エンターテインメント・ウェブマガジン
NHKの大河ドラマ「真田丸」で、豊臣秀吉(小日向文世)さえ翻弄(ほんろう)した才色兼備の名妓、吉野太夫を演じている中島亜梨沙。華やかで機知に富む雰囲気と権力者を相手にする緊迫感が同居する酒席ならではの空気感を表現する苦労を語る。
美貌だけではなく、お琴や貝合わせなど全ての芸事に通じています。和歌や俳諧もたしなみ、経済についての知識も持っていて、現代から見てもパーフェクトな女性です。
遊郭の一番上の位にいる吉野太夫像を崩さないように演じました。男性が上に立つ時代の中で、一人で生き抜いている職業婦人という女性の強さを出せるように意識しました。着物の裾さばきや舞や唄の様子など、醸し出される雰囲気に人がはっとするように心掛けました。特に女性から見ても一目置かれるような人でないといけませんから。
実は「吉野太夫」というのは京都の太夫に代々伝わる名跡で、2代目は史実にも文化人として残る有名な女性なのですが、私が演じる初代は資料がほとんどありません。ですので、三船敏郎さんが主演した映画『続宮本武蔵 一乗寺の決闘』で木暮実千代さんが演じた初代吉野太夫を参考にしました。木暮さんほどの妖艶さや美しさは出せないので、自分が演じることで出る持ち味を生かしていこうと思いました。2代目からもイメージを借りています。
宝塚の舞台は広いので、遠くのお客さまにも分かるぐらい、エンターテインメント性いっぱいに大ぶりに踊っていましたが、お座敷で踊る太夫だと、すぐそばにいる真田昌幸(草刈正雄)や秀吉の目線を捉えて離さず、色気をしっかりと届けなくてはなりませんでした。
すごく豪華でかわいいです。赤は女性を華やかに見せますね。
堺さんはいろんな気配りをされている方で、信繁という役をとても落ち着いて演じていらっしゃいます。「真田丸」を楽しんでいる印象があって。信繁そのままの印象です。草刈さんは女心をくすぐるダンディーな、ワイルドさがすてきです(笑)。
手練手管というか女性の武器で迫っていくという強い気持ちを持って臨みました。草刈さんの色気に自分が負けてはならないと、まるで歯磨き粉の最後みたいに色気をぎゅーっと絞り出しました(笑)。
彼女自身に懐の広さや教養の豊かさがあることで、演じる私も芝居をしている時、不思議と余裕が生まれてどっしりとしていられました。衣装を着ると吉野太夫にどれほど度胸があるかを感じることができました。
前はそそとした吉野太夫、今回は少し様子が違います。ある任務を帯びているため緊張感はありつつも、表面的には分からないように演じています。後で視聴者の方があっと思って巻き戻して見た時に、初めて「ここの表情はこうだったんだ」と分かる程度の微妙な心情のやり取りが台本にうまく書き込まれていますので、そこに乗っかって演じることができました。化粧は一緒ですが、根底に流れているものが違うので、そこはじっくり見ていただきたいです。見分けるポイントは切羽詰まっている雰囲気や必死さ、そして色気の出方でしょうか(笑)。
殺気が出ているなというのは分かりました。寺島さんの顔が怖かったです(笑)。普段は飛び抜けて明るい方なんですが。
映画2025年5月17日
テレ東系で毎週月~金、朝7時30分から放送中の乳幼児向け番組「シナぷしゅ」の映画化第2弾。番組のメインキャラクター「ぷしゅぷしゅ」と相棒「にゅう」が、バカンスで訪れた「どんぐりアイランド」を舞台に繰り広げる冒険をオリジナルストーリーで描き … 続きを読む
映画2025年5月16日
『サブスタンス』(5月16日公開) 50歳の誕生日を迎えた元人気女優のエリザベス・スパークル(デミ・ムーア)は、容姿の衰えによってレギュラー番組を降ろされたことから、若さと美しさと完璧な自分が得られるという、禁断の再生医療「サブスタンス= … 続きを読む
舞台・ミュージカル2025年5月16日
世界中で大ヒットを記録した「梨泰院クラス」が、初めてミュージカル化される。主人公のパク・セロイを演じるのは小瀧望。日本・韓国・アメリカのクリエーターが集結し、さまざまな人種が混じり合う自由な街・梨泰院で権力格差や理不尽な出来事に立ち向かう … 続きを読む
映画2025年5月15日
トム・クルーズ主演の大ヒットスパイアクション「ミッション:インポッシブル」シリーズの第8作『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』が、5月23日の公開に先駆けて17日から先行上映される。前作『ミッション:インポッシブル/デッ … 続きを読む
映画2025年5月12日
人生に迷いながらソープ嬢として働く若い女性・加那と、彼女に介護されることになった認知症の祖母・紀江の交流を明るくポップなタッチで描いたユニークな映画『うぉっしゅ』が絶賛公開中だ。 本作で、加那を演じる若手注目株の中尾有伽と共に、紀江役で … 続きを読む