手塚治虫原作、演出・栗山民也、主演・坂本昌行のミュージカル 「ブラック・ジャック」が開幕

2025年6月28日 / 04:00

(左から)大空ゆうひ、今井清隆、坂本昌行、矢吹奈子、味方良介 (撮影:友澤綾乃/photo by Ayano Tomozawa)

 手塚治虫の不朽の名作を演出・栗山民也、主演・坂本昌行で贈るミュージカル「ブラック・ジャック」が、6月28日(土)に東京・文京区のIMM THEATERで開幕。初日前日の27日(金)にフォトコールと取材会が行われた。

 1973年「週刊少年チャンピオン」での連載開始から50年以上を経て、なおも医療漫画の金字塔として手塚治虫作品の中でも根強い人気を誇る「ブラック・ジャック」。

 その手塚作品をいまいちど掘り下げ、現代社会に向けて、「命の価値」、「再生」をテーマに、生演奏でのミュージカル作品として上演する。

 主人公のブラック・ジャック(間黒男)を演じるのは、数々のミュージカル作品で主演を演じ、常に高い評価を得る坂本昌行。そして、双子の姉の腹の中で18年間生き続けていた畸形嚢腫で、ブラック・ジャックに摘出され人工の体を得た女の子、ピノコ役をミュージカル初挑戦となる矢吹奈子。安楽死の必要性と正しさを信念とする医師ドクター・キリコ役を2年ぶりの舞台出演となる味方良介。さらに今井清隆、大空ゆうひといった実力派俳優、そして福本伸一、家塚敦子、岡崎大樹、村田実紗が共演している。

 演出は、第50回(2024年度)菊田一夫演劇賞演劇大賞はじめ多数の受賞歴を有する日本を代表する舞台演出家の栗山民也。

 2シーンを抜粋上演したフォトコールに続いて行われた取材会には、主演の坂本をはじめ、矢吹、味方、大空、今井が登壇。それぞれが開幕へ向けての意気込みや稽古場での思い出、作品の見どころなどを語った。

――開幕へ向けての意気込み、稽古場での思い出などを。

坂本「『ブラック・ジャック』がミュージカルになって、明日開幕を迎えます。正直、あの『ブラック・ジャック』がどうミュージカルに変わるか、稽古場では予想もつかなかったんですが、栗山さんの頭の中には出来上がってまして。そこについていくのが、われわれ、かなり脳みそに汗をかきましたね。でも1コ1コ出来上がっていく中で、その時間が非常に楽しくもあり、勉強する時間でもありました。今回は“命”というテーマを掲げて、われわれは考えさせられる時間もありました。はたして、それをどのように皆さんが受け止めてくださって、どのように楽しんでいただけるのか、われわれも楽しみにしています」

矢吹「私自身、ミュージカルは初めてになるので、稽古に入る前からすごく緊張していたんですが、先輩方が、わからないところを優しく教えてくださったおかげで、毎回安心して稽古に臨めました。前日になってまだ若干緊張はあるんですけど、本番でピノコとしてただ生きるだけだなと思っています。あと、稽古期間中に私が誕生日を迎えたんですけど、そのときにバンド演奏でお祝いしてくださったんです。皆さんも素晴らしい歌声で、ハッピーバースデーを歌ってくださって。生演奏で祝ってもらうのは初めてだったので、幸せな誕生日を迎えられました」

味方「僕自身、2年ぶりの舞台になるんですけど。稽古をやっていく中で“やっぱり楽しいな”って感じるのと、稽古の難しさ、俳優という仕事の難しさに改めて気付かされました。ここまで1カ月弱の稽古で、たくさんのことを考えさせられて貴重な時間でした。明日から本番が始まりますが、どのような心境の変化とか、考え方がどう変わっていくのか楽しみです。それを見てくださる皆さんがどう受け取ってくださるかも楽しみにしています」

大空「私もミュージカルが久しぶりなんで、緊張感ある稽古場でした。見て分かるとおり、シンプルなセットの中で、稽古場でも、何もない中で自分たちでこのドラマを立ち上げるために一生懸命稽古をしてきました。緊張感のある稽古場だったんですが、今井さんが果敢にいろんなアドリブで楽しませてくれて、それで助けられて、すごく和やかになりました。緊張感と和みのバランスのいい稽古場でした」

今井「栗山先生とこの作品は5回目なんですが…ダメ出しが多くて。出ている人数が少ないこともあると思うんですが、毎日ダメ出しの嵐で、それを消化するのが精いっぱいで、焦っていて。今日も焦っていますし、たぶん明日も焦っている感じかと。でもそれじゃダメなのでがんばります。皆さんにこの作品をお見せするのが非常に楽しみです」

撮影:友澤綾乃/photo by Ayano Tomozawa

 
  • 1
  • 2

芸能ニュースNEWS

「スクープのたまご」最終回 連続不審死事件の犯人が明らかに 「週刊誌の印象が変わった」「『週刊千石』の面々に会えないのは寂しい」

ドラマ2025年12月24日

 奥山葵が主演するドラマ「スクープのたまご」(TBS系)の最終話が、23日に放送された。(※以下、ネタバレを含みます)  本作は、週刊文春を徹底取材して書かれた大崎梢氏の同名小説を実写化。大手出版社の「週刊誌」の編集部を舞台に、若き新人記者 … 続きを読む

「娘の命」最終話で“衝撃の事実”が判明 「タイトルをくつがえす展開」「沙織が最後まで強くてMVP」

ドラマ2025年12月24日

 齊藤京子と水野美紀がW主演するドラマ「娘の命を奪ったヤツを殺すのは罪ですか?」(カンテレ・フジテレビ系)の最終話が、23日に放送された。(※以下、ネタバレを含みます)  本作は、55歳の母・篠原玲子(水野)が、壮絶なイジメで娘を死に追いや … 続きを読む

「終幕のロンド -もう二度と、会えないあなたに-」「樹(草なぎ剛)の優しさが全部包んでいった」「陸くんのその後が気になった」

ドラマ2025年12月23日

 「終幕のロンド -もう二度と、会えないあなたに-」(カンテレ・フジテレビ系)の第11話(最終話)が、22日に放送された。  本作は、妻を亡くし、幼い息子を男手一つで育てるシングルファーザーで、遺品整理人の鳥飼樹(草なぎ剛)が、遺品整理会社 … 続きを読む

天海祐希が「劇場版キントリ」出演の2人に生取り調べ! 佐々木蔵之介「天海さんはいつも頼もしい」石丸幹二「撮影が終わったとき、発熱」『劇場版「緊急取調室 THE FINAL」』カウントダウンイベント

映画2025年12月23日

 12月22日、東京都内の六本木ヒルズアリーナで、12月26日から公開となる『劇場版「緊急取調室 THE FINAL」』カウントダウンイベントが行われ、出演者の天海祐希、田中哲司、速水もこみち、鈴木浩介、大倉孝二、塚地武雅、でんでん、小日向 … 続きを読む

2026年ボートレース新CM発表会 マチダ教官役の町田啓太「ボートレースに関わる全ての方々が、本当に高い熱量を持って取り組まれていることを肌で感じています」

2025年12月22日

 2026年ボートレース新CM発表会が、22日東京都内で行われ、CMに出演した町田啓太、ファーストサマーウイカ、生瀬勝久、細田佳央太、安斉星来、吉田晴登が登壇した。  一般財団法人 BOATRACE 振興会は、この日の登壇者を起用した新CM … 続きを読む

Willfriends

page top