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はい。悔しさしかなかったですね。ダークサイド側の人間だったので、本当に性格が悪かったです(笑)。だって、当時、「若手俳優が僕だけだったら、全部出演することができるのに」なんて思っていましたし、それに対して友達が本気で注意してくれて考え直したんです。僕が悪いんだって。でもそういったことを、同一世代で同じような境遇で頑張っている人たちに話すと、「いや俺もそうだったよ」という人が多いので、そういった反骨心って大事なんですよ。ただ。それが吉と出るか凶と出るかというのは、外に向くか自分に向けられるかの違いだと思うんです。人のせいにしないというところに行けるかどうかで、自分を変えられるかどうかが決まる。そう考えると、欲深さとか愛されたいという承認欲求とか、いろいろと屈折した部分をジョーカーに乗っけて映画にしているのはすごいと思いました。
ジョーカーのように思って生きている人たちって結構いると思うんです。何で恵まれないんだとか、なんでこんな人生を生きなきゃいけないんだとか、そうやって不満をどんどんと広げていくと、そういうふうに思っている人たちって、結果ジョーカーになり得る可能性があると思っていて、そういう人って少なくないんじゃないかなって。だから、「ジョーカー」に対して、いろいろと賛否があり、「こうでなきゃいけない。こうなってはいけない」という人たちと、「いや、この気持ちは分かる」という人たちが争う構図になる。そうやって「ジョーカー」って作られていくと思うので、本当に怖い映画だなと思います。でもやっぱり出会いが重要になってきますね。何かあった時に、誰が自分を正してくれるかという。
ジョーカーってこうだよねっていうものがない。いろんな見方ができると思います。だから『ジョーカー2』を見て、誰が何を言っているとかではなくて、みんなが盛り上がって、どう語られていくのかが一番興味深いです。僕が思っていることも正解ではないと思いますし。でも、こうしてジョーカーのことを考えている時点で、もうすでに彼の思うつぼだと思います。それはジョーカーが生き続けているということなので。めちゃくちゃ心のきれいな人たちがこの映画を見たらどう思うのかとかにも興味がありますね。
(取材・文・写真/田中雄二)

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