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NHKの大河ドラマ「真田丸」で、主人公真田信繁(堺雅人)の三人目の妻となる、豊臣秀次(新納慎也)の娘たかを演じている岸井ゆきの。決断力のなかった父を反面教師にして冷静でたくましく育ったたかの思いを語る。
マネジャーからいきなり連絡がきて、「決まりました」と。「うそでしょ、うそでしょ」とタメ口になってしまうぐらいびっくりしました。
着物での演技や所作も経験してみたくて、時代劇に憧れがありました。実際着物を着てみると、次の日、背中が筋肉痛になるぐらい体がこわばってしまいました(笑)。
厳粛な空気というか、よりプロフェッショナルな印象を受けました。
幼いけれど賢くて、遠くから全体を見られる子だと思います。
残念ながらなかったんです。リハーサルや撮影の時に新納さんとお話はしましたが、優しくて、劇中のキュートな秀次がそのまま画面から出てきたみたいで、すぐ心を開いてお話することができました。役としての父・秀次はすごく波があるんです。順調な時は順調ですが、一つ気になってしまうとわっとなる。父を反面教師として見ていたために、たかは冷静に物事を見られるようになったのかなと思いました。
台本から、何か背負っているものがある、少しミステリアスな感じを受けました。自分の中にあるミステリアスな要素をなんとか絞り出しました(笑)。
いろんな人に「良かったよ」と言われて肩の荷が下りました。母からは「良かったよ」と一言。友人からは「見たよ」だけで感想がなくて逆に不安になりました(笑)。
初登場のシーンを終えて、すぐにかつらを取りに行こうとしていたら、堺さんが私からは見えない後ろの方で「この子のこと、舞台で何度か見ていて、前から知っていたんだよ」とスタッフさんに言ってくださっているのが聞こえたんです。気を遣って下さって。すごく胸がジーンとして、かつらをつけ直してまた撮りたいなと思うぐらい、気持ちが(前向きに)変わりました(笑)。
きり(長澤まさみ)さんがいろいろあって泣いているのに、「妻をめとることになった、二人だ」って信繁さんが告げているところに、淡々と私が出てきて、あっけらかんと「よろしく」という感じでお辞儀をするシーンです。
映画『ラヂオの時間』がとても好きです。台本は三谷さんの匂いがするし、「私が三谷さん作品に出られるんだ」と思ってすごくうれしかったです。具体的に絵が浮かんでくる台本で、地面から1センチ浮いているような感じというか。たかはこの作品の中では少し闇を抱えている感じはしましたが、次の出演シーンはすごくポップに描かれているようなので、より深く三谷さんの世界に入り込めるのではないかと楽しみです。
今後、違う作品でも、もっと開放的に取り組めるのではないかという予感はしています。
いつもはジャンプをしたり、音楽を聴いたり、ストレッチをしたり。着物ではそれもできないので、自分の安心できるポプリの匂いをかいでいました。
あの時代に異国に行くわけですから、「何だってできるぜ」という強い(心と)体になって帰ってきてくれればいいですね。
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