エンターテインメント・ウェブマガジン
最初のころ、(脚本を)テキストとしてあまりにも大事にし過ぎたらしく、「あと10パーセントぐらい現場の空気に身を任せてみたら」というアドバイスをいただきました。10パーセントという数字が、「好きにやって」と言われるよりも難しかった。きっと僕は頭でっかちになっていたんだと思います。そこが三谷さんの厳しさ。怖い人ですね。
最後は実年齢に近くて楽でしたが、最初の若作りは大変でした。よく頑張りました(笑)。それと撮影中はご飯をよく食べました。初ロケで草刈正雄さんが「ちゃんとご飯を食べた方がいいね」っておっしゃっていたのが耳に残っていましたから。次の主役の柴咲コウさんにもそう伝えようと思っています(笑)。
演技に関してはこんな素晴らしいメンバーはそうそういないので、楽しかった。スタジオに行くのが毎日楽しみでしょうがなかった。座長というより、相手の技や球を受け続ける役柄だったので、飽きなかったです。
秀吉と出会う前後でリズムが変わります。最初は1話完結で丁寧に短編が積み重なって、14話からものすごく話がうねってゆっくりした動きになる。それが最後まで続きました。だから小日向秀吉との出会いは大きかったです。
(放送にして)2回分ぐらいでしたが、九度山で初めて家族と向き合います。大助(浦上晟周)という息子とのふれあい、父と子の相克が深まるところ。それがないと大坂城に入城できなかったのだと三谷さんは踏んだんでしょう。
信濃は物見台の上で父上と「信濃は日本の真ん中ですから」というところ。大坂城では、やはり大坂城の大きな姿が象徴的で、バブルに浮かれていた街だったんだろうなと。交響曲で言えば、大坂篇は第2楽章ですね。時々そこに信濃のテーマが少し入るんだけど、基本的には同じテーマを繰り返している。石田三成を主人公にした短い第3楽章をはさんで、壮大な第4楽章で幕を閉じます。
信濃のような境目にいる人たちって、価値観が違う人たちとも共存しなくてはならないと思うんです。隣の村の文句をブツブツ言いながらも、相手を決して否定せず、共に生きる道を探す。それは信繁にとっても基本テーマだったはずです。でも家康たち田んぼの人たちは一つの価値観を押し付けて強力な組織を作ろうとする。真田が家康と相容れなかった背景にはそれがあると感じます。
いや、もう今すぐやりたい、九度山篇スピンオフでもなんでも(笑)。それと上杉家での人質生活篇でも。スピンオフ全5話ぐらいでどうでしょう。(景勝役の)遠藤憲一さんの都合がつけばすぐにでも。直江兼続(村上新悟)ももっと見てみたいし。ああ、いっぱいやりたい、明日にでもやりたいぐらいです(笑)。
ないない。草刈さんの昌幸は越えられないでしょう。30年後、僕は70歳ですよって言いながら、やってみたいですね(笑)。昌幸以外では、信之が合っている気がします。どちらかというと兄が得意な僕が弟をやり、弟が得意な大泉さんが兄をやり、そこが面白いという話は2人でしていました。でも役者だから、やれと言われれば、秀吉も家康もやってみたいです。
映画2025年11月28日
-そんな親しい関係を築き上げたお二人に加え、WEBで公開されている本作のプロダクションノートを拝見すると、秋山監督をはじめとするスタッフの熱量もかなり高い現場だったようですね。 松谷 俳優がスタッフも兼任するのが秋山組の特徴で、「慎太郎さん … 続きを読む
舞台・ミュージカル2025年11月28日
吉高由里子が2022年の「クランク・イン!」以来、3年ぶりに舞台主演を果たす。吉高が挑むのは、日常に潜む人間の葛藤や矛盾を丁寧にすくい取り、鋭い視点の中にユーモアを織り交ぜる作風で共感を呼んできた蓬莱竜太が描く新作舞台、パルコ・プロデュー … 続きを読む
映画2025年11月22日
『金髪』(11月21日公開) ある公立中学校で、市川(岩田剛典)が担任するクラスの数十人の生徒たちが髪を金色に染めて登校してきた。生徒たちは校則への抗議を主張し、学校中は大騒ぎになる。活動の発起人である板緑(白鳥玉季)に「なぜ髪を染めては … 続きを読む
舞台・ミュージカル2025年11月22日
数々のミュージカル作品へのオマージュが登場するコメディーミュージカル「サムシング・ロッテン!」が12月19日から上演される。2015年にブロードウェイで初演された本作は、「コーラスライン」、「アニー」、「レ・ミゼラブル」などの人気ミュージ … 続きを読む
映画2025年11月21日
-お互いの演技を見て、どのように思いましたか。 岩田 玉季ちゃんはお芝居になると別人みたいになるタイプだと思いました。現場では、テスト勉強も台本読みと一緒にやっていたから、本当に中学生なんだと思いました。でも、板緑の時は、しっかりと大人顔負 … 続きを読む