろん、場数を踏んで鍛えたアクションも見どころ。本作では特に「鉄パイプとかでなぐられたりするので、生々しさにこだわった」そうで、「視覚では何とでも伝えられるから、聴覚だなと思い、攻撃を受けた時に咳込むのか、ウッと声が出なくなるのかとか、声にリアルさを求めました」と胸を張る。
常に進化し続ける山田にどのような役者を目指したいかと尋ねると、「映画をメインにやりたいけど、ドラマに出ないと自分を知ってもらえない…」とモヤモヤした胸中を口にした。やはり、映画俳優としての知名度を上げるためには、「テレビ」という通過点は避けては通れない。だが、「俳優王になるためには、それなりの評価が必要だし、俳優としての深みや幅を持たなければいけない」と考えているのであれば、答えはすでに出ているのだろう。高校最後の夏、甲子園のグラウンドに立つ仲間たちをスタンドで応援しながら「悔しくて、あり得ないほど泣いた」と語った山田。けれども今、その姿は、どんな挫折も回り道も、決して無駄にはならないことを証明している。
(取材・文・写真/錦怜那)
映画2025年10月24日
-そうやってお2人が繰り広げる物語がドラマチックな分、エンディングに流れる「奇跡を待ってたって」が心に染み入ってきます。 石原 映画の内容をきちんと踏まえた曲にしたかったので、エンディングが始まって何秒で風景が変わり…といったことを細かく計 … 続きを読む
映画2025年10月23日
-文子が生涯学習の講座に行きますが、生涯学習についてはどう思いますか。 実は、以前、静岡県の生涯学習の委員をやっていました。それから最初に出した『山なんて嫌いだった』という本の後書きに「いつか少し時間ができたら大学に行って勉強してみたい」 … 続きを読む
映画2025年10月22日
-その場でとっさに反応したように見える迫真のお芝居でした。では、マモルにとってもう一つ大事な要素である北村さん演じるタクヤとのバディ感は、どのように作っていったのでしょうか。 北村さんと一緒に現場で作っていった感じです。僕が最初、緊張して … 続きを読む
映画2025年10月22日
-ライと似ているところや共感するところはありましたか。 全てを理解することはできないですけど、すごく分かる部分も多かったです。もちろん私は今死にたいわけではありませんが、ライさんの死に対する考え方も理解できるところはあって、言っていること … 続きを読む
ドラマ2025年10月21日
-恒松さんが演じるピュアで心優しい澪と、どこかあやしげな魅力を持つ冷静でクールな眞希、この2つの人格の女性のうち、橋本さんはどちらに引かれますか? どっちだろう、ちょっと考えてもいいですか……!? うーん……どちらも魅力的です(笑)。 - … 続きを読む