エンターテインメント・ウェブマガジン
めちゃくちゃうれしかったです。以前、行定勲監督の作品でポスターと写真集を作るというので写真を撮ったことがありました。その後、正式にカメラマンとしてオファーを頂いた作品があったんですけど、その作品の監督がお亡くなりになってしまって実現しなかったんです。なので、今回はもうとてもうれしくて。俳優としてよりもカメラマンとして参加した日数の方が多いぐらいでした。監督が書かれた映画のイメージ画を最初に見せていただいて、じっくりお話を聞かせていただいたのは非常にうれしかったです。そこから受け取るものはとても多かったですし、すごく助けられながら写真を撮らせてもらいました。
とても大きいです。もともとは祖父が写真館をやっていたんです。写真館のカメラマンなので写真家ではなく、写真師なんですが。ある時、祖父が書いた写真に関する研究ノートや種板って言うんですけど、ガラスに焼き付けたネガがいっぱい出てきて…。もし戦争や戦後の混乱がなかったら、祖父はちゃんと写真をやりたかったんだろうなということに気付きました。祖父が真剣に写真と向き合っていたことを知ってから、より人物が撮りたくなりました。だから、僕が撮るというよりも、祖父と一緒にシャッターを切っているような感覚なんです。写真を撮る時は、常に祖父が守ってくれているような気がします。
少し早めに入ってロケハンをさせてもらった時に、ここで撮影をするという場所のガラスの映り込みがすごく良かったんです。それで、外の景色が顔や体にかかったりする映り込みによって表現できる二面性、“自分とソレ”という関係性が表せるんじゃないかと、この映画のテーマとつながると思って撮らせてもらいました。他にもいろいろ撮りましたが、その中の1つをデザイナーさんに選んでいただいたということです。
まずは多くの方に見ていただきたいと思いました。そして欲張りですが、監督の次の作品も見たくなりました。音楽も美術も衣装も、ヘアメークも含めて細部にこだわって妥協されてない。それがこの作品の中できちんと結実して主題を表す一部になっている、やっぱりすごいなと思いました。甲斐監督の心の中にある世界観を、1人でも多くの人と共有したいという思いがあるので、どんどん広がっていってほしいですし、すぐにでも次の新作に入ってほしいです。
もちろんです。お声を掛けていただければ喜んでうかがいますし、写真だけだと言われても喜んで(笑)。
新くんと水原さんがすごいチャレンジをしている作品ですし、監督が言いたいいろんなテーマがこの作品の中に含まれているので、それを受け取っていただけるんじゃないかと思います。監督が最初のアイデアを考えたのは随分前で、その後、少子化問題やパンデミックがあって、そうしたいろんなものを含めての今という意味では、先見の明があった作品でもあると思います。まずは劇場に来ていただいて、体感していただきたいと思います。
(取材・文・写真/田中雄二)
(C)2024「徒花-ADABANA-」製作委員会 / DISSIDENZ
ドラマ2025年10月20日
-高橋さん、沖縄の言葉は大変でしたか。 高橋 真栄田に関しては「ないちゃー(本土の人間)」と言われているような男なので、そこまで大変ではなかったのですが、(小林)薫さんや青木(崇高)さんは結構大変だったと思います。真栄田は彼なりによかれと思 … 続きを読む
映画2025年10月17日
-豪華キャストが生き生きとコメディーを演じているのが「オリバー」の人気の理由ですが、そういうアイデアは、現場で出演者の皆さんから出てくる部分も多いのでしょうか。 オダギリ みんなで楽しもう、という雰囲気はあるとは思うんですが、コメディーって … 続きを読む
映画2025年10月17日
『ストロベリームーン 余命半年の恋』(10月17日公開) 病弱な体のため、学校にも通えず毎日独りで家の中で過ごしてきた桜井萌(當真あみ)。彼女のひそかな夢は、自分の誕生日に好きな人と一緒に見ると永遠に結ばれるという、6月の満月 「ストロベ … 続きを読む
映画2025年10月16日
-そうやって出来上がったふわふわとした初五郎の存在が、対照的に絵の道を極めようとする北斎親子の生きざまを際立たせている印象です。北斎親子についてはどのような印象を持たれましたか。 2人とも自分の意志を曲げないので、ことあるごとにぶつかり、 … 続きを読む
映画2025年10月15日
-団塚監督の印象は? 遠藤 出来上がった映像を見て、びっくりしました。予想だにしないアングルがあったり、編集にも想像がつかないような斬新さがあって面白かった。監督は、撮影中に何か言う時も、この若さでと思うぐらいとても適切でした。言うことが全 … 続きを読む