エンターテインメント・ウェブマガジン
普通の親子ですよね。たとえ王様だろうが親子は親子だし、娘は娘だから。ただ、ヘラは娘だから息子とは違った親子愛が出ているなというジレンマは少し感じました。
もうクタクタでした。映像のヘルムの声と合わなかったら大変なので、迫力のある映像に対してかなり頑張ったという感じです。だから終わった時はもうヘロヘロでした。
自分の体型がどうであろうと、自分の魂がその役になればできるんです。魂がその役になっていれば、ヘルムもできるしタラちゃんもできるみたいなことだと思います。俳優や声優のイマジネーションが役に反映していくのではないかと思います。そういう難しいことをするのが、俳優という仕事の好きなところなんです。僕は他人の人生を生きてみたいと思ってこの世界に入ってきたので。今回もヘルムという強烈な役だけど、目をつぶっていれば、疑似体験であっても自分がそこにヘルムとしていると言い切れるわけです。そこが楽しい。難しければ難しいほどトライのしがいがある。難しいからこそ前に行こうとするんです。
舞台もこういう声の仕事の時もお客さまのことは考えていないです。お客さまはお金を払って見に来て、自分の想像力を働かせるのだから、そこでああだこうだということはしません。やると芝居がうるさくなる。杉村春子さんは幕開きはとても小さな声で話したそうです。お客さまの想像力の中に入っていくという感じなのかな。僕もそういうふうにやっているから、お客さまが何人だろうが関係ないです。声を届かせるのはマイクで、それは音響さんがやってくれているわけですから。僕はそこで生きていればいいということです。
確かにシェークスピアをやっているような形でもできますよね。僕もシェークスピアは「ロミオとジュリエット」「ベニスの商人」「マクベス」「リチャード三世」「ハムレット」と、おいしいところは全部やらせてもらって、残っているのはもう「リア王」ぐらい。そう考えると、こういう役をやっていると、これは「リア王」なのかなと。「リア王」も親子の対立というか、父親と3人の娘との対立の話ですから。
やっぱり後半ですね。敵側のウルフを相手にして最後の力を振り絞って…というところは、かなりの見どころだと思います。
(取材・文・写真/田中雄二)
(C)2024 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved.
映画2025年5月17日
-役作りをする上で気を付けたことはありましたか。 気を付けたことで言うと、子どもたちがメインで見るので、物語の展開もそうですけど、スピード感みたいなものは割と気を付けていました。あとは、「こうやって言ったら分かるよね」というような、押し付 … 続きを読む
映画2025年5月16日
『ノスフェラトゥ』(5月16日公開) 1838年。不動産業者のトーマス・ハッター(ニコラス・ホルト)は、自身の城を売却しようとしているオルロック伯爵(ビル・スカルスガルド)のもとへ向かう。 トーマスの不在中、彼の新妻エレン(リリー=ロー … 続きを読む
舞台・ミュージカル2025年5月16日
-ドラマ化が大ヒットを記録したこの作品をミュージカル化することにはどのような思いがありますか。 この作品をミュージカルにするのは、すごくハードルが高いのではないかと思ったので、驚きました。ストレートプレーで上演した方が、もっとダイレクトに … 続きを読む
映画2025年5月15日
-クリストファー・マッカリー監督の印象は? 今や彼は自分のおじさんのような存在なので「マッカリーおじさん」みたいな呼び方をしていますが、自分にとっては先生ですね。彼は演出だけではなくて指導力もとても優れています。自分が恵まれていると思うの … 続きを読む
映画2025年5月12日
ーところで本作は、研さんの9年ぶりの映画主演作だそうですね。 研 そういうことは全く頭になかったです。「何周年記念のお祝い」みたいなことがあまり好きではないんです。「何年やったからといって、何が偉いの?」と思ってしまって。自分が人間的に成長 … 続きを読む