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モデルの押切もえが7日発売の『浅き夢見し』(小学館刊)で小説家デビューする。新書エッセー『モデル失格』で累計16万部突破とヒットを飛ばしている押切が、3年の歳月をかけ書き下ろした初の長編小説。25歳の売れない崖っぷちモデルが挫折の日々を乗り越え、数々の試練やネガティブな感情に押しつぶされそうになりながらも一歩一歩、「売れるモデル」へと成長していく姿を描く。
発売を前に、小説を書くことになったきっかけ、モデル業と執筆活動の両立、本作に込めた思いなどを本人に語ってもらった。
2009年に『モデル失格』という新書を出させていただきまして、その後に編集の方から「物語も書いてみたら?」というお話を頂きました。それから意識はしていて、本当に集中して書き始めたのはここ1年半ぐらい前からです。
自伝エッセーと比べて、フィクションでいいという点はすごく気楽でした。うそでいいんだという点では。ただ、その分どこまでうそをつくのか、どこまで話を飛躍させるのかというところは結構自分で考えないといけないところでした。リアリティーを持たせないと読者の方がついてきてくれないだろうし、ノンフィクションとフィクションの境目ってどこだろうと思い、迷いながら書きました。
まず「夢を追い掛け続けるのってすごく難しいけど、大切にしていこう」というのがテーマにありました。それをどう書くか考えたときに、モデルの舞台を使うとすごく書きやすかった。たくさんいろんなストーリーがあってその中で自分にしか書けないものは何かと考えたときに、モデルの世界の裏側って意外と書かれていないんじゃないかと思いまして。
メークさんとかいろんな方からアドバイスをもらったり、(体を)絞っていくことで着られる服が増えたりというのは実際に自分が体験したことです。そういう人が実際周りにいてくれれば、私も変われたのかもって多くの方に思ってもらえるように設定しました。読んでくれた方が「あ、私もモデルになっちゃおうかな?」って思ってくれたら大成功だと思っています。
いますが、なかなかそうはならないですね。『ONE PIECE』を読んでいるからといって『ONE PIECE』は描けないっていうことですよね。自分の善しあしも出てしまうと思いますし、自分が書く作業をしてみて、あらためて好きな作家さんの本を読んでみると、やっぱりすごいなと思います。私にしか書けない部分を書かないと意味がないとも思っていましたから、いろいろ視点を変えたりもしました。
気持ちを強く、気合ですね。撮影が終わってから編集部に行って書いたり、たまにサボりましたけど(笑)、でも次第に早く完成させたいという気持ちが強くなって、前向きになりました。心が折れたら編集の方とか周りの友達に相談して、まったく違うことをやってリフレッシュしたりもしました。睡眠時間が少なかったこともありましたけど、体力というよりはメンタルの部分が大きかったと思います。いろんなことをやらせてもらうことで全てに対して初心に帰れた気がします。
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