藤原竜也、山田孝之との初共演は「いいタイミングの出会い」 “見せ場”のシャワーシーンには疑問も!?

2014年5月30日 / 15:54

 映画『MONSTERZ モンスターズ』の中田秀夫監督と主演の藤原竜也が公開に合わせてインタビューに応じ、『インシテミル 7日間のデス・ゲーム』(10)以来となったコンビ作への思いや撮影現場の雰囲気、次回作の構想などを語った。

 藤原と山田孝之が初共演したことでも話題を集める本作は、ひと目見ただけで全ての人間を意のままに操ることのできる“男”(藤原)と、唯一その力の影響を受けない青年・田中終一(山田)による生死を懸けた宿命の対決を描く。

主演の藤原竜也(左)と中田秀夫監督

-『インシテミル~』以来のタッグ作となりましたが、藤原さんの印象はいかがですか。

中田監督 面と向かって言うのは少し照れますが『インシテミル~』で初めて竜也くんと一緒にやってみて、とても素晴らしいと思いましたし、しっかりとした信頼関係が築けました。今回、竜也くんから最初に言われたのは「(今回は)叫ばなくてもいいですよね?」でした。『インシテミル~』は割と叫ぶ役でしたので(笑)。

-藤原さんは気持ちの上で前回と違っていた部分はありますか。

藤原 監督に『インシテミル~』とほぼ同じスタッフさんを用意していただいたので、とてもやりやすかったです。この映画のような特殊な役も好きなので楽しみながらやりました。今回は山田くんとの出会いもありましたが、“中田組”と呼ばれているスタッフの方たちが本当に好きなので、みんなで作品を作っていく喜びを感じながら撮影しました。

-山田さんとは意外にも初共演でしたが、撮影はいかがでしたか。

藤原 この映画の山田くんの役を考えると、本番に向けてのテンションのつくり方や緊張感の維持が特に難しかったと思います。苦労しながらも見事にワンカットずつこなしていく彼の姿を隣で見ていて頼もしく思いました。まさに演じた田中終一そのものでした。彼に引っ張られる瞬間がたくさんありましたし、いい作品でいいタイミングで出会わせてもらったという思いがします。

-今回のようなダークな面を持つ役柄を演じる上で心掛けていることはありますか。

 藤原 特にないです。監督や作品が違えばこちらも自然に変化します。今回も中田監督のオーケーをもらうためにワンカットずつ必死に付いていったという感じです。目で表現するのは人間の全てを物語るようで面白かった。監督が細かく指示をしてくださって、撮影現場の空間もリアルでいいものをつくってもらいました。一つ分からなかったのは、監督が妙に僕の尻を撮りたがっていたことです。

 -それでシャワーシーンが入っているんですか?

 藤原 そうです(笑)。スタッフに「シャワーシーンは要るのかな?」と聞いたら、ほぼ8割のスタッフが「いや、要らないです」って言っていました。監督だけが撮りたがっていましたね(笑)。 

 
  • 1
  • 2

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

【映画コラム】映画は原作を超えたか 沖縄の現代史を背景に描いた力作『宝島』/純文学風ミステリーの趣『遠い山なみの光』

映画2025年9月18日

『宝島』(9月19日公開)  1952年、米軍統治下の沖縄。米軍基地を襲撃して物資を奪い、困窮する住民たちに分け与える「戦果アギヤー」と呼ばれる若者たちがいた。  村の英雄でリーダー格のオン(永山瑛太)と弟のレイ(窪田正孝)、彼らの幼なじみ … 続きを読む

【Kカルチャーの視点】レジェンドたちの「朝鮮の旅」たどった写真家の藤本巧さん

2025年9月18日

 朝鮮の文化を近代日本に紹介した民藝運動家の柳宗悦や陶芸家の河井寛次郎。彼らが1930年代に見た朝鮮の風景に憧れ、1970年に韓国の農村を訪れたのが写真家の藤本巧さんだ。以来50年以上にわたり、韓国の人々と文化をフィルムに刻み続けてきた。 … 続きを読む

エマニュエル・クールコル監督「社会的な環境や文化的な背景が違っても、音楽を通して通じ合える領域があるのです」『ファンファーレ!ふたつの音』【インタビュー】

映画2025年9月18日

 世界的なスター指揮者のティボ(バンジャマン・ラべルネ)は、突然白血病を宣告され、ドナーを探す中で、生き別れた弟のジミー(ピエール・ロタン)の存在を知り、彼の隠れた音楽的な才能にも気付く。兄弟でありながらも異なる運命を歩んできた2人。ティボ … 続きを読む

前田旺志郎「世の中に関心を持つ大切さに気付いた」窪塚愛流「止まっていた時間が動き出した」初共演の2人が福島原発事故を題材にした映画で感じたこと『こんな事があった』【インタビュー】

映画2025年9月16日

 東日本大震災から10年後の福島を舞台に、原発事故で引き裂かれた家族と青春を奪われた若者たちの姿を描いた『こんな事があった』が9月13日から全国順次公開中だ。監督・脚本は、『追悼のざわめき』(88)などで日本のみならず世界の映画ファンから支 … 続きを読む

グイ・ルンメイ、真利子哲也監督「お互いが思い合うからこそすれ違う。でもそこには愛があるという家族の形を描きたかった」『Dear Stranger/ディア・ストレンジャー』【インタビュー】

映画2025年9月12日

 ニューヨーク・ブルックリンで暮らすアジア人夫婦を主人公に、息子の誘拐事件をきっかけに夫婦の秘密が浮き彫りとなり家族が崩壊していく姿を、全編NYロケで描いた『Dear Stranger/ディア・ストレンジャー』が、9月12日から全国公開され … 続きを読む

Willfriends

page top