エンターテインメント・ウェブマガジン
地味な見た目の上に勉強も運動もできない。だけど、困っている人を放っておけず人が大好きな高校生・町田くん。人嫌いなクラスメイトの猪原奈々との出会いから始まる予測不能な感動ストーリー『町田くんの世界』が6月7日から全国公開された。安藤ゆきの同名コミックを『舟を編む』の石井裕也監督が映画化した本作には、岩田剛典、高畑充希、前田敦子ら豪華キャストが集結。だが、主演はオーディションで1000人の中から選ばれた新人の細田佳央太と関水渚だ。大抜てきの感想、初めて体験した撮影の舞台裏などを、初々しさあふれる言葉で語ってくれた。
細田 素直にうれしかったです。でも、後からプレッシャーや緊張感が湧いてきました。
関水 ものすごくびっくりしました。でも、本当にうれしかったです。ただ、その晩には「私にきちんと全うできるかな…?」と不安になりました。
細田 撮影まで3カ月半ぐらいあったので、リハーサルを行いながら、美術の打ち合わせなどにも参加させていただきました。スタッフの方々が「ハンカチはどれにしよう?」みたいな感じで小道具について話し合うのですが、皆さんが一丸となっているところに加えてもらえたことが、とてもうれしかったです。マネジャーさんから「美打ちに参加できるのは滅多にないこと」と聞き、さらに「頑張ろう」という気持ちにもなりました。
関水 衣装合わせに丸1日時間を取って、用意していただいたたくさんの衣装の中から制服や私服を選びました。制服を着てみたら、「猪原さんはこういう格好で毎日過ごしているんだな」と感じることができたので、より役に入りやすくなりました。
細田 リハーサルが始まった頃、「町田くんは神だから」と言われたのですが、そのときはまったく意味が分からなくて…(笑)。「神様」と言われても、どんな感じなのかな…と。リハーサルを重ねて、監督からいろいろ指示を受ける中で、なんとなく自分の中に落とし込むことができて、町田くんをつかんでいきました。
関水 何度も「リミッターを外して」と言われました。怒るときも、「自分の最大限まで」と言われていたのですが、最初は全然できなくて…。でも、監督が諦めず、粘り強く見守ってくださったおかげで、やり切ることができました。
細田 原作に「50メートルを12.4秒で走る」と書かれていたので、一体どんな遅さなんだろうかと(笑)。それをどう表現するか考えたら、エネルギーを上に向けるしかない…と。前に向けると普通の走りになってしまいますから。それが「ももを上げる」になり、あの走り方が生まれました。
細田 びっくりしました。ただ、出演が決まったとき、監督から「絶対に手を抜くな。一生懸命やってくれ」と言われていたので、プレッシャーに圧し潰されている場合じゃないと。どんどん食らいついていくぐらいの気持ちでやらないと…とスイッチが入りました。
関水 びっくりし過ぎて、動けなくなりました(笑)。あんなに驚いたのは初めてで、頭の中が真っ白になりました。時間がたって「頑張らなきゃ」という気持ちは湧いてきましたが、ずっと不安なままでした。
関水 ありました。初日に細田くんと2人のシーンからやらせていただいたので、そこで「やるしかない」と吹っ切ることができました。1人だったらと思うと…(笑)。
細田 一緒にやっている安心感は、間違いなくありました。
ドラマ2025年7月5日
韓国の百想芸術大賞で作品賞、脚本賞、男性最優秀演技賞の3冠を達成した極上のサスペンス「怪物」。WOWOWが世界で初めてそのリメイクに挑んだ「連続ドラマW 怪物」(全10話)が、7月6日(日)午後10時から放送・配信スタート(第1話・第2話 … 続きを読む
ドラマ2025年7月5日
7月13日(日)にスタートする、松本潤主演の日曜劇場「19番目のカルテ」(TBS 毎週日曜夜9時~9時54分)。原作は富士屋カツヒト氏による連載漫画「19番目のカルテ 徳重晃の問診」 (ゼノンコミックス/コアミックス)。脚本は、「コウノド … 続きを読む
映画2025年7月4日
第42 回吉川英治文学新人賞を受賞した武田綾乃の小説を原作にした鮮烈な青春映画『愛されなくても別に』が、7月4日公開となる。浪費家の母(河井青葉)に代わってアルバイトで生活を支えながら、奨学金で大学に通う主人公・宮田陽彩が、過酷な境遇を受 … 続きを読む
舞台・ミュージカル2025年7月4日
2019年に宝塚歌劇団を退団して以降、今も多方面で活躍を続ける紅ゆずる。7月13日から開幕する、ふぉ~ゆ~ meets 梅棒「Only 1,NOT No.1」では初めて全編ノン・バーバル(せりふなし)の作品に挑戦する。 物語の舞台は歌舞 … 続きを読む
舞台・ミュージカル2025年7月3日
グローバルな広がりを見せるKカルチャー。日韓国交正常化60周年を記念し、6月28日に大阪市内で上演された「職人の時間 光と風」は、数ある韓国公演の中でも異彩を放っていた。文化をただ“見せる”のではなく、伝統×現代、職人×芸人、工芸×舞台芸 … 続きを読む