佐藤浩市「あまりにも知らないことが多過ぎた」 渡辺謙「災害時に大事なのは現場の声」

2020年7月10日 / 06:38

 映画『Fukushima50』カムバック上映舞台あいさつが9日、東京都内で行われ、出演者の佐藤浩市と渡辺謙が出席した。

 本作は、2011年の東日本大震災の際に起きた福島第1原発事故で、被害を食い止めるべく戦い続けた50人の作業員たちの姿を描いたヒューマンドラマ。佐藤が当時の1・2号機の当直長・伊崎利夫、渡辺が福島第1原発所長だった吉田昌郎さんの役を演じた。

 最前線で指揮を執った吉田さんは、13年7月9日に食道がんで亡くなった。命日となるこの日、「改めて何を思うか」と尋ねられた渡辺は「今回の厄災(新型コロナ)でも言えることですが、こういう災害が起きたときに何が一番大事になってくるか。それはやはり現場の声。現場は何を欲し、何に困っているのかだと思う」と答えた。

 続けて、「その声を切に聞き、政府と戦った吉田さんだと思うので、この日にもう1回、映画を通して、皆さんに現場を大事にした所長の思いを感じてもらえたら、吉田さんも喜んでくれるのではないかな」と語った。

 佐藤は「現場の人間を演じていて一番強く感じたのは、自分たちがあまりにも知らないことが多過ぎた、ということです。身近に起こったことなのに、何で僕らはこんなに知らないんだろう。マスコミはちゃんと伝えているはずなのに、なぜか届いてこない。この不可思議さ…」と疑問を口にした。

 さらに、「今回のコロナにおいても最前線で戦っている医療従事者の方が、多少の偏見の中で生活を送らなければならなかった。われわれが正確に物事を見聞きすれば、そういうことは避けられたのかもしれない。多分、それと同じことなんだと思います」と語った。


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