「あぁ、またお芝居しちゃうんだ…」佐久間由衣(助川時子)女優としての覚悟を持って臨んだ時子役【「ひよっこ」インタビュー】

2017年4月4日 / 08:15

 NHKの連続テレビ小説「ひよっこ」で、有村架純演じるヒロインの幼なじみで女優を夢見る助川時子役を演じる佐久間由衣。2013年にモデルデビューした翌年から女優業を始めた佐久間にとって、まだ4本目の出演作だが、本作にかけるエネルギーは誰よりも熱い。役柄同様、理想の自分を追い求める佐久間に、女優としての覚悟と撮影現場でのエピソードを聞いた。

 

助川時子役の佐久間由衣

助川時子役の佐久間由衣

-まずオーディションに合格した時の心境を教えてください。

 マネジャーから合格を聞いた瞬間はうれしかったですが、すぐに冷静になり、時代背景も違うし、方言もあるし、茨城にも行ったこともなかったので、いろいろ準備しなきゃ駄目だ!という気持ちが押し寄せてきました。キャストの情報が解禁になってから両親に報告すると、現実味がないようで「大丈夫なの?」と言われましたが、「一生懸命頑張るね」と伝えたら「頑張りなさい」と言ってもらえました。

-そもそもオーディションに臨んだきっかけは何だったのでしょうか。

 過去の出演作品を見た時に、お芝居が何かを分かっていなくて、役をきちんと理解せずに感覚で演じているな…とすごく反省して、このままじゃいけないと思いました。それから1年ほどワークショップなどで芝居を勉強したので、このオーディションは今までと違う自分を見てもらうための挑戦でした。だから、これまで2回受けた朝ドラのオーディションに比べて、関わりたい気持ちは強かったです。朝ドラは(演じる役の年齢幅が大きく)何十年もその人を生きるので、いろんな経験や勉強ができるチャンスだとも思いました。

-脚本の岡田惠和さんのファンだとも聞いていますが。

 ある時、「小公女セイラ」(2009年放送のドラマ)『世界から猫が消えたなら』(16年公開映画)など、好きな作品の多くが岡田さんの脚本だということに気づきました。すごく温かみがあり、せりふの意味が捉える人によって違い、いろんなことが想像できる魅力があります。オーディションの時は岡田さんがニコニコ話を聞いてくださり、お顔を知っていたこともあって、岡田さんにやる気や気持ちを届けようとがむしゃらに頑張りました。

-ヒロイン役の有村さんにはどのような印象を持っていますか。

 有村さんのことはもともとすごく好きで、一緒にお芝居ができたらいいなと思っていました。実際、一緒にお芝居をしていても説得力があって、心が動かされます。ヒロインはとても大変だし、大役を担って心の中では揺れているかもしれませんが、それを全く感じない穏やかさがあって、何か相談をしたら真剣に向き合い、気遣ってくれる姿勢に日々刺激を受けています。いるだけで安心するし、みんなが有村さんについていこうと思っています。

-時子に片思いをする、幼なじみの角谷三男役の泉澤祐希さんについてはいかがですか。

 普段は静かで、あまり自分から話をするタイプではないですが、お芝居になると顔つきが変わって…。泉澤さんがデレデレな三男でいてくれるから、私もツンケンした時子でいられます。有村さんと泉澤さんが相手だと自然と幼なじみの感じが出せて、お互いに「今、伝わった!」と思える瞬間があるので、本当に二人で良かったです。

-女優を夢見る時子は村一番の美人で気が強いという役柄ですが、どのような役作りをされましたか。

 撮影前にロケ地となる高萩市に行ったんですが、いるだけで畑や自然が助けてくれて、この茨城で育った時子の顔になれると思いました。その中で、羞恥心を捨てることは意識してやっています。時子はみんなの前で芝居をしたり、思ったことをすぐに言ったりするので、私自身の羞恥心は必要ないと思いました。頭の中では自分を裏、時子を表に出して恥ずかしがらないようにしています。でも、脚本に「みんなの前でお芝居をし始める時子」と書かれてあると、あぁ、またお芝居しちゃうんだ…と思います(笑)。毎回、そのハードルを超えなければいけないので、試練だと思っています。

-ご自身は神奈川出身なので茨城弁でも苦労されたのでは?

 難しいです。初めは、こういう時はこういう言い方をするという方言の決まりに助けられていましたが、時子は訛りを嫌だと思っているし、長ぜりふの時に方言の型にはまると気持ちがうまく表せないときがあって…。でも、方言指導の先生がそこを理解してくださって「方言を使わずに自分の言葉で言ってもいいよ」と言ってくださったので乗り切れました。今は「東京に来た時子が標準語にふれてどういうふうに話すんだろう…?」と、新たな壁にぶつかっています。

(取材・文/錦怜那)


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