【インタビュー】松山ケンイチ 「面白いかどうかという尺度がその人の本当の物差しになるような気がする」 「ふたがしら」で盗人役を演じる

2015年6月16日 / 19:05

 若い盗人二人の活躍を描くオノ・ナツメ氏の漫画をドラマ化したWOWOWの連続ドラマW「ふたがしら」が13日から全5話で放送され、豪放磊落(らいらく)な弁蔵役を松山ケンイチが演じる。沈着冷静な相棒の宗次(早乙女太一)と共に江戸から大坂への旅に出た弁蔵が、新たな盗人一味を構えるために奮闘する姿が描かれる。期待の新鋭、入江悠監督が描く“新感覚時代劇”について松山が熱く語る。

 

連続ドラマW「ふたがしら」主演の松山ケンイチ

連続ドラマW「ふたがしら」主演の松山ケンイチ

-弁蔵という役をどのようにして作り上げていったのでしょうか。

 情熱はあるけど右も左も分からない若造が、人の生き死にを目の当たりにして成長していくという感じです。弁蔵は盗賊ですが、「脅さず、殺さず、汚え金を根こそぎ頂く」を信条にしています。でも裏稼業はそんなにきれいにはいかず、危険をはらんだものだという雰囲気が、弁蔵にも宗次にも見えた方がいいんじゃないかなと思いました。

-彼らの成長をどう見せていこうと考えましたか。

  弁蔵は、最初は浮き足立ってやんちゃな感じですが、それがどんどん自覚を持って変わっていきます。そして最後は頭(かしら)としてどっしりとしていないといけない。そこに向かってどうアプローチできるかを考えました。

-大河ドラマ「平清盛」では武家のリーダー役を演じましたが、弁蔵はどんなタイプのリーダーですか。

  弁蔵の考え方では「人生を楽しもう」というのが大前提にある。一味にいても面白くないから出て行くわけです。僕も面白いかどうかという尺度がその人の本当の物差しになるような気がするので、弁蔵はかっこいいと思います。僕にも太一くんにも家族がいるし、背負っているものがある。そういう立場が結果的に二人の演技にいい作用をもたらしたと思います。

-このドラマのどんなところが新しい時代劇だと感じていますか。

  まあ、泥棒が主役というのはなかなかないし、人間的な成長を経て新しい盗賊集団を作るという話もとても新鮮です。侍もほとんど出てきません。撮影では、東映の時代劇の様式美は取り入れつつも、照明も変えているし、初めて時代劇を撮る入江さんが東映太秦撮影所のスタッフの方たちをいい意味でかき回している感じがしました。

-演出家としての入江監督をどう見ましたか。

  役者の意見を取り入れて自由にやらせてくれます。多分、自分の中に役者を自由に動かすことができる幅を持っているのでしょう。

-大河から時間がたって、いま役者としてのスタンスは?

  この作品は自分で「これをやりたいんです」と言ったところから始まっています。大河の後、自分が何を表現したいのかということに向き合うことができるようになってきました。このドラマの後、弁蔵と宗次がどうなるのかにも興味があるし、演じてみたいので、続編を希望しています。そのためにはいい演技をしなければいけないし、それこそが自分の責任だと思います。


特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

富田望生「とにかく第一に愛を忘れないこと」 村上春樹の人気小説が世界初の舞台化【インタビュー】

舞台・ミュージカル2025年11月30日

 今期も三谷幸喜の「もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう」に出演するなどドラマや映画で注目を集め、舞台やさまざまなジャンルでも活躍する富田望生。その富田が、2026年1月10日から上演する舞台「世界の終りとハードボイルド・ワンダ … 続きを読む

【映画コラム】実話を基に映画化した2作『ペリリュー -楽園のゲルニカ-』『栄光のバックホーム』

映画2025年11月29日

『ペリリュー -楽園のゲルニカ-』(12月5日公開)  太平洋戦争末期の昭和19年。21歳の日本兵・田丸均(声:板垣李光人)は、南国の美しい島・パラオのペリリュー島にいた。漫画家志望の田丸はその才能を買われ、亡くなった仲間の最期の雄姿を遺族 … 続きを読む

氷川きよし、復帰後初の座長公演に挑む「どの世代の方が見ても『そうだよね』と思っていただけるような舞台を作っていきたい」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2025年11月29日

 氷川きよしが座長を務める「氷川きよし特別公演」が2026年1月31日に明治座で開幕する。本作は、氷川のヒット曲「白雲の城」をモチーフにした芝居と、劇場ならではの特別構成でお届けするコンサートの豪華2本立てで贈る公演。2022年の座長公演で … 続きを読む

岸井ゆきの「夫婦の“切実さ”が描かれている」宮沢氷魚「すごくやりがいがありました」すれ違っていく夫婦役で初共演『佐藤さんと佐藤さん』【インタビュー】

映画2025年11月28日

 大学で出会った佐藤サチと佐藤タモツはたちまち意気投合し、一緒に暮らし始める。ところが卒業後、弁護⼠を⽬指すタモツは司法試験に失敗。独学を続けるタモツに寄り添うため、サチも司法試験に挑むが、数年後、合格したのはサチだった。結婚、出産を経て弁 … 続きを読む

28歳で亡くなった阪神タイガースの元選手の実話を映画化! 松谷鷹也「横田慎太郎さんのことを知っていただきたい」前田拳太郎「誰かの背中を押す作品になるはず」『栄光のバックホーム』【インタビュー】

映画2025年11月28日

 プロ野球、阪神タイガースの将来を担う選手として期待されながらも、21歳で脳腫瘍を発症して引退、その後も病気と闘いながら講演会活動などを続け、2023年に28歳で亡くなった横田慎太郎の生きざまを描いた『栄光のバックホーム』が、11月28日か … 続きを読む

Willfriends

page top