「酒のシーンでは2リットルぐらい飲みました。水でしたが…」深水元基(福島正則) 【真田丸 インタビュー】

2016年8月5日 / 15:19

 NHKの大河ドラマ「真田丸」で、加藤清正(新井浩文)と共に、豊臣秀吉(小日向文世)の親戚として早くから取り立てられてきた福島正則を演じている深水元基。正則が秀吉の正室、北政所(鈴木京香)への尊敬の念から、徐々に石田三成(山本耕史)との対立を深めていく様子を語る。

 

福島正則役の深水元基

福島正則役の深水元基

-出演が決まった時はいかがでしたか。

 うれしくて、すぐ親に報告しました。今までは悪役ばっかりやっていたので、報告できるような役がなかったものですから(笑)。

-大河ドラマの撮影現場はどんな様子でしたか。

 緊張しました。リハーサルをすることも珍しいですし、みんなちゃんと浴衣や着物を着てリハーサルに挑むんですよ。収録の初日をドキドキしながら迎えたことを覚えています。

-正則という人物の印象は?

 (秀吉から拝領した)やりの「日本号」を酒席のやり取りでとられたとか、飲み過ぎて家臣を切腹させたとか。めちゃくちゃな人だったんだなという印象がまずありました。

-逆に正則の好きなところは?

 気持ちのいい性格。意志の強さはかっこいいですよね。

-正則は大酒飲みですから、酒のシーンもありましたね。

 水でしたが、(撮影で)2リットルぐらいは飲みました。

-清正と一緒のシーンが多いです。

 それだけに、清正との差をどう出すかということはかなり考えました。清正はまず一度じっくりと考えるんですが、正則は一度考えを決めたら、真っすぐ進むという感じです。ですから、そんなに複雑な芝居はしないように心掛けました。

-正則は反三成派です。豊臣家を支えてきた者同士の対立についてどう思いますか。

 今回の「真田丸」では寧さまに言われた言葉が大きかったと思います。一番は豊臣家を守るということ。三成とは昔からの知り合いですが、ウマが合わなかったんだと思います。

-甲冑(かっちゅう)を着てみていかがでしたか。

 とても重くて、暑くて、動きづらくて、これで本当に戦ができたんだろうかと思いました。でも本当に強くなったような気がして、演技的にもすごく助けられました。

-戦国時代は身近になりましたか。

 知れば知るほど面白くなって、いろんなことに興味を持ちました。関ヶ原にも行ったんですが、横4キロ、縦2キロの中で15万人が戦ったのかと感慨深かったです。ここで陣を張って指揮していた正則はやっぱりすごいと思いました。

-三谷幸喜さんならではの脚本だと思うところは?

 情報がたくさんあるので、歴史を知らない人でも登場人物の一人一人の気持ちが分かります。それに笑いやシュールさもあるし、当て書きをされているのを撮影で見ていると、役者と三谷さんとの信頼関係がとてもいいなと感じました。

-小日向さんが演じる秀吉はいかがでしたか。

 小日向さんは、本当にこんな人なんじゃないかと思ったぐらい怖かったです。撮影の時以外も怖くなってしまったぐらいです。でも普段は優しい方で、フランクで、最初に出てきたようなおちゃめな秀吉のような感じです(笑)。

-堺雅人さんはいかがでしたか。

 大坂篇の撮影が始まったころ「“福島さん”は、もう少しこうしたら豪快に見えるんじゃないですか」ってアドバイスを頂きました。自分以外のキャラクターまで理解されているので、助けられました。

-演技面だけではなく、豪快に見えるために体は鍛えましたか。

 少し体を大きくしました。肌も少し日焼けさせました。ひげやもみあげもなるべく自前のものでできるように伸ばしていました。撮影に入る3カ月ぐらい前から準備しました。

-今回の演技で今後変化が訪れそうな予感は?

 今回、先輩の本番での演技や、リハーサルでのやり取りを見て、いろんなことを勉強させてもらいました。そこで得たものを次回以降に生かせたらなと思っています。


特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

堤真一、三宅唱監督「実はこういうことも奇跡なんじゃないのということを感じさせてくれる映画だと思います」『旅と日々』【インタビュー】

映画2025年11月6日

 三宅唱監督が脚本も手掛け、つげ義春の短編漫画『海辺の叙景』と『ほんやら洞のべんさん』を原作に撮り上げた『旅と日々』が11月7日(金)から全国公開される。創作に行き詰まった脚本家の李(シム・ウンギョン)が旅先での出会いをきっかけに人生と向き … 続きを読む

【映画コラム】俳優同士の演技合戦が見ものの3作『爆弾』『盤上の向日葵』『てっぺんの向こうにあなたがいる』

映画2025年11月1日

『爆弾』(10月31日公開)  酔った勢いで自販機を壊し店員にも暴行を働き、警察に連行された正体不明の中年男(佐藤二朗)。自らを「スズキタゴサク」と名乗る彼は、霊感が働くとうそぶいて都内に仕掛けられた爆弾の存在を予告する。  やがてその言葉 … 続きを読む

福本莉⼦「図書館で勉強を教え合うシーンが好き」 なにわ男⼦・⾼橋恭平「僕もあざとかわいいことをしてみたかった」 WOWOW連ドラ「ストロボ・エッジ」【インタビュー】

ドラマ2025年10月31日

 福本莉⼦と⾼橋恭平(なにわ男⼦)がW主演するドラマW-30「ストロボ・エッジ  Season1」が31日午後11時から、WOWOWで放送・配信がスタートする。本作は、咲坂伊緒氏の⼤ヒット⻘春恋愛漫画を初の連続ドラマ化。主人公の2人を軸に、 … 続きを読む

吉沢亮「英語のせりふに苦戦中です(笑)」主人公夫婦と関係を深める英語教師・錦織友一役で出演 連続テレビ小説「ばけばけ」【インタビュー】

ドラマ2025年10月31日

 NHKで好評放送中の連続テレビ小説「ばけばけ」。明治初期、松江の没落士族の娘・小泉セツと著書『怪談』で知られるラフカディオ・ハーン(=小泉八雲)夫妻をモデルに、怪談を愛する夫婦、松野トキ(髙石あかり)とレフカダ・ヘブン(トミー・バストウ) … 続きを読む

阿部サダヲ&松たか子、「本気でののしり合って、バトルをしないといけない」離婚調停中の夫婦役で再び共演 大パルコ人⑤オカタイロックオペラ「雨の傍聴席、おんなは裸足・・・」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2025年10月31日

 宮藤官九郎が作・演出を手掛ける「大パルコ人」シリーズの第5弾となるオカタイロックオペラ「雨の傍聴席、おんなは裸足・・・」が11月6日から上演される。本作は、「親バカ」をテーマに、離婚を決意しているミュージカル俳優と演歌歌手の夫婦が、親権を … 続きを読む

Willfriends

page top