蒼木陣、佐奈宏紀らによるほろ苦い青春グラフィティー 「SUMMER BAZAAR」稽古場取材

2019年10月7日 / 17:25

蒼木陣(左)と谷水力 撮影:梁瀬玉実

 SUNPLUS第1回公演「SUMMER BAZAAR ~夏の終わり~」の稽古場取材が5日、東京都内で行われ、出演者の蒼木陣、井澤巧麻、佐奈宏紀、谷水力ほかが熱の入った稽古を披露した。

 本作は、サンミュージックに所属する若手男性俳優で構成されるユニットSUNPLUSによる、初のメンバー11人のみで作るオリジナル脚本の会話劇。夏休みにサマーバザー開催の準備に追われる全寮制男子校の高校生たちが抱える不安や悩み、そこから一歩を踏み出すまでの葛藤を描く。

 稽古は、演出の赤澤ムックから「演出卓側を意識せずに、関係性だけの芝居として会話をしてみてほしい。芝居を味わってみてください」との呼び掛けでスタート。小道具をほぼ用意して一場から最後まで通して行われる荒通しの形式で行われた。

 寮の談話室を舞台とし、井澤と谷水が演じる2人の高校生を中心に物語は進行。個性豊かな高校生たちの秘められた背景が、蒼木らが演じる外部の関係者たちも交えて、次々と浮き彫りになっていく。一見すると重たい過去も語られるが、笑いを交えてのストーリー展開に、少しほろ苦い青春グラフィティーとして気持ちよく引き込まれる。荒通しの段階でありながら、キャストたちが魅力的な会話劇を紡ぎ上げていた。

 荒通し後には、赤澤から「まだ細かい稽古をやっていないのに通しているんですが、昨日よりもいい。面白くなりそうです」と手応えを感じた言葉を初めとして、きめ細やかな駄目出しがキャストに向けて行われた。

 赤澤の言葉を真剣なまなざしで聞き入るキャストたち。演劇に打ち込む若手男性俳優陣のその姿は、劇中の青春する高校生たち思春期ボーイズとリンクする。彼らが、どんな青春グラフィティーを劇場で繰り広げてくれるのか。楽しみになるような稽古場だった。

 舞台は10月18日~27日、都内・新宿村LIVEで上演。

(左から)佐奈宏紀、谷水力、井澤巧麻、平野宏周、丸山準 撮影:梁瀬玉実


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