エンターテインメント・ウェブマガジン
NHKの大河ドラマ「真田丸」で、主人公真田信繁(堺雅人)の父昌幸(草刈正雄)の武将としての器量の大きさにほれ込み家臣となった出浦昌相を演じている寺島進。隠密集団の総帥としての気概と出浦の野望を語る。
まずは、「真田丸」の登場人物の中で一番、戦(いくさ)で人を殺しているところ。(脚本の)三谷幸喜さんいわく「沈黙の中にみなぎる殺気があり、色気もあり、男の孤独感も兼ね備えている」という人間です。筋道が通っていて、時折、粋なせりふを吐くんです。
能でしょうか。能面は感情が読み取れませんが、見ている人はシチュエーションによって泣いているのか怒っているのかを客観視することができる。出浦を演じる上でも、なるべく表情を崩さないようには心掛けています。
出浦のせりふにもあるように「戦では死なない。素っ破(すっぱ=忍者)が死ぬ時は、信用を失った時」という強い気持ちで見ていたのではないでしょうか。失うものはないから、突き進めるだけ突き進もうというような野望はあったと思います。剣友会で斬られ役をやりながら、大部屋をやって、ちっちゃい役からだんだんと大きな役を頂いて、やっと名前と顔が一致するようになってきつつある、発展途上の自分の役者人生に重なる部分があるんです。(出浦の弟子である)佐助(藤井隆)は昔から全国区ですけど、出浦は知られていないので、寺島進と出浦で一緒に知名度を上げていこうという一心でやっています。
着物を着た後にあの羽織を締めると、出浦になったぞという気持ちにさせてくれる。赤って燃えるんです。
日曜日の午後8時、家族で見るんですけど、かみさんと娘が「出浦はかっこいい」と言ってくれるのが自信になります。子どもは正直なので、情けないコスチュームを着た時などは「げー、何やってんのお父さん」って言われますから(笑)。いい役を頂いて、本当にこれからが役者人生の後半戦のスタートだと思っています。
盛り上がりがすご過ぎて。沼田での宴会は披露宴でビールを持っている人で列ができる、そういう状態でした。もうお酒のわんこそば状態で(笑)。でも、おかげさまで草刈さんとはまた固い絆ができました。
百戦錬磨なので、殺陣があるシーンは初心に返って浮き浮きドキドキします。
いえ何も。木刀を買っただけです。それで素振りをしてイメージトレーニングをして、朝散歩をすれば十分です。なるべく資料で頭が固くならないようにしているんです。頭をクリアにした状態でいつも現場に臨んでいます。現場では癖のある空気を発する人もいるし、エネルギッシュな人もいる。それを全部吸収するには自分がクリアじゃないとできませんから。
本当はみんな時代劇が好きなんじゃないかな。面白いものを作ればみんな時代劇を見るのでは。三谷さんの脚本の下にみんなが結集して、主役が何人もいる感じがするドラマです。信繁が主役ですが、昌幸や他の武将が主役でもあるし、(豊臣秀吉役の)小日向(文世)さんがずるい芝居をする(笑)。それぞれの役に見せ場があるというのが醍醐味(だいごみ)です。三谷さんは時代劇を現代劇に置き換えて、どこかで向田邦子のような世界があったり、どこかで久世光彦的なホームドラマの家族愛の世界があったり、いろんなものがミックスされています。
出浦は寡黙でいたいので、長ぜりふはやめてほしいですね(笑)。
映画2026年10月1日
大腸がんによって24歳で他界した遠藤和(のどか)さんが亡くなる10日前までつづり続けた手記を映画化した『ママがもうこの世界にいなくても 私の命の日記』が、10月2日から全国公開される。本作で、主人公の和と夫の将一を演じた、川口春奈と高杉真 … 続きを読む
映画2026年10月1日
余命1年の音楽教師・京香(広瀬アリス)と、喜び以外の感情を失った高校生・沖晴が織りなす、切なくも温かい感動の人生賛歌『沖晴くんの涙を殺して』が10月2日から全国公開される。本作で、訳あり高校生の沖晴を演じた木戸大聖に話を聞いた。 -沖晴の … 続きを読む
舞台・ミュージカル2026年9月30日
小瀧望が主演する舞台「ロックンロール」が、11月6日から上演される。本作は、世界的な劇作家トム・ストッパードが祖国チェコスロバキアを舞台に、20年以上にわたる歴史のうねりを描きながら、自由の尊さをうたう物語。愛するロックンロールと母親を守 … 続きを読む
映画2026年9月30日
10月2日から全国公開となる『時給三〇〇円の死神』は、累計発行部数36万部を突破した藤まるの同名小説を原作にしたファンタジーだ。生きる希望を失った大学生・佐倉真司(西畑大吾)が、謎めいた同級生・花森雪希(福本莉子)に誘われ、この世に未練を … 続きを読む
2026年9月29日
K-POPや韓国ドラマは、エンターテインメントであると同時に、韓国社会を映す鏡でもある。何気ない言葉やしぐさ、習慣の背景をたどると、その国ならではの価値観や歴史、人との関わり方が見えてくる。この連載では、韓国カルチャーを入り口に、知ってい … 続きを読む