エンターテインメント・ウェブマガジン
NHKの大河ドラマ「真田丸」の主人公、真田信繁(堺雅人)の父、真田昌幸を演じている草刈正雄。信州の小国の主ながら権謀術数の限りを尽くし、戦国の世を生き残るさまを信繁らに見せつける。NHKドラマ「真田太平記」で信繁を演じた30年後にその父を演じる不思議な縁と、希代の智将について草刈が語る。
因縁めいたものを感じました。「真田太平記」で丹波哲郎さんが演じられた昌幸は豪快で明るくて、すごい存在感でした。ですからそれがなかなか頭から離れなくて。今回の「真田丸」でも、策を考える時にクルミを使ったり、作戦を考える時に家臣と囲碁をしたりする、丹波さんが演じられた際に用いた方法が取り入れられています。
豪快でありながら、おちゃめで教育熱心で、したたかさもある。子どもに泣きつくようなところもありますが、それがまた人間味があっていい。周りの武将は昌幸のことを「食えぬやつ」と言っているんです。食えぬやつとは何かと考えました。そういうせりふの中に役のヒントがあります。田舎のがらっぱちおじさんというか、洗練されていない感じに自然になっていきました。こういう役は今まであまり演じたことがないので、僕にとってはすごく新鮮。魅力的な役をできるのは役者冥利(みょうり)に尽きますね。長い役者人生の中で3本の指に入るような作品になりそうです。
真田家は代々の教育がよくなされていると思います。家族の人間的なシーンがたくさんあって、ある種のホームドラマです。普通、戦国時代の男親はあまり子育てに関知しないのですが、真田家ではみんなが密になってやっている。そこが面白いです。そんな中で、お父さんの生き方を息子たちがどう感じるかということでしょう。
いきなり最初から難しいシーンを撮影したのですが、奇跡的にうまくいきました。それでこの家族はうまくいくと安心しました。シーンについて話し合うことはありませんでしたが、(撮影直後に)モニターを3人で見ていた時に爆笑や「わーっ」という手応えの声が上がりました。きっと2人も感じてくれていたんじゃないでしょうか。
相手方のお芝居によって、引いたり、強くいったりと出方を変えて、芝居の中で駆け引きをしています。「徳川には気を許せないぞ」という芝居をやっていると思いますし、「北条には下手に出ないといけない」とか、「上杉は一本気だから情に訴えて」とか、相手によっていろいろ変えています。
大泉洋さんのかつて見たことがないぐらいのくそ真面目さとか、堺さんのとぼけた感じとか、役者のいろんな可能性を引き出してくれます。役者が生き生きできるように脚本ができているんですよ。僕ら役者は三谷さんに愛されているという感じがします。
風邪を引かないようにして、体力をつける。せりふのこともあって夜はなかなか眠れないんですけど、とにもかくにもよく眠るように、そしてよく食べるように心掛けています。
ドラマ2025年4月1日
3月31日から放送スタートしたNHKの連続テレビ小説「あんぱん」。『アンパンマン』を生み出したやなせたかしと妻・暢の夫婦をモデルに、何者でもなかった朝田のぶと柳井嵩(北村匠海)の2人が、数々の荒波を乗り越え、“逆転しない正義”を体現した『 … 続きを読む
舞台・ミュージカル2025年4月1日
坂本昌行と増田貴久をはじめとした豪華キャストが出演するミュージカル「ホリデイ・イン」が4月1日から開幕する。本作は、1942年に公開された映画『Holiday Inn』(邦題『スウィング・ホテル』)をもとに舞台化されたミュージカル作品。「 … 続きを読む
舞台・ミュージカル2025年3月29日
2024年5月にスタートした、吉田鋼太郎が芸術監督を務める【彩の国シェイクスピア・シリーズ2nd】。待望の二作目となる「マクベス」が、藤原竜也を主演に迎え、5月8日から上演される。藤原に初めて挑む「マクベス」への思いや吉田とのクリエイトに … 続きを読む
舞台・ミュージカル2025年3月28日
「週刊少年ジャンプ」で2020年5月まで連載していた吾峠呼世晴による大ヒット漫画『鬼滅の刃』。2020年に初めて舞台化されて以降、シリーズを重ね、4月11日からはシリーズ5作目となる、舞台「鬼滅の刃」其ノ伍 襲撃 刀鍛冶の里が上演される。 … 続きを読む
映画2025年3月28日
『BETTER MAN/ベター・マン』(3月28日公開) イギリス北部の街に生まれ、祖母の大きな愛に包まれながら育ったロビー・ウィリアムズ。1990年代初頭にボーイズグループ「テイク・ザット」のメンバーとしてデビューし、ポップスターの道を … 続きを読む