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NHKの大河ドラマ「真田丸」で、主人公真田信繁(堺雅人)が仕える豊臣秀吉を演じている小日向文世。世継ぎである秀頼の誕生などの吉事はあったものの、おいの秀次(新納慎也)の切腹、朝鮮出兵の混乱などで徐々に崩壊していく秀吉の最期を語る。
楽しかったです。喜怒哀楽がはっきりした役なのでストレスがなかったです。感情が両極に行ったり来たりするというのは役者の醍醐味(だいごみ)ですから。
秀吉の晩年の様子には諸説あるみたいですけど、今回、三谷幸喜さんは老人性の認知症が進行していくという方向で描いています。正気になったり不安定になったりを繰り返していきます。天下を極めた男が最期は孤独に、ある意味みっともなく死を迎えていきます。
自分の欲を満たそうとする時、それを邪魔する者に対していらだつところです。そして人が何を考えているのかを見抜く力が優れているところですね。
台本通り、怒りの表情を作っているだけなんですよ。目の奥が笑ってない芝居って難しいんですけど(笑)。まあ視聴者は秀吉の裏の部分を知っているから、笑っているようで実は相手の心を見抜いていると想像してくれてそう見えるんだと思いますが。
これまでは秀次は性格が破綻していて、暴力的な人として描かれることが多かったのですが、今回は違います。秀吉叔父さんに子どもが生まれなければ自分が跡を継がなければならないというプレッシャーや、自分の度量に対する不安などがたまっていって、秀吉の目を気にし過ぎ、そこから誤解が生じていく。秀吉は秀頼が生まれたことで秀次が何かするのではないかという疑心暗鬼につながっていったんだと思います。
かわいいんでしょうね。打てば響く頭のいい若者で、気の回る家来だった自分の若い時と同じものを感じたんでしょう。
子どものような無邪気さが人より表面に出やすかったのかもしれません。だからこそそこから一気に怒りや容赦のなさの方に行く落差が視聴者には大きく感じたのかも。無邪気になる秀吉と、その一方で嫉妬に狂う秀吉、その間の政治的な部分での冷静な秀吉という三つの秀吉を意識しました。
部下に任してのんびりすればいいのに、心が充足しない、穏やかに暮せない秀吉のことがかわいそうになります。
「真田丸」のファンには「一本に絞って集中してほしい」と思われているかも。でも7月からのドラマにはまた出ます(笑)。
山本耕史くんや草刈(正雄)さんのかっこ良さとか、堺くんの知的なセリフ回しとか、内野(聖陽)くんの役作りのマイペースさとか、大泉(洋)くんのエンターティンメントとか、自分にないものを持っているから、悔しいです。でも僕の個性を生かすために僕が夢中で演じられる状態をどうやったら見つけられるかに集中しました。
茶々は秀吉にそんなに尽くしてくれたとは感じないけど、なにより秀頼を生んでくれました。寧は、秀吉があれだけたくさんの側室を置いて、茶々と子ども作るのに、最期をみとってくれる。とてもすてきだなと感じました。性格の違う二人が寄り添ってくれたのは秀吉もうれしかったんじゃないでしょうか。演じた鈴木京香さんと竹内結子さんには本当にありがとうと言いたいです。本当におきれいでね、よくこっそり写真を撮りました。死の間際の撮影の時も空き時間に下から(笑)。
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